2022.02.15
チームづくり
「採用の間違いは教育では取り返せない」とは師匠:榎本計介氏の言葉。
研修を提供する身からすると、「いや!どんな人材も可能性は無限大です!」と答えたくなりますが、残念ながらそんなことはありません。
だからと言って「使えないやつばっかりだ」と言っているのは経営者としての能力の低さの証明です。「いろんな才能があって、たまたま自社では発揮できない」が真実。そして、面接では見えないことが採用した後から分かってくるというのもあるあるです。
とにかく正解がない世界。だからこそ不正解の排除をすれば確率が上がるのではないかと考え、今回は、「どんな採用をするべきか」ではなく「どんな採用をしてはいけないか」についてお伝えします。

大学卒業後、ヘルスケア業界で1000名以上のトレーナーを育成。 セールス下手でも日本の隅々にまで展開することに成功。 好きで得意なことで役に立つと自分も周りも幸せだ。と確信する。 その後、独立起業。インナーブランディングの専門家として活動中。 趣味はトライアスロンだが走るのは嫌い。サウナとバスケ観戦が好き。 焼肉の部位はハラミ。フラップスプランの代表。
サポートさせていただいている企業様で人材の悩みについて経営者から相談されます。
その中でも多いのが「人が定着しない」という悩み。
そしてこの悩みを抱えるサポート先を分析していくと大体2パターンに分かれます。
1. については理由が明確なので今回は2. の会社のお話です。
2.待遇はいいのに定着しない「謎の退職」が連続する企業にかなりの確率で共通していることは
・業績が伸びている
・決して過酷な環境なわけではない
・社長が勉強熱心
ということです。
そして、定着しなくなったきっかけを遡ってみると
・主軸だったキーマンが退職した
という事象が起きていることが多くあります。
このキーマンの退職というは、決してネガティブな理由ではなく、独立起業や本人の夢が叶うようなキャリアアップ、結婚退職などこちらが応援したくなるような理由です。
その穴を埋めるように早急に採用に動くわけですが、ここが運命の分かれ道となります。
とある大箱の美容院の話です。
起業から5年いろんな困難はあったものの順調に拡大し、スタッフは15名ほど。さらに多店舗展開を目指そうと息巻く経営者。
しかし、ここで創業2年目から入社し主軸を担っていたリーダー格の女性スタッフが結婚退職することになりました。
結婚後も働いて欲しいと話し合いましたし、本人も働きたいと思っていたのですが、旦那さんの仕事の関係上、引っ越すことが前提だったためそれも不可能ということで、惜しまれつつ退職しました。
もちろん、社長はすぐにそのキーマンが抜ける穴を埋めるべく二番手のスタッフをリーダーに任命します。そしてその人員補充のために採用活動を行いました。
ここまでは何ら問題のない動きのように感じます。
しかし、この採用によってどんどん状況は悪化していったのです。
私は「穴埋め採用クライシス」と呼んでいますが、起きたのは大体以下のこと。
一つずつ解説していきます。
新たにリーダーになった人材が、以前のキーマンの幻影と戦ってしまうと多くの場合がプレッシャーで自己嫌悪に向かっていきます。また、経営者側もなんともそのキーマンが抜けた穴が大きいために、いつまでも以前のクオリティを期待してしまい無意識に「以前はこうだった」みたいなことを口走ってしまいます。すると徐々にその新リーダーのエネルギーは降下していき、より負のスパイラルに落ち込んでいきます。
業績は好調なので人員補充が必要です。正直、猫の手も借りたいという状況のため、とにかく自社で働きたい!と言ってくれるなら、相当変な人でない限り、とりあえず採用する。という動きになってきます。しかし、まだ猫の方が可愛げがあって良かったということがよく起こります。現実問題として人材の質の低下が起きる瞬間です。
しかし、この会社の社長は優秀なので評価制度や社内規則を整えることで、なんとかこの人材の質の低下によるサービスの低下を防ぎ、顧客満足を維持するための努力をしました。今まではお互いの配慮や思いやりの気持ちで動いていた部分がルール化されていきました。徐々に会社の文化が変化していったのです。
