2023.03.14
チームづくり
目次
近年の厳しいビジネス環境において経営幹部の役割はますます重要性を増し、次世代の経営幹部となるべき人材の育成が急務となっています。
ただし、次世代リーダー育成の実施には長い期間が必要となるなど課題も多く、適切な方法で行うことが重要です。
経営幹部が必要な能力を習得し、組織をリードするためにはどのような育成をすればいいのか、理解しておくことで実施がスムーズに進みます。
そこで今回の記事では、経営幹部の育成に必要な観点やポイントを紹介します。
経営幹部を育成する場合、次の3つの観点が必要です。
それぞれ解説します。
次世代の経営幹部は、経営を行う上で欠かせない多岐にわたる能力を身につけなければいけません。
そのため、座学だけでなく、実践や振り返りなどさまざまな教育プログラムの習得が必要となり、修了に時間がかかります。
周囲から一定の理解・協力を得るには、次世代経営者を育成する理由やゴールを明確にし、企業内の意識を統一することが大切です。
まずは企画段階で上層部と人事部の目線を合わせ、実施目的を明らかにしておきます。
加えて、候補者に対しては育成の理由・ゴールだけでなく、自社からの期待もしっかり伝えておくとより効果的です。
経営幹部の育成を始めるにあたり、育成するべき人材の選定基準や選定方法を明確にしておく必要があります。
単に「営業成績がいいから」といった表面的理由での選抜では潜在的な可能性を正しく判断できず、本来選ぶべき候補者を逃しかねません。
よって、多角的な視点を伴った候補者の選抜が重要です。
また、選定基準を明確化すれば、経営幹部候補者自身も目指すべき姿をイメージしやすくなり、企業内でも共通認識を持ちやすくなります。
育成プログラムの修了後は、継続的なフォローを行うことが重要です。
定期的に経営幹部候補者の成長過程・成果を評価し、適切なフィードバックを与えます。
ただしこの場合、評価は客観的で公平な基準で行い、フィードバックは具体的で積極性を伴う内容である必要があります。
こういった評価・フィードバックを受けた経営幹部候補者自身も自己評価を行うことによって、スムーズな育成が可能です。
それでは、育成を実施する際、どのような点に気をつけるとよいでしょうか。
心がけたい主なポイントとして、下記の3つが挙げられます。
次世代の経営幹部には知識と経験を身につけてもらう必要があります。
そのため、育成には長期的な計画が不可欠と言えます。
順番やタイミング、インプット・アウトプットの種類など具体的な方法も含めたゴールまでの一連の流れを計画しておくことがポイントです。
その際は、知識・スキルの学習はもちろん、「Off-JT」と言われる実践的な研修を積極的に取り入れると良いです。
また、あえて難しい役職やポジションに就いて実践を積む「ストレッチアサインメント」の実施によっても、経営幹部としての器を育てられます。
経営幹部候補者に意欲的に学んでもらうためには、自社からの期待や今後の役割を伝えて動機づけすることが大切です。
育成計画を実行する前に、「なぜこれを行うのか」、「なぜあなたなのか」といったことを明確に伝えておきます。
厳しい環境の中で学ぶ意味を理解してもらうことがポイントになります。
育成においては、経営幹部に求められる能力を事業と連携させながら開発することが重要です。
よって、学びで得た知識やスキルを実践に移せる場所の提供がポイントと言えます。
また、育成を目的とする異動や職務の変更、成長戦略と連携した業務の経験が積める取り組みの検討が必要なケースもあります。
次世代の経営幹部を育成するには知識・スキルの習得やその実践といったさまざまな学びが必要となるため、長期的な視点が欠かせません。
まずは、実施の理由やゴールを明確化することから始めましょう。
また、スムーズな学びのためには明確な選定基準や周囲の理解、実施後の継続的なフォローなども重要です。
今回ご紹介したポイントを参考に次世代の経営幹部育成にお役立てください。
この記事を書いた人
泉水 ちか
東京都在住のWEBライター。フリーランスで様々なジャンルのライティングをこなす。人のこころに興味があり、心理学・カウンセリングの資格を多数取得。マーケティングにも活かすべく奮闘中。趣味は映画鑑賞(ホラーやアクション!)と温泉・銭湯めぐり。長年、放送業界にいたため音楽に詳しい。運動嫌いのインドア派だが夏フェスは好き。ラーメンと寿司と焼肉があれば大丈夫。
2023.11.21
サーバントリーダーシップでリーダーに求められるものとは?必要な10の特性について解説
