「コンプライアンス研修の実施が決まったけれど、成功させるためのコツを知りたい」という方も多いのではないでしょうか。
企業の不祥事防止や価値向上のため、コンプライアンス研修では法律や規律、コンプライアンスの重要性などを学びます。
コンプライアンス研修を行い、その効果を高めるにはポイントを押さえた実施が大切です。
今回は、コンプライアンス研修を実施する上でのポイントをご紹介します。
コンプライアンス研修を実施する際のポイントとは
コンプライアンス研修を行う時の重要なポイントは下記の3つです。
- 階層別による実施
- 事例を使った実施
- eラーニングやツールの活用
それぞれについて解説します。
階層別による実施
コンプライアンス研修を成功させる第一のポイントとして、社内の階層に分けた実施が挙げられます。
コンプライアンス研修にはテーマ別や業種・部門別、階層別といったタイプがありますが、おすすめは役割に合わせた階層別のものです。
例えば、新入社員と部長では行うべき業務や立場が全く異なります。
一般的に、役職が上がると責任範囲が広がるため、自身が直面するコンプライアンス問題も多くなります。
よって、受講する研修もその責任範囲に合った内容でなければいけません。
それぞれの責任範囲に合った知識を身につけるには、階層別に目的を設定して実施することが重要なのです。
下記に、3つの基本的な階層を取り上げます。
- 新入社員・若手社員
- 中堅社員
- 管理職
それぞれの階層の目的について説明していきます。
新入社員・若手社員
新入社員や若手社員の研修の目的は、コンプライアンスの基本的な知識を身につけることです。
加えて、社内規程や行動規範について学び、これらの重要性を理解する必要もあります。
コンプライアンス違反のリスクをしっかり認識した上で、研修が自社の価値を高めるといった意識も持てると良いです。
中堅社員
グループリーダーや主任といった中堅社員は、自身のコンプライアンス遵守と所属部署内のコンプライアンス違反のリスク回避などが研修目的になります。
そのため、コンプライアンスの必要性や重要性を理解するのはもちろん、コンプライアンス違反発生時の具体的な対処法を習得することが重要です。
また、この階層では業務に慣れてコンプライアンスに対する認識が甘くなるケースも多いため、改めて意識を高めるという目的もあります。
管理職
課長や部長などの管理職の研修目的は、的確なリスクコントロールやコンプライアンスに対応した組織づくりが行えるようになることです。
よって、研修では、世間一般の流れや自社についての理解を深め、コンプライアンスが会社経営に与える影響について自覚しなくてはいけません。
年齢層が高い場合も多いので、従来の認識や思い込みを捨てて新しい行動規範に適応する必要があります。
事例を使った実施
コンプライアンス研修では、具体的な事例を通した知識習得が効果的です。
有名な事例を取り上げることで受講者は興味関心を持ち、コンプライアンス違反の原因や起こった後の流れがスムーズに把握できます。
コンプライアンスの概要や難しい法令だけでは具体性に欠け、知識が習得しづらいものです。
特に、自社の業種の事例を取り上げることで身近なことと感じられるため、リスク抑止の高い効果があります。
初めに概要などを解説した上で、その内容に沿った事例を紹介することが大きなポイントになります。
eラーニングやツールの活用
このように、事例を通した研修には高い効果がありますが、集合研修という形式ではその場のみの学びになりがちです。
オンラインを使ったeラーニングやツールを活用すれば、各自で基本をあらかじめ学んだ上で研修に参加できたり、研修後に反復学習したりすることができます。
また、一人ひとりの理解度が図れるなどさまざまなメリットがあるため、導入を検討することも研修を成功させるポイントの一つと言えます。
まとめ
コンプライアンス研修を成功させるコツとして、階層別の実施や事例を使った実施、eラーニング・ツールの活用が挙げられます。
これらのポイントを押さえることで効果の高い研修が実現するため、事前の確認がおすすめです。
ぜひ、今回の記事を参考にして、コンプライアンス研修を充実した内容にしていきましょう。