2022.02.15
チームづくり
「採用の間違いは教育では取り返せない」とは師匠:榎本計介氏の言葉。
研修を提供する身からすると、「いや!どんな人材も可能性は無限大です!」と答えたくなりますが、残念ながらそんなことはありません。
だからと言って「使えないやつばっかりだ」と言っているのは経営者としての能力の低さの証明です。「いろんな才能があって、たまたま自社では発揮できない」が真実。そして、面接では見えないことが採用した後から分かってくるというのもあるあるです。
とにかく正解がない世界。だからこそ不正解の排除をすれば確率が上がるのではないかと考え、今回は、「どんな採用をするべきか」ではなく「どんな採用をしてはいけないか」についてお伝えします。

大学卒業後、ヘルスケア業界で1000名以上のトレーナーを育成。 セールス下手でも日本の隅々にまで展開することに成功。 好きで得意なことで役に立つと自分も周りも幸せだ。と確信する。 その後、独立起業。インナーブランディングの専門家として活動中。 趣味はトライアスロンだが走るのは嫌い。サウナとバスケ観戦が好き。 焼肉の部位はハラミ。フラップスプランの代表。
サポートさせていただいている企業様で人材の悩みについて経営者から相談されます。
その中でも多いのが「人が定着しない」という悩み。
そしてこの悩みを抱えるサポート先を分析していくと大体2パターンに分かれます。
1. については理由が明確なので今回は2. の会社のお話です。
2.待遇はいいのに定着しない「謎の退職」が連続する企業にかなりの確率で共通していることは
・業績が伸びている
・決して過酷な環境なわけではない
・社長が勉強熱心
ということです。
そして、定着しなくなったきっかけを遡ってみると
・主軸だったキーマンが退職した
という事象が起きていることが多くあります。
このキーマンの退職というは、決してネガティブな理由ではなく、独立起業や本人の夢が叶うようなキャリアアップ、結婚退職などこちらが応援したくなるような理由です。
その穴を埋めるように早急に採用に動くわけですが、ここが運命の分かれ道となります。
とある大箱の美容院の話です。
起業から5年いろんな困難はあったものの順調に拡大し、スタッフは15名ほど。さらに多店舗展開を目指そうと息巻く経営者。
しかし、ここで創業2年目から入社し主軸を担っていたリーダー格の女性スタッフが結婚退職することになりました。
結婚後も働いて欲しいと話し合いましたし、本人も働きたいと思っていたのですが、旦那さんの仕事の関係上、引っ越すことが前提だったためそれも不可能ということで、惜しまれつつ退職しました。
もちろん、社長はすぐにそのキーマンが抜ける穴を埋めるべく二番手のスタッフをリーダーに任命します。そしてその人員補充のために採用活動を行いました。
ここまでは何ら問題のない動きのように感じます。
しかし、この採用によってどんどん状況は悪化していったのです。
私は「穴埋め採用クライシス」と呼んでいますが、起きたのは大体以下のこと。
一つずつ解説していきます。
新たにリーダーになった人材が、以前のキーマンの幻影と戦ってしまうと多くの場合がプレッシャーで自己嫌悪に向かっていきます。また、経営者側もなんともそのキーマンが抜けた穴が大きいために、いつまでも以前のクオリティを期待してしまい無意識に「以前はこうだった」みたいなことを口走ってしまいます。すると徐々にその新リーダーのエネルギーは降下していき、より負のスパイラルに落ち込んでいきます。
業績は好調なので人員補充が必要です。正直、猫の手も借りたいという状況のため、とにかく自社で働きたい!と言ってくれるなら、相当変な人でない限り、とりあえず採用する。という動きになってきます。しかし、まだ猫の方が可愛げがあって良かったということがよく起こります。現実問題として人材の質の低下が起きる瞬間です。
しかし、この会社の社長は優秀なので評価制度や社内規則を整えることで、なんとかこの人材の質の低下によるサービスの低下を防ぎ、顧客満足を維持するための努力をしました。今まではお互いの配慮や思いやりの気持ちで動いていた部分がルール化されていきました。徐々に会社の文化が変化していったのです。
