メンターとなる社員の選出基準とは?押さえておくべき5つの基準について解説

自社でメンター制度の導入が決まった場合、まずはメンター候補となる社員を選出する必要があります。

しかし、どのように選出すればいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。

メンターに適した社員を選ぶには、選出基準を把握しておくことが大切です。

そこで今回は、メンターとなる社員の選出基準について詳しく解説します。

メンターの選出基準

メンター制度を効果的に運用するには、基準に沿ったメンターの選出が欠かせません。

メンターを選ぶ時の基準は、次の5つです。

  • 傾聴力があるか
  • 忍耐力があるか
  • 信頼関係を築く力があるか
  • 見本になる心構えがあるか
  • 自らも成長する姿勢があるか

それぞれ説明します。

傾聴力があるか

傾聴力とは、相手にしっかり向き合って話を聞き、理解する能力のことです。

傾聴力によってメンティの言いたいことをより深く引き出せば、円滑なコミュニケーションが可能です。

そのため、メンターとして適切な支援をするには、傾聴力があるかどうかが大変重要な基準になります。

忍耐力があるか

忍耐力があることもメンターを選出する基準の一つです。

メンティの体調や精神状態、仕事の状況は都度変化するため、それに応じた対応が必要になる場合も多いです。

例えば、メンティの体調がすぐれない時にメンタリングが進まずイライラしたり、自分の仕事が忙しい時に勝手に中止したりすることは避けなければいけません。

メンターには、どんな時でもメンティヘの支援を惜しまない忍耐強さが必要になります。

信頼関係を築く力があるか

メンターとメンティは、対等な立場で信頼関係を築いていくことが重要です。

よって、メンティから信頼されるような人物でなければ、メンターとしての役割を果たせないおそれがあります。

基本的なマナーや言葉遣いが身についているのはもちろん、信頼関係を構築できる力が必要だと言えます。

見本になる心構えがあるか

メンタリングを通して、メンティはメンターのことを自分のロールモデルとして見るようになります。

そのため、メンティの見本であろうとする心構えを持つことが重要です。

メンタリングには熱心に取り組むのに、見本となることには興味がないというメンターでは、メンティが失望する可能性があります。

メンターの選出の際、必ず面談で確認しておくことをおすすめします。

自らも成長する姿勢があるか

メンター自ら成長しようとする姿勢があるかどうかという点も選出基準の一つです。

メンティとの関わりから、学びや気づきを得ることは多いものです。

メンターには、メンティとともに成長しようという謙虚な心を持つことが求められます。

メンティとの相性

上記の基準に当てはまる、メンターに適した社員であっても、メンティとの相性が良くなければメンタリングの効果は見込めません。

そのため、メンターとメンティのマッチングに配慮する必要があります

特に重要なのが、それぞれの「行動特性」です。

行動特性とは、個人が持つ行動原理やその背景となる考え方のことを指し、アメリカで1970年代に生まれた概念の一つです。

お互いの行動特性が違いすぎることによって相性が合わず、適切なコミュニケーションが取れないといった問題が起こります。

行動特性をもとにしたコミュニケーション理論として有名なのが、「DiSC理論」です。

DiSC理論では、人は行動・思考パターンによって次の4つのタイプに分類されます。

  • 主導型(Dominance)
  • 感化型(influence)
  • 安定型(Steadiness)
  • 慎重型(Conscientiousness)

この理論の考え方としては、人の動機や欲求は行動特性に現れ、これら4つの強弱バランスで確認できるというものになります。

例えば、メンターが細かくて正確な傾向を持つ「慎重型」タイプで、メンティがハッキリとして判断が早い傾向を持つ「主導型」タイプだった場合、お互いへのストレスを抱えてしまう可能性が高いかもしれません。

運営側がメンター、メンティの行動特性を把握しておくことで、メンタリングの成功につながりやすくなります。

まとめ

メンターには特別なスキルや資格はいりませんが、メンター制度を効果的に運用するには一定の能力が必要です。

選出基準を設定することで、メンターにふさわしい社員の選出が可能になります。

また、お互いの行動特性をふまえた相性も検討しておくことが重要です。

ぜひ、今回の記事で紹介した内容をもとにメンター選出を行い、メンター制度の効果を高めましょう。

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