私たちが好きだった会社ではなくなってしまった。初期メンバー数人がその変化を敏感に感じとります。なんだか人が入れ替わってきたし、そろそろ私も転職しようかな。そんな雰囲気になり会社としてとても重要な「理念体現者」が数人やめてしまいます。
数人の理念体現者の退職により、今まで圧倒的多数派であった仕事楽しい!がんばろう派閥の影響力が下がり、新たな労働力として採用された新人の働く人の権利だけをやたら主張する派閥が台頭し始め、内紛が起き始めます。社長はもちろんがんばろう派なんですが「やめられたら困る」という恐れから反対派閥に強くアプローチできなくなっていきます。
この内紛状態にある職場で採用活動を行うわけですが、求職者も馬鹿じゃないので、というか、優秀な人ほど職場の雰囲気を感じ取って辞退します。逆に気づく力の弱い人だけが入社してきて「思ったのと違う」って言って早期に退職するわけです。
人がすぐやめて現場が困るため補充人員をすぐに採用。しかし、猫の方がまだマシ。
以下無限ループとなります。
この「穴埋め採用クライシス」いかがでしょうか?怖いですよね。
でも実際によく起きています。業種業態関係なく、実は目立たないけど要石のような動きをしていたまさに、文字通り「キーマン」が退職することによって、綻(ほころ)びが生じ始めます。
このキーマンの特徴は実務レベルが非常に高いというよりは、理念の体現者であったり、まとめ役という業務の表面上にあまり出てこない役割だったりします。
非公式のNo.2や精神的支柱と呼んでいいかも知れません。
なので、経営者側の見解は「やめるのは寂しいけど業務に支障は出ないだろう」というレベルの認識です。そのために穴埋め採用で何とかなると考えてしまうのかも知れません。
ではどのようにしたらこの無限ループから抜けられるのでしょうか。
穴埋め採用クライシスの発端はどこにあるのか?
そして、どこで食い止めることができるのか?
以下のことに気をつける必要があります。
そもそもで言うと、キーマンが辞めて二番手が比較されてしまう状況を作らない。そして、新しい人が入ってきても個の能力に頼ることなく等しくできる状態を準備しておく。ということ。つまり属人的な仕事にならないように、業務に人をつけるという状態を平時から構築していくことが重要です。
と、机上の理論ではこうなりますが、ほとんどの中小企業では無理だと思います。その人だからここまでやれた。というのが真実だし、その人の退職に備えて準備するほど余裕がないことの方が大半です。とはいえ、属人的にならない状態づくりは「理想を求めて準備する」と理解して進めていく必要があると思います。
「なんで近くで見てたはずなのにできないんだろう?」
いまいち動きの悪い新リーダーに対してつい思っていませんか?
この問題は過去が美化されがちであることが理由の一つ。
そしてもう一つが、一番手と二番手の総合力の違いがいかに大きいのか?について正しく理解できている人が少ないことです。
高校野球の投手がなぜあんなに連投させられるのか?と疑問に思いませんか?
二番手投手に変わればいいのに。どこの高校も変えられないのです。
それは、あまりに一番手との総合力が違いすぎるから。
スキルの違いが最大の理由ではありません。メンタルも含めた総合力が圧倒的に違います。それは「本番」に立った回数が圧倒的に違うからです。
エースが1人しか存在し得ない理由。
それは「本当に責任を持ったリーダーは常に1人」だからです。
エースは登板回数が圧倒的に多く、失敗と成功を重ね、さらに真のエース、リーダーになっていきます。しかし、二番手はあくまでエースの控え、副リーダーであり、エースの有事に備えている存在です。その存在にエースと同等の心持ちで常に居なさい。というのは不可能に近い話です。
責任を背負った「時間」と「回数」
それだけが真のリーダーを育てます。
なので、いきなり同等の動きができるという期待は手放しましょう。じっくり育てるしかありません。
「前の人はできてた、前が良かった」って彼氏、彼女に言われたら嫌でしょう?