私たちが好きだった会社ではなくなってしまった。初期メンバー数人がその変化を敏感に感じとります。なんだか人が入れ替わってきたし、そろそろ私も転職しようかな。そんな雰囲気になり会社としてとても重要な「理念体現者」が数人やめてしまいます。
数人の理念体現者の退職により、今まで圧倒的多数派であった仕事楽しい!がんばろう派閥の影響力が下がり、新たな労働力として採用された新人の働く人の権利だけをやたら主張する派閥が台頭し始め、内紛が起き始めます。社長はもちろんがんばろう派なんですが「やめられたら困る」という恐れから反対派閥に強くアプローチできなくなっていきます。
この内紛状態にある職場で採用活動を行うわけですが、求職者も馬鹿じゃないので、というか、優秀な人ほど職場の雰囲気を感じ取って辞退します。逆に気づく力の弱い人だけが入社してきて「思ったのと違う」って言って早期に退職するわけです。
人がすぐやめて現場が困るため補充人員をすぐに採用。しかし、猫の方がまだマシ。
以下無限ループとなります。
この「穴埋め採用クライシス」いかがでしょうか?怖いですよね。
でも実際によく起きています。業種業態関係なく、実は目立たないけど要石のような動きをしていたまさに、文字通り「キーマン」が退職することによって、綻(ほころ)びが生じ始めます。
このキーマンの特徴は実務レベルが非常に高いというよりは、理念の体現者であったり、まとめ役という業務の表面上にあまり出てこない役割だったりします。
非公式のNo.2や精神的支柱と呼んでいいかも知れません。
なので、経営者側の見解は「やめるのは寂しいけど業務に支障は出ないだろう」というレベルの認識です。そのために穴埋め採用で何とかなると考えてしまうのかも知れません。
ではどのようにしたらこの無限ループから抜けられるのでしょうか。
穴埋め採用クライシスの発端はどこにあるのか?
そして、どこで食い止めることができるのか?
以下のことに気をつける必要があります。
そもそもで言うと、キーマンが辞めて二番手が比較されてしまう状況を作らない。そして、新しい人が入ってきても個の能力に頼ることなく等しくできる状態を準備しておく。ということ。つまり属人的な仕事にならないように、業務に人をつけるという状態を平時から構築していくことが重要です。
と、机上の理論ではこうなりますが、ほとんどの中小企業では無理だと思います。その人だからここまでやれた。というのが真実だし、その人の退職に備えて準備するほど余裕がないことの方が大半です。とはいえ、属人的にならない状態づくりは「理想を求めて準備する」と理解して進めていく必要があると思います。
「なんで近くで見てたはずなのにできないんだろう?」
いまいち動きの悪い新リーダーに対してつい思っていませんか?
この問題は過去が美化されがちであることが理由の一つ。
そしてもう一つが、一番手と二番手の総合力の違いがいかに大きいのか?について正しく理解できている人が少ないことです。
高校野球の投手がなぜあんなに連投させられるのか?と疑問に思いませんか?
二番手投手に変わればいいのに。どこの高校も変えられないのです。
それは、あまりに一番手との総合力が違いすぎるから。
スキルの違いが最大の理由ではありません。メンタルも含めた総合力が圧倒的に違います。それは「本番」に立った回数が圧倒的に違うからです。
エースが1人しか存在し得ない理由。
それは「本当に責任を持ったリーダーは常に1人」だからです。
エースは登板回数が圧倒的に多く、失敗と成功を重ね、さらに真のエース、リーダーになっていきます。しかし、二番手はあくまでエースの控え、副リーダーであり、エースの有事に備えている存在です。その存在にエースと同等の心持ちで常に居なさい。というのは不可能に近い話です。
責任を背負った「時間」と「回数」
それだけが真のリーダーを育てます。
なので、いきなり同等の動きができるという期待は手放しましょう。じっくり育てるしかありません。
「前の人はできてた、前が良かった」って彼氏、彼女に言われたら嫌でしょう?
