企業がイノベーションを創出し、グローバル化に対応していくためには、「アントレプレナーシップ」を持つ人材を育成する必要があります。
アントレプレナーシップを育成するには、企業は具体的にどのようにすべきなのか、詳しく知りたいという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、アントレプレナーシップの育成において企業が心がけることや施策例を紹介します。
導入を検討している場合、ぜひ参考にしてみてください。
アントレプレナーシップ育成のポイント
企業がアントレプレナーシップを取り入れる際に心がけたいポイントは、下記の3つです。
- 発言しやすい雰囲気を作る
- アイデアを肯定する
- 一人ひとりの裁量権を広げる
それぞれ解説します。
発言しやすい雰囲気を作る
アントレプレナーシップを育成するには、社内での活発な意見交換が欠かせません。
そのためには、誰もが気軽に発言しやすい雰囲気を作ることが重要です。
また、新規事業を推進するには、既存の考え方から脱却し、新しい取り組みに対して肯定的な姿勢を社内に広める必要があります。
社員同士でのコミュニケーションを高める取り組みを行うことで、誤解が生まれにくくなり、関係性が強固になる点もポイントです。
アイデアを肯定する
アントレプレナーシップを身につけていても、上司や経営陣が批判的な態度では、事業の推進が停滞するおそれがあります。
また、失敗を認めない風土では新しいアイデアが出にくくなるものです。
アイデアを出し合うことは事業の飛躍に必要なため、実現不可能に思えても肯定的な姿勢での検討が大切です。
一人ひとりの裁量権を広げる
アントレプレナーシップの育成では、自発的に取り組む姿勢も重要視されます。
裁量権を持つことで、受動的に仕事をしていた社員も、責任感を持って自身で判断・行動できるようになります。
一人ひとりの仕事における裁量権をできるだけ拡大すると、効果的です。
アントレプレナーシップ育成の施策例
アントレプレナーシップの育成を図る場合、下記の4つの施策例が参考になります。
- オフィス環境を変える
- コンテストを開催する
- 社員研修を実施する
- 社内イベントを実施する
それぞれ解説します。
オフィス環境を整える
アントレプレナーシップの育成には、社員同士や上司・経営陣と意見交換がしやすい環境を作ることが重要です。
そのため、従来のオフィス環境を変えてみるのも施策の一つになります。
例えば、自分のデスクを持たずにオフィス内の自由な場所で働く「フリーアドレス」を導入することで、違うメンバーとのコミュニケーションに役立ちます。
また、さまざまな席に移動して仕事をすることでリフレッシュでき、アイデアが生まれやすくなるというメリットもあります。
コンテストを開催する
社内でビジネスプランのコンテストを開催する方法もおすすめです。
このコンテストでは、社員同士でグループになり、新規ビジネスを考案してプレゼンします。
ビジネスプランを考える際は、実際の事業と同様、予算や利益なども細かく考慮する必要があるため、実現性が高いと言えます。
さらに、コンテストで高い評価を受ければ、実際に事業化も可能です。
他の社員のビジネス案から学べることも多く、創造力や調整力、情報収集力といったアントレプレナーシップに必要とされるスキルが身につきます。
社員研修を実施する
アントレプレナーシップの育成方法として、社員研修を実施することも効果的です。
研修では、アントレプレナーシップに必要な基礎知識から企画やプレゼンの実践まで、社員が身につけるべきさまざまなテーマを扱います。
研修を受けることで理解が深まり、実際の具体的なイメージが把握できます。
社内イベントの実施
社内イベントを随時実施することで、アントレプレナーシップ育成に必要な、意見やアイデアを気軽に出し合える環境が構築されます。
他部署との交流を図る機会があれば社内の風通しがよくなり、アントレプレナーシップの考えを広める取り組みにもつながります。
さまざまな社内イベントがあるので、自社に適したスタイルで検討してみてください。
まとめ
企業の成長のためには、社員にアントレプレナーシップを浸透させ、身につけてもらうことが重要です。
アントレプレナーシップを育成する際は、発言しやすい雰囲気作りやアイデアの肯定、一人ひとりの裁量権を広げることなどをポイントとして心がけると良いです。
また、具体例としては、オフィス環境を変えたり、コンテストや社員研修、社員イベントを実施したりするなどが挙げられます。
今回紹介したポイントや施策例を参考に、アントレプレナーシップの育成を図ってみましょう。