2023.01.24
チームづくり
目次
近年の多様化したリスクに対応するため、企業はリスクマネジメントを行う必要があります。
これから本格的に取り組みたいと考えている場合、その手順を知っておくことでスムーズな導入が可能です。
今回の記事では、リスクマネジメントのプロセスとともに、代表的な対応策を解説します。
リスクマネジメントを行う際は、プロセスを踏んで進めていくことがおすすめです。
リスクマネジメントの一般的なプロセスは下記の通りです。
それぞれ解説していきます。
まず、リスクの棚卸しを行い、リスト化します。
この場合、リスク管理を担当する一つの部署だけでなく、さまざまな部門が参加して網羅的に洗い出すことが重要です。
また、リスクにはさまざまな種類がありますが、自社において想定されるすべてのリスクを出していく必要があります。
この段階で漏れなくリスクを発見・把握しておくことが、リスクマネジメントのスムーズな実施につながります。
続いて、リストアップしたリスクの内容を分析していきます。
具体的には、リスクの「影響度」と「発生確率」を一つずつ特定し、両方を掛け合わせた結果を基準とした上で、それぞれがどのくらい重大なものか比較できるようにします。
分析は、可能な限り数値化するなど定量的に行うことがポイントになりますが、難しいケースも多いため、定性的な側面を含めながらの比較検討がおすすめです。
次に、それぞれのリスク分析の結果を可視化して、評価を行います。
その場合、リスクを「影響度✕発生確率」で算定し、リスクレベルを可視化することがおすすめです。
また、評価の際は、リスクの重大さに注目するだけでなく、対応の順序に関しても検討しましょう。
リスクの評価ができたら、次は対応について優先度が高いリスクから考えていきます。
リスク対策には、リスクによって損失が起きる頻度と大きさを抑える「リスクコントロール」と経済的損失を補填する「リスクファイナンス」の2種類があり、これらに合わせた取り組みを決めていくと効率的です。
対策が決まってリスクマネジメントを実施した後は、モニタリングを行う必要があります。
形骸化しないよう、リスクマネジメントが適切に行われているか、また目的や目標が達成できているのかを継続的に検証していくことが重要です。
定期的にモニタリングと評価を実施し、改善を図っていかなければいけません。
上記に挙げた手順の中でも特に重要なのが、「リスクへの対応」です。
リスクマネジメントの代表的な対応策として、次の4つがあります。
それぞれの内容を説明していきます。
リスクの「低減」とは、起こる可能性が高いリスクを最低限に減らす対策のことです。
主に、事前に防止策を立てておいたり、リスクの発生源になりうるものを分散させておいたりといった対応になります。
事業活動の細分化や追加資源の投入などさまざまな対応策があるため、自社の状況に応じた検討がおすすめです。
第三者にリスクを「移転」させることも対応策の一つです。
例えば「損害保険」への加入や「証券化」などで、金銭的損失の移転が可能になります。
これらを活用すればある程度のリスクに備えることができるため、リスクマネジメントとして大変有効です。
リスクの「許容」は、リスクの発生を受け入れることを指します。
すべてのリスクに対応することは難しいため、時にはリスクを受け入れる判断も必要です。
許容しやすいリスクとしては、影響力が小さく、発生頻度が低いものが挙げられます。
この対策を行う場合、評価と分析をしっかり行い、あらかじめ許容可能なリスクを選別しておくことが重要です。
起こり得るリスクに備え、関連する事業活動そのものを停止することが「回避」です。
事業活動を停止すればリスクの回避が可能ですが、一方、事業によって得られるリターンを逃すデメリットもあります。
そのため、得られるリターンに対して起こり得るリスクの方が重大と想定される場合に限り、リスクの回避を行うケースが多いです。
リスクマネジメントを実施する際は、プロセスに沿って行うとスムーズに進められます。
始めの段階で、各部署において想定されるすべてのリスクを洗い出しておくと良いです。
また、対策にはさまざまな方法があるため、リスクの分析・評価が大切です。 今回の記事を参考にして、リスクマネジメントへの具体的な取り組みを検討していきましょう。


この記事を書いた人
泉水 ちか
東京都在住のWEBライター。フリーランスで様々なジャンルのライティングをこなす。人のこころに興味があり、心理学・カウンセリングの資格を多数取得。マーケティングにも活かすべく奮闘中。趣味は映画鑑賞(ホラーやアクション!)と温泉・銭湯めぐり。長年、放送業界にいたため音楽に詳しい。運動嫌いのインドア派だが夏フェスは好き。ラーメンと寿司と焼肉があれば大丈夫。
2024.01.23
アシミレーションを実施する際に意識しておきたい点とは?5つのポイントを解説