従業員はもっと嫌ですよ。
これが定着しない職場問題のボトルネックだと思います。
もちろん採用にあたっては慎重に実施されている経営者がほとんど。
しかし、現場の過負荷をなんとか解消したいという思いから、つい採用基準が甘くなったりすることがあります。
また、そもそも応募数の少ない業界だったりすると採用費分は採用しなきゃもったいない。来てくれるだけでありがたい!となって、来るもの拒まず去るものは必死で引き止める。となってしまっているのも現実です。
苦しい状況から逃れたいという欲求は、目を曇らせます。
この現象を「認知の変容」と言います。
高層ビル火災において、絶対に助からない高さから飛び降りてしまう人が多くいるそうです。従来は、ここにいても煙や火に撒かれて死んでしまうから覚悟を決めて飛び降りるのだと考えられていました。
しかし、とあるホテル火災から救出された女性宿泊客の証言は、飛び降りの背景に認知の変容が絡んでいることを明らかにしました。
この女性は数人ではしご車による救助を待ちながら、5階の窓から交代で首を突き出して新鮮な空気を呼吸していました。すると、首を突き出す度に、眼下に見えるホテルの庭が近付いて見えてきたといいます。そのうち「この近さなら何とか飛び降りられるのではないか」という気がしてきて、理性ではそれを否定しながらも、その気持ちを抑えることが難しかったそうです。これは、脱出したい、助かりたいという強い欲求によって、地面までの距離感が歪められた例であるといえます。
このように、私たちは危機が迫ると現実を歪めて「良く」みてしまうということが起きます。その良く見たいという思い込みに、確証バイアスという、自分に都合の良い情報ばかりを集める。という機能が拍車をかけて、本当はイマイチな人材を「ものすごくいい」と思い込んでしまうのです。
とにかく採用というか、人が人を判断するということはどこまでいっても難しいということです。
期待度×合否の結果の掛け算は以下の通り。
・ダメだと思って不採用にしたら本当にダメな人だった
・ダメだと思って不採用にしたら実はいい人でもったいなかった
・あまり良くないと思ったけど採用したら、やっぱりダメだった
・あまり良くないと思ったけど採用したら、実は良かった
・いいと思って採用したのに、ダメだった
・いいと思って採用したら、やっぱり良かった
とどのつまり。結果は雇ってみなけりゃわからない。というのも真実です。
しかし、この6つの目のサイコロの中で
・あまり良くないと思ったけど採用したら、実は良かった
の目が出る確率はどれぐらいでしょうか。
雇用側も被雇用側も双方がハッピーになる採用方法はわかりません。
しかし、双方が不幸にならないために雇用側ができることがあるとするなら、自社で働きたい人ではなく、自社で働いてほしい人を獲る。ということに尽きます。
「そうは言っても、現場が回らない」
経営者から2万回ぐらい聞きましたが、結局ほとんどの会社がその時期に採った人材はほぼ辞めていて、入れ替わっています。
自社が自信を持って雇用した人しか本気で関わることができません。
穴埋め採用はグッと堪えて、自社に必要な人を採用しましょう。
強いチームづくりのヒントになれば幸いです。
人材育成や採用・離職に関する課題は簡単に解決できるものではありません。正しい知識を身につけて、日々継続していく事が必要です。
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事務局:スズキヒラク
この記事を書いた人
福永寿徳
大学卒業後、ヘルスケア業界で1000名以上のトレーナーを育成。 セールス下手でも日本の隅々にまで展開することに成功。 好きで得意なことで役に立つと自分も周りも幸せだ。と確信する。 その後、独立起業。インナーブランディングの専門家として活動中。 趣味はトライアスロンだが走るのは嫌い。サウナとバスケ観戦が好き。 焼肉の部位はハラミ。フラップスプランの代表。
2022.12.27
コンプライアンス研修のネタ探しのポイントや使えるテーマを紹介!