従業員はもっと嫌ですよ。
これが定着しない職場問題のボトルネックだと思います。
もちろん採用にあたっては慎重に実施されている経営者がほとんど。
しかし、現場の過負荷をなんとか解消したいという思いから、つい採用基準が甘くなったりすることがあります。
また、そもそも応募数の少ない業界だったりすると採用費分は採用しなきゃもったいない。来てくれるだけでありがたい!となって、来るもの拒まず去るものは必死で引き止める。となってしまっているのも現実です。
苦しい状況から逃れたいという欲求は、目を曇らせます。
この現象を「認知の変容」と言います。
高層ビル火災において、絶対に助からない高さから飛び降りてしまう人が多くいるそうです。従来は、ここにいても煙や火に撒かれて死んでしまうから覚悟を決めて飛び降りるのだと考えられていました。
しかし、とあるホテル火災から救出された女性宿泊客の証言は、飛び降りの背景に認知の変容が絡んでいることを明らかにしました。
この女性は数人ではしご車による救助を待ちながら、5階の窓から交代で首を突き出して新鮮な空気を呼吸していました。すると、首を突き出す度に、眼下に見えるホテルの庭が近付いて見えてきたといいます。そのうち「この近さなら何とか飛び降りられるのではないか」という気がしてきて、理性ではそれを否定しながらも、その気持ちを抑えることが難しかったそうです。これは、脱出したい、助かりたいという強い欲求によって、地面までの距離感が歪められた例であるといえます。
このように、私たちは危機が迫ると現実を歪めて「良く」みてしまうということが起きます。その良く見たいという思い込みに、確証バイアスという、自分に都合の良い情報ばかりを集める。という機能が拍車をかけて、本当はイマイチな人材を「ものすごくいい」と思い込んでしまうのです。
とにかく採用というか、人が人を判断するということはどこまでいっても難しいということです。
期待度×合否の結果の掛け算は以下の通り。
・ダメだと思って不採用にしたら本当にダメな人だった
・ダメだと思って不採用にしたら実はいい人でもったいなかった
・あまり良くないと思ったけど採用したら、やっぱりダメだった
・あまり良くないと思ったけど採用したら、実は良かった
・いいと思って採用したのに、ダメだった
・いいと思って採用したら、やっぱり良かった
とどのつまり。結果は雇ってみなけりゃわからない。というのも真実です。
しかし、この6つの目のサイコロの中で
・あまり良くないと思ったけど採用したら、実は良かった
の目が出る確率はどれぐらいでしょうか。
雇用側も被雇用側も双方がハッピーになる採用方法はわかりません。
しかし、双方が不幸にならないために雇用側ができることがあるとするなら、自社で働きたい人ではなく、自社で働いてほしい人を獲る。ということに尽きます。
「そうは言っても、現場が回らない」
経営者から2万回ぐらい聞きましたが、結局ほとんどの会社がその時期に採った人材はほぼ辞めていて、入れ替わっています。
自社が自信を持って雇用した人しか本気で関わることができません。
穴埋め採用はグッと堪えて、自社に必要な人を採用しましょう。
強いチームづくりのヒントになれば幸いです。
人材育成や採用・離職に関する課題は簡単に解決できるものではありません。正しい知識を身につけて、日々継続していく事が必要です。
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事務局:スズキヒラク
この記事を書いた人
福永寿徳
大学卒業後、ヘルスケア業界で1000名以上のトレーナーを育成。 セールス下手でも日本の隅々にまで展開することに成功。 好きで得意なことで役に立つと自分も周りも幸せだ。と確信する。 その後、独立起業。インナーブランディングの専門家として活動中。 趣味はトライアスロンだが走るのは嫌い。サウナとバスケ観戦が好き。 焼肉の部位はハラミ。フラップスプランの代表。
2024.09.06
自律型人材の特徴とは?自律型人材が活躍できる組織についても解説