チームづくりアシミレーションは、上司と部下のスムーズな相互関係が期待できる手法です。 アシミレーションを検討する場合、「アシミレーションの実施ポイントは何だろうか」「実施する上で意識しておくとよいことを知りたい」という方も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、アシミレーションを実施する際に気をつけるべきポイントを、実施前と実施中に分けて解説します。 ぜひ、参考にしてみてください。 実施前に押さえておくべきポイント アシミレーションの実施前に押さえておくべきポイントは、次の3つです。 実施の検討を十分に行う タイミングを図って実施する ファシリテーターに適した人を選ぶ それぞれ解説します。 実施の検討を十分に行う 部下が上司に対して率直に意見を伝えるアシミレーションは、割り切った社風の企業や外資系企業で高い効果が見込めます。 一方、他のタイプの企業では、導入に際して十分な検討を行う必要があります。 特に、ふだんから仲の良いアットホームな企業では、実施することで雰囲気が悪くなる恐れがあるため、注意が必要です。 タイミングを図って実施する アシミレーションは、適切なタイミングで行うことが重要です。 実施する適切なタイミングとして、チームの新設時やリーダーの変更時、チームの活性化が必要な時、企業のビジョンを浸透させたい時などがあります。 これらのタイミングでは変化や問題が起こりがちなため、これらに対処するためにアシミレーションが役立ちます。 また、アシミレーションをチームの新設時に実施する際は、一定の期間が経過してから行うことが重要です。 チームが新設されたばかりではメンバー間の関係が十分に築かれておらず、有効な意見が集まらない可能性があるからです。 一定の期間が経過すると、チーム内でのメンバーの役割や業務内容に対する理解が深まるため、その時点での問題点に対してアシミレーションを実施すると効果的です。 ファシリテーターに適した人を選ぶ アシミレーションに欠かせない重要な役割を持つのが、ファシリテーターです。 ファシリテーターの役割にふさわしい人は、チーム内で中立の立場を保ち、部下の真意を引き出すための質問技術を持っている必要があります。 また、部下からの意見を聞き出すだけでなく、上司に対して助言を提供するアドバイザーとしての能力も求められます。 適切なファシリテーターを選ぶことは、アシミレーションが成功するかどうかを左右するため、その選定は非常に重要です。 実施中に注意すべきポイント 実施中に注意すべきポイントは、下記の2つです。 建設的な意見交換を行う 部下の意見は匿名にする それぞれ解説します。 建設的な意見交換を行う アシミレーションを行う際、目的を理解せずに単なる上司への不満や愚痴の場になってしまうことがあります。 部下が上司に対して不満を持っている場合、アシミレーションでその不満が表面化することは避けられないかもしれません。 ファシリテーターは、愚痴を聞くだけでなく、「なぜ不満を感じているのか」「どのように改善されたいのか」「実際にどんな行動を取ったか」といった具体的な情報を引き出す必要があります。 また、ポジティブな意見や期待も同様に集めることが大切です。 ファシリテーターにはあらゆる面で舵取りが求められますが、参加メンバーも目的を意識して建設的な意見交換を行うことが重要です。 部下の意見は匿名にする 部下の意見を上司に伝える際は、匿名性を保つ必要があります。 意見を述べた人物を上司が知ることで、業務やメンバー間の関係に悪影響を及ぼす可能性があるためです。 部下が自分の本当の考えを率直に言えるかどうかは、この匿名性の維持に大きく依存します。 ネガティブな意見も安心して表現できる環境を作り上げることが、ファシリテーターにとって重要な役割となります。 まとめ 今回はアシミレーションを実施する際のポイントと注意点を紹介しました。 アシミレーションを実施する前は、実施の検討を十分に行う、タイミングを図って実施する、ファシリテーターに適した人を選ぶ、といった点を意識しておくとよいです。 また、実施中は、建設的な意見交換を行う、部下の意見は匿名にすることなどに注意しておく必要があるでしょう。 アシミレーションを取り入れる際は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。
2023.04.11
メンター制度とは?背景や目的、メリット・デメリットについて解説
チームづくり「メンター制度」は、主に若手社員に向けて精神面をサポートする制度です。 人材の育成はもちろん、離職を防ぎ、定着率の向上にもつながるため、現在多くの企業で広まりを見せています。 ただし、メンター制度の導入を考える場合、自社に適しているのかわからないという方も多いかもしれません。 メンター制度の概要やメリット・デメリットなどを知っておくことで見極めやすくなり、導入の検討がスムーズに進みます。 そこで今回の記事では、メンター制度が注目される背景や目的、また混同されやすいOJT制度との違いやメリット・デメリットについて紹介します。 メンター制度とは 「メンター制度」は、先輩社員が新入社員を中心とした部下や後輩、同僚などの不安や心の悩みを解消し、精神的な支援を行う人材育成制度です。 