チームづくりコンプライアンス研修を実施する際はテーマや内容を決める必要がありますが、「なかなか決まらない」「ネタが尽きてきていて困っている」という方も多いかもしれません。 研修に使えるネタを見つけるには、いくつかのポイントを押さえておき、さまざまなテーマを把握しておくとスムーズに進められます。 今回は、コンプライアンス研修についておさらいをした上で、ネタ探しのポイントや活用できるテーマを紹介します。 コンプライアンス研修のおさらい 企業の不祥事防止や価値向上のため、仕事に関する法律や規律、コンプライアンスの重要性などを学ぶ研修のことをコンプライアンス研修と言います。 社員一人ひとりがコンプライアンスについて学ぶことで全体の意識も向上することから、今やコンプライアンス研修の実施は企業にとって欠かせないものとなっています。 コンプライアンス研修を実施する際は、まず目的を明確にしてからテーマや内容を決定し、対象社員と研修形式を決めていくことが一般的です。 そのため、目的を明確にした段階でネタを探しておく必要があります。 ネタ探しのポイント 研修内容・テーマのネタを探すためにはポイントを押さえておくと良いです。 ネタ探しのポイントとしては、主に下記の2つがあります。 事例から探す 公的な情報から探す それぞれ説明していきます。 事例から探す コンプライアンス研修は具体的な事例を交えながら行うことで、受講者の知識習得や学習意欲に大きな効果があります。 よって、研修のネタは事例から収集すると効率的です。 主な事例を紹介します。 同業種の事例 ネタ探しに最もおすすめなのが、同業種の他社による事例を集めることです。 同業種の事例をネタにすることで、コンプライアンスの問題やリスクがイメージしやすくなります。 また、仕事の状況とコンプライアンス違反が容易に結び付けられるため、自分の意識が高まるのはもちろん、今後の対策を考え出すきっかけにもなります。 メディアで取り上げられた有名企業の事例 近年、メディアで取り上げられた有名企業の事例をネタにするのも効果的です。 世間の関心が集まったニュースは受講者も関心が高い場合が多く、興味を持って研修に取り組めます。 自分の行動がどのように社会に影響を与えるのか、理解しやすくなる点もメリットです。 公的な情報から探す 省庁や関係団体のホームページでは、コンプライアンスに関する情報が公開されています。 最新の情報を確認できるだけでなく、違反事例が掲載されている場合も多いため、効率的なネタ収集が可能です。 コンプライアンスに関わる主な省庁として下記が挙げられます。 厚生労働省 法務省 経済産業省 消費者庁 それぞれについて説明します。 厚生労働省 ハラスメント防止の旗振り役として、各種ハラスメントや労働基準法、労働安全衛生法などの労務関連を取り扱っています。 ホームページには、ハラスメントを防ぐ方法や労働基準法の適用方法などが掲載されているため、目を通しておくことが大切です。 参考:厚生労働省|あかるい職場応援団 法務省 法令を扱う法務省では、企業の人権に関する研修について資料や動画を公開しています。 参考:企業における人権研修~企業の人権研修担当の方々へ~|法務省 経済産業省 外国為替や輸出入といった対外取引の管理や不正競争防止法に基づく違反の取り締まりなどを行っています。 ホームページには、外国企業との取引や為替取引の不正に関するコンプライアンス違反の事例が取り上げられています。 参考:経済産業省|安全保障貿易管理 消費者庁 消費者庁のホームページには、景品表示法に基づく不当表示や、消費者が商品を購入したり営業を受けた際にトラブルになったりした事例が掲載されています。 ネタ探しの参考になりやすい、身近で起こり得る事例が多い点が特徴です。 参考:消費者庁|消費者の皆様への情報提供等 コンプライアンス研修のテーマ 次に、ネタ探しに使えるコンプライアンス研修のテーマを紹介します。 主なテーマは下記の4つです。 ハラスメント 情報漏洩 著作権・意匠権・商標権 社内の不祥事 それぞれ解説します。 ハラスメント 「ハラスメント」は、コンプライアンス研修で最も取り上げられやすいテーマです。 2020年6月、通称パワハラ防止法と呼ばれる「改正労働施策総合推進法」が施行され、パワハラを防止する措置を取ることが中小・大手企業すべてに義務付けられています。 起こりやすい主なハラスメントは下記の4つです。 セクシュアルハラスメント パワーハラスメント マタニティハラスメント リモートハラスメント 罰則は適用されないものの、必要に応じて厚生労働省から企業に対し助言・指導・勧告が行われます。 