チームづくりリーダー育成への取り組みを前向きに検討する際、サーバントリーダーシップの導入を考える方も多いのではないでしょうか。 サーバントリーダーシップを取り入れる際は、リーダーに求められる特性を把握しておく必要があります。 今回は、サーバントリーダーシップでリーダーに求められる10の特性について紹介します。 ぜひ、参考にしてみてください。 サーバントリーダーシップのおさらい サーバントリーダーシップは、部下のニーズを最優先に考え、それに基づいて行動するリーダーシップ理論です。 リーダーからのトップダウンによる従来の支配型リーダーシップとは異なり、リーダーが部下の話を聞いて理解し、ともに協力して目標を達成するのがサーバントリーダーシップの特徴です。 一人ひとりの強みや主体性を引き出すことで、部下は自分が大切にされていると感じ、より良いパフォーマンスを上げられます。 ただし、サーバントリーダーシップを発揮するには、必要とされる特性をリーダーが持っておかなければいけません。 この理論を提唱したロバート・K・グリーンリーフ氏は、サーバントリーダーシップにおいてリーダーに求められる10の特性を挙げて定義付けています。 サーバントリーダーシップでリーダーに求められる10の特性 サーバントリーダーシップでリーダーに必要な10の特性は次のとおりです。 傾聴(Listening) 共感(Empathy) 癒し(Healing) 気づき(Awareness) 説得(Persuasion) 概念化(Conceptualization) 先見力(Foresight) 執事役(Stewardship) 人々の成長への関与(Commitment to the Growth of people) コミュニティづくり(Building community) それぞれについて解説します。 1.傾聴(Listening) リーダーには、部下の意見や考えを真剣に聞き、理解しようとする傾聴力が求められます。 話に耳を傾けるだけでなく、相手の話を否定せず、柔軟に受けとめる姿勢が大切です。 2.共感(Empathy) 部下の立場に立ち、気持ちや感情に寄り添うこともリーダーには欠かせない特性です。 リーダーの共感の姿勢が見えることで、部下は自分が理解され、尊重されていると感じることができます。 3.癒し(Healing) リーダーは、部下に安心感を与え、場合によっては心を癒す役割も持ちます。 チームをまとめて成果を上げるには、部下への精神的なフォローやサポートが必要です。 4.気づき(Awareness) 客観的な視点を持って自己を認識し、周りの状況について偏見なく見極めることも重要です。 これにより、リーダーはより効果的な意思決定を行うことができます。 5.説得(Persuasion) リーダーには、信頼関係を維持しながら部下を説得する能力も欠かせません。 サーバントリーダーシップに基づき、自主的な行動を促すような説得スキルが必要になります。 6.概念化(Conceptualization) 部下に対してわかりやすく伝える、つまり概念化する力も求められます。 リーダー自身のビジョンはもちろん、組織全体の目標なども概念化して部下に伝え、理解してもらうことが大切です。 7.先見力(Foresight) リーダーには、現在の状況を把握して未来を予測し、その結果に基づいて意思決定を行う能力が必要です。 先見力によってさまざまな対策を講じることができ、危機管理にも役立ちます。 8.執事役(Stewardship) 部下に対して適切な指導を行う、執事的な役割も求められます。 これにより、リーダーは部下に対して信頼性と信用性を示すことが可能です。 9.人々の成長への関与(Commitment to the Growth of people) リーダーは、部下の成長を支援する必要があります。 一人ひとりの長所を理解して引き出すことで、成長につなげられます。 10.コミュニティづくり(Building community) チームや組織内でのコミュニティを構築し、一体感を高めることも必要です。 最適なコミュニティでは、部下は自分が大切な一部であると感じ、自主的に行動するようになります。 まとめ サーバントリーダーシップは、部下のニーズを最優先に考え、それに基づいて行動するリーダーシップスタイルです。 今回紹介した10の特性は、リーダーが部下を尊重し、支援し、成長させるために重要な要素です。 これを踏まえてサーバントリーダーシップを発揮することで、組織の目標達成につながります。 サーバントリーダーシップに取り組む際は、リーダーに求められる特性を理解しておくとよいでしょう。
2023.11.29
サーバントリーダーシップを取り入れている4つの企業事例を紹介!