業務やビジネススキルだけでなく、仕事観や生き方まで全人格的にサポートすることが特徴です。 支援する側を「メンター(mentor)」、支援される側を「メンティ(mentee)」と呼び、一般的にメンターは、メンティと年齢の近い入社3〜5年目の社員が担当します。 メンターがメンティを支援することを「メンタリング」と言い、若手社員の定着率向上などさまざまな効果が期待できます。 メンター制度が注目される背景 メンター制度が注目されている背景として、近年問題になっている「若手社員の離職率の高さ」が挙げられます。 入社3年以内に離職する原因の多くが、職場環境や仕事への不適応です。 それには、時代とともに変化した組織風土が関係しています。 先輩・後輩の関係が築きやすかった終身雇用・年功序列制度から、実力主義・多様化の組織体制に移行したことで、若手社員が孤立しやすくなったと言えます。 従来日本の企業が持っていた、先輩が後輩を指導するという組織風土を新たに創出することがメンター制度の狙いの一つなのです。 メンター制度の目的 メンター制度の主な目的は、若手社員が抱える不安や悩みを解消して孤立化を防ぎ、最終的に離職率を低下させることです。 また、自主性を大切にしながらビジネスパーソンとしての基礎知識を教えることで、自律を促す目的もあります。 加えて、メンターに育てられた若手社員はその後、同様のメンターになり、やり方が継承されていくため、人材の育成と生産性向上といった面からも重要です。 OJT制度との違い メンター制度と似ている制度として「OJT制度」がありますが、どのような違いがあるのでしょうか。 「OJT(On-the-Job Training)」は、企業が若手社員に行う教育方法の一つです。 研修としてよく利用されており、上司や先輩などのOJT担当者がスキルや知識を実際の業務を通して指導します。 一方、メンター制度では、実務に必要なスキル・知識を教えるだけでなく、メンタル面のサポートも行います。 メンティを全体的に支援するという点がOJTとの違いです。 また、OJT制度では基本的に同じ部署の上司・先輩が教えますが、メンター制度では別の部署の先輩社員が担当します。 メンター制度のメリット メンター制度にはさまざまなメリットがあります。 主なメリットとして挙げられるのは下記の4つです。 若手社員の不安解消 メンター自身の成長 組織の活性化 離職の防止 それぞれ解説します。 若手社員の不安解消 入社したての時期は職場の環境や人間関係に慣れないため、不安や孤独を感じがちです。 メンター制度を導入することで気軽に話せる先輩が存在し、職場になじむことが容易になります。 また、不安が取り除かれれば、仕事に対する意欲が向上するといったメリットもあります。 メンター自身の成長 人に教えることで、メンター自身の成長にもつながります。 メンティの悩みを聞いて適切に支援するには、傾聴力や共感力、コミュニケーション力といったさまざまなスキルの向上が不可欠です。 さらに、先輩社員としての自覚が生まれて責任感が強まり、仕事への向き合い方が積極的になります。 組織の活性化 組織の活性化に役立つ点も、メンター制度のメリットです。 他部署の先輩後輩同士で交流を行うため、社内の風通しが良くなるのはもちろん、社員全員が「若手社員の育成」という目的を共有できます。 コミュニケーションが活発になり、生産性の向上にもつながります。 離職の防止 メンター制度では、メンターとメンティの間で信頼関係が築けるため、自社に対する「愛社精神」が高まります。 加えて、他部署のことを知る機会にもなり、自社への理解も深まるものです。 メンター制度は、社員の離職を防ぐという大きなメリットをもたらします。 メンター制度のデメリット メリットが多い一方、デメリットもあります。 考えられるデメリットは、次の2つです。 メンターの負担 相性の問題 それぞれ説明します。 メンターの負担 メンターを担う先輩社員は、普段の業務に加えて後輩のフォローを行う必要があります。 そのため、個人にかかる負担が大きくなりがちです。 周囲がしっかりサポートする、評価基準に取り入れてメンターの評価を高くするといった工夫が大切になります。 相性の問題 メンター制度は、メンターとメンティの関係が良好でなければ成立しない制度です。 2人の相性が悪いとお互いにストレスを抱えてしまい、逆効果になりかねません。 あらかじめ相性を検討した上で開始し、場合によっては早めにメンターを変更するなどの仕組みを作っておくことが重要です。 まとめ メンター制度は、若手社員の離職率の高さを背景として注目されている人事育成制度です。 先輩社員がメンターとして若手社員の精神的なサポートを行うことで良好な社内環境を生み出し、孤立化を防いだり自律を促進したりする効果があります。 メリットが多い一方、デメリットもあるため、導入の際は確認しておくことが重要です。 ぜひ、今回の記事を参考にしながら検討してみてください。
2024.10.15
人材育成に効果的な「スモールステップ」とは?概要や原理、取り入れるメリットを紹介!
