「うちのスタッフになんて言ったんですか?」
先日、顧客企業の幹部から電話がかかってきました。
文字面だけ見るとクレームみたいですが、
逆でした。
「うちのスタッフになんて言ったんですか?私があれだけ言っても伝わらなかったのに。ものすごい変化です。めちゃくちゃ助かりました!」
めちゃ喜ばれました。笑。
というのも・・・
大学卒業後、ヘルスケア業界で1000名以上のトレーナーを育成。 セールス下手でも日本の隅々にまで展開することに成功。 好きで得意なことで役に立つと自分も周りも幸せだ。と確信する。 その後、独立起業。インナーブランディングの専門家として活動中。 趣味はトライアスロンだが走るのは嫌い。サウナとバスケ観戦が好き。 焼肉の部位はハラミ。フラップスプランの代表。
とある1on1にて
私たちはインナーブランディングを強化するワンネス経営®︎というプログラムを提供しています。そのプログラムの特徴として研修と研修の合間に1on1(個人セッション)も実施するという他があまりやってないことをしているわけです。
その1on1の中で新卒で入った会社を半年ほどで辞めて転職して現職についた20代半ばの女性社員(冒頭の幹部の部下)の話を聞いていたときのこと。
・今の仕事(総務経理系)に情熱が持てない
・なぜなら、決して今の仕事をしたいと思って転職したわけではないから
・前職の労働環境がきつすぎて、働きやすさを求めてきてしまった
という、とても正直な気持ちを相談してくれました。
元々、クリエイティブ系の仕事に憧れがあり制作会社に入ったものの、ハイパー過酷な現実と直面した時、半年で身体がもたないことに気が付いたんだそうです。
(弊社も以前は制作の仕事をしていましたから、その会社の内情と致し方なさはめちゃくちゃよくわかります)
それで、自分の限界を感じ諦めと共に退職。もう仕事で消耗したくないという思いで職種は選ばず、労働環境だけで今の仕事を選択。そして2年経った今、なんだか仕事が楽しく無くなってきたというか、このままでいいのだろうか?と自問自答するようになってきたそうです。
しかし、今の仕事そのものを否定するようなことを上司や同僚に相談するわけにもいかず悶々としていたそうです。さらに、決して今の仕事が嫌で辞めたい、とかそういうわけではないからこそ、変な受け取られ方をすると嫌だという気持ちもあったと思います。
心のブレーキが見えてくる
私が感じたのは、まずこの人は仕事が好きなんだな。ということ。
そして、過去の情熱があった世界に挫折してしまって、傷が癒えるまでじっとしてたけどだんだん元気になってまたがんばりたくなったんだなということ。
しかし、人間という生き物は一度心の炎が消えてしまうと再着火するのには結構なエネルギーが必要なもの。
お祭りの中ではしゃいでいるときは楽しいけど、一歩離れて何やってんだろと客観的になってしまったらなかなか戻れない。そんな感じ。
そこには
- 「戻りたい」でも「また消耗したら怖い」や
- 「戻りたい」でも「またがむしゃらにやるなんて少し恥ずかしさや照れがある」
というブレーキがかかっています。
だから、表面上は問題なく仕事をしますが、上司からするとその人の基礎能力ならもう少しレベルの高いことができてもおかしくないのにな?という、可もなく不可もなくという事なかれ主義の時間が経過していくのです。
上司はもっとできるんじゃないかと声かけしますが、打てども響かぬ鐘状態というか、なんなら打たれたら自分の手で音を止めてる感じでした。
気づきからどう変化するのか?
そんなタイミングでの1on1でした。
改めて自分の中にある情熱ってなんだろう、自分のしたいことってなんだろう。と考えてもらうことで一つの結論に達しました。
それは、
「自分自身の創造性を総務経理で活かすとは?」
という質問です。
すると彼女は、
- 社内外の活動をスマホで撮影編集して社内報ムービーとして発信してはどうか?
- 地域貢献活動をまとめて外部に発信してはどうか?
そんなアイデアが出てきました。
私は答えます。
「そうだね。そういうのを広報って言うんだよ。」
.
.
.
「コウホウ。。。」
絶対カタカナでしたからね。笑。
相当な衝撃だったようです。
もちろん、彼女が広報という言葉を知らなかったわけではありません。
自分のやりたいクリエイティブと総務という仕事がリンクできると思えていなかったのです。
この気づきは極端に言えば、彼女が自分自身でコウホウという仕事を生み出した瞬間なのです。
人間は自己決定が大好き。自分が生み出した仕事以上に燃えるものはないはずです。
彼女はすぐにアクションを起こしました。
まずは上司に相談。もちろん通常業務に支障が出ないという条件で快諾。
現状はスマホ片手にメンバーの活動インタビューを集めて回っています。
まとめ
主体的に動くようになった彼女をみて上司は驚き、私に電話をかけてきました。
「うちのスタッフになんて言ったんですか?」
「なんも言ってません。本人が気がつきました。」
私のいつもの返答です。
他人を変えることはできません。
本人が気がついて変わりたいと思ったときだけ行動が変わります。
そのためには本人の中で「小さな革命」を起こす必要性がある。
大きな革命なんてできない。小さな小さな革命でいいんです。
ほんの小さな意識の変化が行動を小さく変えます。
行動が小さく変わると自分に少し自信が湧いてきます。
少し自信が出てくると行動が大きく変わります。
行動が大きく変わると、周りの評価が変わります。
周りの評価が変わると、確信的な自信がついてきます。
確信的な自信がついてきたとき初めて、
周りに良い影響を与えようと思えます。
周りに良い影響を与える人のことをリーダーシップと呼びます。
本人の中に小さな革命を起こさせること。
それはつまり、リーダーシップを覚醒させることができること。
それができるマネージャーがたくさん増えますように。
まずはあなたの中で小さな革命を起こしましょう。
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事務局:スズキヒラク