チームづくりサーバントリーダーシップは、「奉仕の精神で部下に接し、導く」という考えをもとにした、従来のリーダーシップとは全く異なる理論です。 そのため、サーバントリーダーシップの導入を検討する際、どのように取り入れればいいかわからないという方も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、サーバントリーダーシップを効果的に活用している企業事例を4つ取り上げて解説します。 実際の事例にはどのようなものがあるのか知りたい場合、ぜひ参考にしてみてください。 資生堂 化粧品メーカーである「資生堂」は、経営改革においてサーバントリーダーシップの理念を取り入れ、これによって業績向上や組織の変革を達成しています。 このサーバントリーダーシップの実践者として知られるのが、「資生堂の再生」をミッションとして抜擢された池田守男氏です。 彼は社長在任中、顧客をピラミッドの頂点に据え、顧客に接する機会が多いビューティーコンサルタントや営業職の従業員の声に重点を置きました。 社長をはじめとするリーダーの使命はそのサポートを行うこととし、結果として売上向上と満足度の高いサービスの提供が実現しました。 良品計画 無印良品で知られる「良品計画」は、業績急落時にサーバントリーダーシップを導入し、その成果として業績の回復と拡大を達成しています。 当時の社長である松井忠三氏は、業績低下が著しかった際、全国の店舗に自ら足を運び、現場の声に耳を傾けました。 この傾聴の結果、課題が浮かび上がり、解決に向けて「MUJIGRAM」と呼ばれる業務可視化のためのマニュアルとシステムが開発されました。 「MUJIGRAM」の特徴は、初めての人でもわかるような具体的な内容から明確な作業目的までが網羅されており、絶えず更新が行われている点です。 従業員の声を大切にしつつ、業務の透明性を確保する手段を講じたことで、サーバントリーダーシップの要素である「傾聴」「概念化」「先見力」が具現化されています。 ダイエー 全国でスーパーを展開する「ダイエー」は、トップダウン経営で成長を続けてきましたが、業績不振の際にサーバントリーダーシップの導入を図りました。 特に生鮮食品の鮮度に関する課題があったことから、当時の社長、樋口泰行氏のもとで結成されたのが、「鮮度向上プロジェクトチーム」です。 樋口氏が全ミーティングに参加し、従業員の意見を積極的に取り入れるなどの取り組みを行い、結果として顧客からの信頼を回復することに成功しました。 また、ダイエーは赤字店舗の売上低下に対処するため、50店舗の閉鎖を決断しています。 樋口氏はこれらの店舗すべてに出向き、従業員に閉鎖の理由と感謝の気持ちを伝えました。 この働きかけにより従業員のモチベーションが向上し、「閉店売りつくしセール」は成功を収めたということです。 同時に異動先の従業員にも働きかけを行い、前年比プラスの売上を達成するなど、積極的な経営戦略が業績向上に寄与しました。 スターバックスコーヒー 有名な世界的コーヒーチェーン、「スターバックスコーヒー」もサーバントリーダーシップの手法を採用しています。 例えば、「人々の心に活力と栄養を与えるブランドとして、世界で最も知られ、尊敬される企業になる」という企業目標は、組織の上層部から一方的に決められたものではありません。 従業員の考えが次第に洗練され、全世界の店舗で共有されるプロセスを経て生まれたものです。 このボトムアップ型のビジョンがあってこそ、世界的なコーヒーチェーンに成長したということができます。 まとめ 今回紹介したサーバントリーダーシップの4つの事例は、企業の経営において経営者が現場の声を尊重し、積極的に活用する重要性を示しています。 従来のトップダウン型思考を変えることで、業績向上につながるといえるでしょう。 ぜひ、事例を参考にして、サーバントリーダーシップを効果的に取り入れてみることをおすすめします。
2023.01.17
リスクマネジメントとは?企業を取り巻くリスクや必要性、類似用語を紹介!