チームづくり「自律型人材」とは、自ら考え能動的に業務を遂行できる人材のことです。 近年、働き方改革やコロナ禍によるテレワークの普及といったビジネス環境の急激な変化に伴い、自律型人材の重要性が高まっています。 今回は、自律型人材の特徴を解説し、「自立」や「自主性」との違い、自律型人材が活躍できる組織の特徴についても紹介します。 自律型人材を育成し、活躍できる組織にしたいと考えている担当の方は、ぜひ参考にしてみてください。 自律型人材の特徴 自律型人材とは、自ら考え、判断し、行動できる人材のことを指します。 単に指示に従うだけでなく、企業の目標や価値観を理解した上で、主体的に業務に取り組む能力を持つ人材です。 ただし、具体的な定義は企業ごとに異なる場合があるため、経営方針や戦略に合わせて設定しておくことが重要です。 自律型人材の主な特徴として、次の3つが挙げられます。 主体的に行動できる 強い責任感を持っている 創造性を発揮できる それぞれ解説します。 主体的に行動できる 主体的に行動できることは、自律型人材の最も重要な特徴の一つです。 これは単なる指示待ちの姿勢ではなく、自ら課題を発見し、解決策を考え、行動に移す能力を指します。 自律型人材は、企業の理念や戦略を深く理解した上で、「今、自分は何をすべきか」を常に考えられる人材です。 そして、与えられた役割や期待を認識し、それを超える高い目標を自ら設定することができます。 また、目標達成に必要な知識やスキルを獲得するために、継続的な学習にも積極的です。 強い責任感を持っている 自律型人材のもう一つの重要な特徴は、強い責任感を持って行動することです。 自分で決定し行動するため、その結果に対しても責任を持つ傾向があります。 この責任感は、自己規律の高さにも表れており、自分で立てた目標に対して粘り強く取り組み、困難に直面しても諦めずに挑戦し続けることができます。 創造性を発揮できる 自律型人材の3つ目の特徴は、創造性を発揮できることです。 これは単に独創的なアイデアを生み出すだけでなく、そのアイデアを実際の業務に反映させる能力を指します。 自律型人材は、自分の個性や強みを活かしながら、既存の枠組みにとらわれず、新しい視点や方法を模索します。 同時に、周囲のメンバーとも積極的にコミュニケーションを取り、多様な意見を取り入れながら、より良い成果を生み出すことも可能です。 この柔軟性と協調性のバランスが、創造的な問題解決につながります。 「自立」「自主性」との違い 自律型人材の「自律」は、外的な依存からの独立を意味する「自立」や、自ら進んで行動する「自主性」とは異なる概念です。 「自立」は主に経済的、身体的、能力的な面で他者に頼らず独立して行動できることを指します。 また、ビジネスにおいては、必要な業務スキルを習得し自力で仕事をこなせる状態を意味します。 「自主性」は自分で考え率先して行動する性質を指し、指示を待たずに自発的に動く能力のことです。 一方で「自律」は、これらをさらに発展させた概念で、個人の価値観や信念に基づいて判断し、自らの規範に従って行動する能力のことを指します。 つまり、「自律」は「自立」と「自主性」の要素を含みつつ、さらに深い次元での自己決定と自己統制を伴う、より包括的な概念だと言えます。 自律型人材が活躍できる組織の特徴 自律型人材が十分に能力を発揮できる組織には、いくつかの特徴があります。 まず、従来の指示命令系統や階層構造にとらわれない柔軟な組織形態を採用している点です。 たとえば、「ティール組織」と呼ばれる組織では、社長や上司によるトップダウンの管理ではなく、個々の社員が組織の目的や仕組みを深く理解し、自主的に意思決定を行う環境が整っています。 また、「ホラクラシー型組織」のように、役職や階級を廃し、フラットな構造を持つことも自律型人材の活躍を促進します。 こうした組織では、従来、上司に集中していた権限が社員一人ひとりに分散されるため、各自が責任を持って迅速に判断し行動することが可能です。 さらに、固定的な会議や報告体制よりも、状況に応じて柔軟にコミュニケーションを取る仕組みが重視されており、変化の激しい環境下でも俊敏に対応できる体制が整っています。 自律型人材が活躍できる組織の本質は、個人の能力と創造性を最大限に引き出し、全体の目的達成に向けて自発的に貢献できる環境を提供することにあると言えます。 まとめ 自律型人材とは、自ら考え、判断し、主体的に行動できる人材のことです。 主体性や強い責任感、創造性が特徴で、「自律」は「自立」や「自主性」よりも深い概念です。 自律型人材が活躍できる組織には、柔軟な組織形態やフラットな構造を持ち、権限が分散され、状況に応じた柔軟なコミュニケーションができるといった特徴があります。 そのため、個人の能力と創造性を最大限に引き出し、組織全体の目的達成に向けて自発的に貢献できる環境を整えることが重要です。 今回の記事を参考に、自律型人材の育成・活躍できる組織づくりを進めてみてはいかがでしょうか。