チームづくり人材育成や部下育成がうまくいかず、何かいい方法がないか知りたいという方も多いのではないでしょうか。 その場合、目標を細かく分けて達成していく「スモールステップ」を取り入れるのがおすすめです。 そこで今回は、スモールステップの概要や原理、メリットを紹介します。 人材育成について悩んでいる担当の方は、ぜひ参考にしてみてください。 スモールステップの概要 教育分野で活用されていたスモールステップは、現在では大きな目標を達成するための効果的な方法としてさまざまな領域で広く応用されています。 スモールステップの基本的な考え方は、最初から高い目標を掲げるのではなく、目標を細分化し、それぞれの小さな目標を一つずつ達成していくことです。 これにより、長期的で困難な目標も、より管理しやすく達成可能なものとなります。 スモールステップの特徴は、目標達成への道のりを明確にし、各段階での成功体験を積み重ねることができる点です。 小さな成功を重ねることで、自信ややる気が高まり、最終的な目標達成への意欲が維持されます。 また、高すぎる目標設定によるプレッシャーや挫折感を軽減し、着実に前進する感覚を得られることもポイントです。 たとえば、「外国語を習得する」という目標の場合、まずは「毎日5分間その言語を聞く」ことから始め、習慣化されたら「簡単な単語を5つ覚える」というステップに進みます。 さらに「短い文章を作る」「ネイティブな人と短い会話をする」と徐々にレベルアップしていきます。 このように段階的に取り組むことで、最終的な目標である「外国語の習得」がより現実的なものとなり、着実に進歩を感じられるのです。 スモールステップの原理 スモールステップの原理は、アメリカの心理学者バラス・スキナーが提唱した「プログラム学習」にあります。 この原理では、学習過程を細かな段階に分割して学習者が経験する失敗を最小限に抑え、着実な進歩を促すことを目的としています。 各ステップの難易度を徐々に上げていくため、学習意欲を維持しながら複雑な行動や知識の習得が可能です。 このようなスモールステップの原理は、失敗による挫折を防ぎつつ、継続的な成功体験を通じて自信を築き、目標達成への道筋を明確にする効果的な方法論として評価されています。 スモールステップを人材育成に取り入れるメリット スモールステップは、ビジネスにも応用可能な柔軟性の高い手法です。 特に人材育成に取り入れる場合、次のようなメリットがあります。 目標達成の意欲を維持できる 業務に対する洞察力が高まる 指導を行いやすくなる それぞれ解説します。 目標達成の意欲を維持できる スモールステップの大きなメリットは、目標達成への意欲を長期間維持できることです。 大きな目標を掲げると、時に途方もなく感じられて意欲を削がれる場合があります。 そこでスモールステップを用いれば、小さな目標に注力することで着実に前進できます。 また、目標を小分けにするため各段階の難度が下がり、失敗の可能性が減少します。 頻繁な成功体験が得られて、さらなる動機付けとなるのもポイントです。 個々の社員が仕事への意欲を保つことでチーム全体の効率性が向上し、生産性の増大につながると考えられます。 業務に対する洞察力が高まる スモールステップのメリットの一つは、業務に対する洞察力が高まる点です。 小さな目標に焦点を当てることで、社員は自分の長所だけでなく、改善が必要な領域も明確に認識できるようになります。 さらに、最終目標の達成を妨げる可能性がある問題を早期に特定できます。 一見遠回りに思えるかもしれませんが、実際には潜在的な障害を事前に発見し、迅速に対処することができるため、より効率的で確実な目標達成が可能です。 指導を行いやすくなる スモールステップは、管理職にとっても大きなメリットをもたらす手法です。 目標を細分化することで、上司は部下の進捗を頻繁に、かつ具体的に確認できるようになり、タイムリーで的確なフィードバックが可能となります。 また、各ステップでの成果を観察することで強みと弱みを正確に理解し、個々のニーズに合わせた指導が行えます。 部下の成長を目に見える形で確認できるため、上司自身の自信にもつながりやすいです。 まとめ 目標を小さな段階に分割するスモールステップは、人材育成において非常に効果的な手法です。 目標達成への道筋を明確にし、成功体験を積み重ねることで自信を育みます。 また、業務に対する洞察力を高め、問題の早期発見と解決を可能にします。 上司にとっても、より的確な指導と評価ができるようになるため、組織全体の成長と効率性の向上につながるのがメリットです。 人材育成を行う場合、スモールステップの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
ワンネス経営®プログラムは、インナーブランディング強化というアプローチを通して、 お客様企業が求める成果を達成していくという「新しいチームビルディングのプログラム」です。 イメージが持ちづらい点があるかもしれませんが、どうぞお気軽にご質問、ご相談ください。