チームづくり近年、社会環境の急速な変化に伴って、リスクマネジメントの重要性を認識する機会が増えています。 リスクを組織的に管理するため、リスクマネジメントにしっかり取り組みたいと考えている方も多いのではないでしょうか。 リスクマネジメントの基本を押さえておくことで、自社での活用を検討しやすくなるはずです。 今回の記事では、企業を取り巻くリスクについて紹介し、リスクマネジメントの必要性と類似用語との違いを解説します。 リスクマネジメントの概要と企業を取り巻くリスク 「リスクマネジメント」とは、経営を行う上で不利益になり得るリスクを組織的に管理し、損失の回避もしくは最小限に抑えることを指します。 もともとはアメリカの保険理論で、危険や危機を意味する「risk(リスク)」と、経営や管理、統御といった意味の「management(マネジメント)」を合わせた言葉です。 ただし、企業における「リスク」には、統計学的な「潜在的に起こり得る可能性」という意味合いが含まれます。 これは、国際標準化機構(ISO)で定められた国際的なガイドラインにおいて、リスクを「目的に対する不確実性の影響(Effect of uncertainty on objectives)」と定義していることからも明白です。 参考:「ISO31000:2009, Risk management」– Principles and guidelines 例えば、製造業の場合、商品を販売する市場や原料の市場は不確実性が高いものですが、事前に調査・分析を行っておくことである程度の影響予測ができます。 こういった事前の予測でリスクを回避したり低減したり、時にはリスクを取り、前に進む判断を行ったりすることが、企業におけるリスクマネジメントです。 企業を取り巻くリスクとしては他にも、売上減少やコンプライアンス違反、情報漏洩、製品不良による事故などがあり、さまざまな不確実性の影響検討が重要となります。 リスクマネジメントの必要性 従来より、企業が意思決定する際はリスクマネジメントを伴うケースがほとんどでした。 近年では多くの企業で業務のアウトソーシング化が進んでおり、外注先が営業停止した場合の連鎖的影響や品質問題といったリスクが顕在しています。 また、社会情勢や環境、価値観が変化したことでリスクが多様化しているため、それらに対応していかなければ最悪の場合、経営が悪化する可能性があります。 企業がリスクマネジメントの必要性をしっかり認識し、積極的に実施していくことが重要です。 リスクマネジメントの実施を認証するものとして、Pマーク(プライバシーマーク)やISMS(ISO27001)があるので、必要に応じて検討されることをおすすめします。 リスクマネジメントの類似用語 類似用語との違いを知っておくと、リスクマネジメントが理解しやすくなります。 リスクマネジメントと類似した言葉は、下記の3つです。 クライシスマネジメント リスクアセスメント リスクヘッジ それぞれについて解説していきます。 クライシスマネジメント 「クライシスマネジメント」とは、危機的状況は必ず発生するものという前提にもとづき、ある程度の機能不全が起こることを覚悟の上で行う対応を指します。 つまり、危機的状況を引き起こさないためにどう予防するか検討する「事前策」のリスクマネジメントに対し、クライシスマネジメントは危機が起きた後にどう対処するか検討する「事後策」です。 ただし、リスクマネジメントには事前策と事後策の両方の意味があり、クライシスマネジメントはリスクマネジメントの一部、という考え方もあります。 テロや自然災害、ウィルスといった想定を凌駕する事案の発生が相次ぎ、リスクを上回るより重大な対応という意味でもクライシスマネジメントは大きな注目を集めています。 リスクアセスメント 「リスクアセスメント」は、リスクマネジメントに類似した言葉の一つです。 「アセスメント」は、英語の「assessment」が語源で、「人やものごとを客観的に分析・評価すること」を意味します。 リスクマネジメントは、リスクの特定から分析・評価・対処までを含んだ全般的なリスク対応を指しますが、リスクアセスメントは特定から分析・評価までのプロセスを指しています。 つまり、リスクアセスメントのプロセスには、「対処」は入りません。 リスクマネジメントの中にリスクアセスメントがあると理解しておくとよいです。 リスクヘッジ 「リスクヘッジ」とは、主に金融取引で使われる言葉で、起こり得るリスクの程度を予測し、対応できる体制を取って備えることを指します。 ビジネスにおいて使われる場合、危険を予測し、それを避けるための対策を講じる、といった意味があり、リスクマネジメントとほぼ同義になりますが、リスクマネジメントは「企業における危機管理」のことです。 ビジネスシーン全般が背景の「リスクヘッジ」と、企業を背景とした「リスクマネジメント」との違いになります。 まとめ 企業を取り巻くリスクは年々多様化しており、リスクマネジメントの必要性も高まってきています。 あらかじめリスクマネジメントについて知っておくことで、リスクを組織的に管理することが可能になります。 ぜひ、今回の記事を参考にして、リスクマネジメントの本格的な取り組みを検討してみてください。
ワンネス経営®プログラムは、インナーブランディング強化というアプローチを通して、 お客様企業が求める成果を達成していくという「新しいチームビルディングのプログラム」です。 イメージが持ちづらい点があるかもしれませんが、どうぞお気軽にご質問、ご相談ください。