2021.07.29
「ちょっといいですか?」の価値
チームづくり大学卒業後、ヘルスケア業界で1000名以上のトレーナーを育成。 セールス下手でも日本の隅々にまで展開することに成功。 好きで得意なことで役に立つと自分も周りも幸せだ。と確信する。 その後、独立起業。インナーブランディングの専門家として活動中。 趣味はトライアスロンだが走るのは嫌い。サウナとバスケ観戦が好き。 焼肉の部位はハラミ。フラップスプランの代表。 投稿一覧へ 「コロナは時計の針を早く進めた」と言われています。 ウーバーイーツや出前館などデリバリー事業の拡充やNetflixなどのビデオコンテンツのサブスクリプション事業の私たち、いや、私に対する侵食を見れば明らかです。 その中でも特に顕著なのがテレワーク、リモートワークの拡大です。 今どき在宅勤務なんてけしからん!ビデオ会議なんてけしからん! っていう旧時代の人はなかなかないと思います。 間違いなく働く環境は未来へと時を進めています。 しかし、その急激な加速は同時に不具合も生み出しました。「テレワークうつ」や「サイレントうつ」と呼ばれるメンタルヘルスの低下です。 「在宅勤務って最高!!通勤もないし人間関係に疲れなくていいし!」と言っていたのは最初だけ。 実際に『月刊総務』の調査によると60%以上の人がストレスが増えたという結果になっています。 その原因の一つに「通勤がなくなった」ことが考えられています。 え?あんなに通勤がめんどうくさかったのに!? あんなにも満員電車がストレスだったのに!? 自宅とオフィスの間にある通勤という存在。 実は「気持ちの切り替え」という重要な役割が与えられていたのです。 仕事とプライベートの気持ちの切り替えができずメリハリのない生活がメンタルヘルスの低下を起こしていると考えられています。 そしてもう一つ失ってしまったのが同僚とのコミュニケーションです。 同様に60%の方が孤独感を感じていると回答しています。 『月刊総務』調べ 実際に私たちがサポートさせていただいているお客様でも、 ・「ちょっといいですか?」と気軽な声かけができた日々が懐かしい ・相手の表情で理解していたことって意外と多かった ・リモートの孤独感の高まりとモチベーションは反比例する ・同じ場所にいるということそのものが共通体験だった ・リアルでの会話の間とビデオ会議の会話の間にストレスを感じる というお声が異口同音に上がっています。 「テレワーク勤務のメリットや課題に関する調査結果」 概要 ・調査方法:インターネット調査 ・実施対象:500人(都内に勤務し過去3ヶ月以内にテレワーク勤務したことがあるビジネスパーソン) ・調査期間:2020年2月10日~17日 出典元:アドビ システムズ 株式会社 テレワークを実施して感じた心理的・身体的な課題として最も多かったのは「同僚とのコミュニケーションの量が減る(38.4%)」ということでした。 今まで意外とわずらわしいと感じていた人間関係。 意外と失ってみると重要だったりするわけです。 そこで遠隔でのコミュニケーションを図ろう!ということでズーム飲み。なんていうことがコロナの当初に流行りましたが、物珍しさだけで、好んでしたいと思う人は減ってきていると思います。 というのも、結局、話すのが得意な人がずっと話していて周りがそれを聞いている。という状況になりがちだからです。あの懐かしい日々である飲み会特有の同時多発的な局地盛り上がりがあって、参加者が同等に楽しいと感じることが難しいのです。 そこで、ぜひお試しいただきたいのが 業務時間内15分ほど行える『お題トーーク』です。 ズームなどのビデオチャットで一つのお題に沿ったトークを1人2分ぐらいずつしていきます。同時にルームに入る上限人数は6名前後がちょうど良いと思います。 例えば ・最近あった嬉しかったこと・最近食べた美味しかったもの・最近ハマっていること・実は内緒にしてたけど…・人生で結構がんばったこと などなど… 実際、どんなテーマでも構いません。ただあまりにも不自然なテーマだと構えてしまいますので、自分たちのカラーや親密度によって調整をしてください。 強いていうなら喜怒哀楽など感情や価値観を知ることができるテーマだと効果的です。 そして、1人が話し終わったら司会者が拍手〜。と促して拍手。 「それでは次の人を当ててください」と言って指名させると進行も楽です。 たまに1人の発言が終わった時にその人に対してフィードバックをしようとする人がいますが無理にする必要はありません。この流れで全員が話し終わるまで続けます。 最後の人が終わった段階で司会者が「それでは残りの時間、約3分間はフリートークです、先ほどのトーク内容への質問などあればどうぞ」と振って、自由に盛り上がります。 時間がきたら一旦終了します。所要時間15分で、かなり質の高いコミュニケーションが得られます。 たかがそんなこと?と思うかもしれません。 しかしこのメカニズムを知ると納得できると思います。 なぜお題に沿うと話しやすいのかというと、実は自由な発言のコミュニケーションはテーマ(話題)選びにセンスの差が出ます。 話題の選択で話の切り出しがうまくいかなかったり、興味がないと聞いてもらえなかったりしてしまうのです。だからお題を揃えることで全員が安心して発言できるようになるのです。 共通体験による共通認識から共通言語を手に入れるとコミュニケーションの速度と密度が高まります。 ============== ワーク『お題トーク』 環境:オンライン 概要:同じお題について率直に話す 時間:15分程度 人数:6名前後が最適 内一名が司会者(特にスキルは必要ない) 目的:話し、聞き、知ることでその人の価値観や背景を知り一体感につなげる。 注意点:そもそもの信頼関係があることが前提 ============== 今までよりコミュニケーションが減ってきているな。と感じているチームリーダーの方はぜひ、お題トークを試してください。対面じゃないからこそ、意外なあの人がしっかり発言してくれたりと、この環境だからこその嬉しい発見もあると思います。 「ちょっといいですか?」の価値は意外と高かったことを思い出しつつ、まずは土台を固めましょう。焦ることなくリアルとリモートそれぞれにおいて、質の高いコミュニケーションを目指しましょう。 働く人の心の安心がチームとしてハイパフォーマンスを継続していくためには欠かせません。積極的に心理的安全性を高める取り組みを行っていきましょう。 チームのコミュニケーションが足りないな。 と思ったらワンネス経営®︎プログラムがおすすめです!! コミュニケーションを円滑にして強いチームをつくるために 「もっとチームの生産性を高めたい。」そんなお悩みに効果的なのがワンネス経営®です! チームの生産性を高めるために、コミュニケーションの質を上げる方法や、自走するチームのつくり方のコツ・ポイントを公式ラインにて定期的に配信しています。 現在のチームメンバーで最大の成果を目指すために公式ラインをご登録ください! 事務局:スズキヒラク ワンネス経営®︎公式LINEを追加!
2025.01.14
職場でのメンタルヘルスケアとは?メンタルヘルス不調に陥る原因や影響について解説
チームづくり近年、半数を超える人が仕事による強いストレスや不安を抱えているといわれています。 このため、職場でのメンタルヘルス対策は、企業が取り組むべき重要な課題となっています。 今回は、メンタルヘルスの概要について解説し、従業員がメンタルヘルス不調に陥る原因やメンタルヘルス不調が及ぼす影響を紹介します。 「従業員へのメンタルヘルスケアをしっかり行いたい」「メンタルヘルスケアへの理解を深めたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。 メンタルヘルスについて 「メンタルヘルス」とは、単に「心の病気」を指すのではなく、「心の健康状態」を表す包括的な言葉です。 「身体的健康」に対しての「精神的健康」を意味し、精神機能が健全に発揮されている状態を指します。 心が健康な状態にある人は、安定した気持ちで仕事に意欲的に取り組み、日々の生活もいきいきと過ごせるのが特徴です。 WHO(世界保健機構)は「健康」を「病気でないということだけではなく、身体的、心理的、社会的に満たされた状態(Well-being)であること」と定義しています。 同様に、精神の健康も「病気ではない」という状態を超えて、自己成長への意欲や、より良い生活を送りたいという前向きな気持ちも含む概念として理解されています。 特に職場でのメンタルヘルスは、個人の心の健康だけでなく、「働く人が心身ともに健康的に働ける職場づくり」という広い意味を持っているのが特徴です。 近年の職場環境や仕事内容、組織風土、人間関係などの急速な変化に伴い、職場でのストレス要因は増加傾向にあります。 過度のストレスが蓄積したり、長時間労働が継続したりすることで、メンタルヘルスの不調を引き起こす可能性が高まります。 従業員の健康と企業の持続的な発展のためにも、適切なメンタルヘルス対策が必要です。 従業員がメンタルヘルス不調に陥る原因 職場で従業員がメンタルヘルス不調に陥る原因は、主に次の2つです。 過重労働 ハラスメント それぞれ解説します。 過重労働 長時間にわたる過重な労働は、従業員の心身の健康に深刻な影響を及ぼします。 特に深刻なのは、過重労働によって十分な睡眠時間を確保できなくなる点です。 睡眠時間の減少は心の健康状態と密接に関連しており、十分な睡眠時間を確保できないことでメンタルヘルスの不調につながりやすいといえます。 また睡眠不足は、食事が喉を通らなくなったり、やる気が出なくなったり、生活のリズムが乱れたりするなど、さまざまな問題を引き起こすため、注意が必要です。 さらに、過重労働は個人の健康被害にとどまらず、重要な社会問題の一つにもなっています。 労働災害の請求件数や認定件数は年々増加しているものの、これを受けて労災認定の基準も見直されるなど、社会制度面での対応も進められています。 ハラスメント 職場でのパワーハラスメントも従業員がメンタルヘルス不調に陥る原因です。 パワーハラスメントは、次の6つに分類できます。 身体的な攻撃 精神的な攻撃 人間関係からの切り離し 過大な要求 過小な要求 個の侵害(プライベートへの過度な立ち入り) 2020年に厚生労働省が実施した実態調査では、過去3年間でパワーハラスメントを経験したと答えた労働者が31.4%に達することが明らかになりました。 この数字から、職場でのパワーハラスメントは珍しい事象ではないということがわかります。 また、2020年6月に労働施策総合推進法が施行されて以降、都道府県労働局に寄せられるパワーハラスメントに関する相談件数は1万8千件で、「いじめ・嫌がらせ」に関する相談も2020年度には約8万件にのぼっています。 参考:職場におけるパワーハラスメント対策が事業主の義務になりました!|厚生労働省 メンタルヘルスの不調が及ぼす影響 従業員のメンタルヘルス不調は、個人と企業の両方に深刻な影響を及ぼします。 ここでは、それぞれの観点から解説します。 従業員個人への影響 メンタルヘルスの不調を抱える従業員は、まず日常的な業務遂行に支障をきたすようになります。 たとえば、遅刻や欠勤が増加する、仕事への集中力が低下する、業務上のミスや作業の遅れが目立つようになるといった具合です。 また、注意力が散漫になることで、職場での事故やケガのリスクも高まります。 状況が改善されないまま続くと、長期療養のための休職を余儀なくされたり、最終的には離職に至ったりするケースも少なくありません。 このような事態は、本人のキャリア形成を大きく阻害するだけでなく、収入面での不安など生活基盤そのものを揺るがすことにもなります。 企業への影響 従業員のメンタルヘルス不調は、企業にとって経営上の重大なリスクの一つです。 まず、組織全体の生産性と活力が低下し、業績に直接的な影響を及ぼします。 休職者が出た場合は、医療費や傷病手当の負担に加え、代替要員の確保にかかる人件費が発生します。 また、従業員が退職した場合は、新たな人材の募集・採用にかかる費用が必要です。 過重労働などが原因で労働災害として認定された場合、労災保険料の増額や損害賠償請求など、予期せぬ支出が重なる可能性もあります。 加えて、深刻な事態が発生した場合は企業イメージが大きく損なわれ、取引先や株主からの信頼低下、人材採用への悪影響など、企業の持続的な成長を脅かす事態に発展しかねません。 このような多面的なリスクを踏まえると、メンタルヘルス対策は企業の重要な経営課題として全体で取り組む必要があるといえます。 まとめ 職場でのメンタルヘルス対策は、従業員の健康と企業の持続的な発展の両方にとって不可欠な取り組みです。 過重労働やハラスメントなどの要因によって従業員がメンタルヘルス不調に陥ると、個人の生活やキャリアに重大な影響を及ぼすだけでなく、企業にとっても生産性の低下や経営リスクにつながります。 心身ともに健康的に働ける職場づくりのためには、メンタルヘルスについて理解を深め、組織全体で積極的に取り組んでいくことが重要です。
ワンネス経営®プログラムは、インナーブランディング強化というアプローチを通して、 お客様企業が求める成果を達成していくという「新しいチームビルディングのプログラム」です。 イメージが持ちづらい点があるかもしれませんが、どうぞお気軽にご質問、ご相談ください。