企業名が公表されることでイメージを大きく損なう恐れもあるため、社員全員が認識しておく必要があります。 情報漏洩 情報漏洩や情報セキュリティに関するテーマもコンプライアンス研修のネタとして活用可能です。 情報セキュリティの知識が不足した状態で業務を行うと、ウイルスの感染、顧客の機密情報や個人情報の漏洩、システム障害など、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。 特に、社員のミスや不正による個人情報の漏洩は企業に大きなダメージを与えます。 そのため、事例を用いた研修で危機感を持ってもらうことが重要です。 著作権・意匠権・商標権 コンプライアンス研修のネタとして、著作権や意匠権、商標権などの知的財産権に関するテーマも使えます。 例えば、第三者が書いた文章の安易なコピペ使用、商標登録されているロゴマークの無断使用などは知的財産権の侵害にあたります。 発覚すれば莫大な損害賠償金を請求されるおそれがあるため、知識の習得が必要です。 社内の不祥事 社内の不祥事もコンプライアンス研修のテーマとして使いやすいものの一つです。 社内で起こり得る不祥事として主に次の5つがあります。 横領 背任 窃盗 誹謗中傷 サボり これらは注意喚起だけでなく、管理職の部下との関わりにも関連するため、研修の良い題材になります。 まとめ コンプライアンス研修を準備する際は、ネタ探しのポイントを押さえ、活用できるテーマを把握しておくことが大切です。 コンプライアンス研修のネタにはさまざまなものがあり、これまでと違った視点からも収集することができます。 ぜひ、今回の記事を参考にしてネタを見つけ、自社に最適なテーマ・内容の研修を実施しましょう。
2025.02.18
やる気のない社員への対処法とは?NG対応なども紹介
チームづくりやる気のない社員の存在は、職場の雰囲気を悪化させ、生産性の低下や優秀な人材の流出にもつながりかねません。 そのため、企業側での何らかの対処が必要です。 今回は、やる気のない社員への具体的な対処法について解説し、NG対応なども紹介します。 やる気のない社員への具体的な対処法が知りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。 やる気のない社員への対処法 やる気のない社員に対処する方法には、主に次の2つがあります。 コミュニケーション改善による対処法 仕組みの改善による対処法 それぞれ解説します。 コミュニケーション改善による対処法 社員のやる気を引き出すには、職場でのコミュニケーションの改善が重要です。 週1回や月1回の定期的な1on1ミーティングを通して、社員が自分の考えや悩みを直接上司に伝えられるようにします。 その際、業務進捗だけでなく、個人の目標やキャリアについても深く話し合うことが大切です。 また、上司が具体的な期待を伝えて、目標と努力すべき方向性を明確に理解してもらうようにするのも良い方法です。 それぞれの能力や成長の可能性を考慮し、成果が出た際には適切な評価とフィードバックを行うことをおすすめします。 また、定期的な表彰制度の導入など、社員の頑張りをタイムリーかつ具体的に称賛する文化を育てるのも効果的です。 仕組みの改善による対処法 組織内の仕組みを改善することも、社員のやる気向上に役立つ方法です。 たとえば、努力が適切に評価されていると実感するには、公平で透明性のある評価制度が必要です。 また、チャットツールやプロジェクト管理ツールなどのコミュニケーションツールを導入することで、スムーズな情報共有と組織の活性化が促進されます。 特に上司は状況をリアルタイムで把握できるため、適切な指導を行いやすくなるのがメリットです。 ツールだけでなく、業務日報を活用するのも、業務内容と進捗状況の可視化に役立ちます。 新入・若手社員向けには、メンター制度の導入も、メンターとの信頼関係の構築によって安心感を与える効果があります。 さらに、継続的な研修やOJTなどを実施するのも効果的です。 新しい知識・技術を習得してもらうことで、自己成長の実感につながります。メンタルヘルスやキャリアの悩みに対する支援として、相談窓口の設置も問題の早期発見と解決に役立ちます。 やる気のない社員へのNG対応 やる気のない社員へのNG対応は、下記の3つです。 一方的な価値観を押し付ける 報酬でやる気を出させる 仕事を与えない それぞれ解説します。 一方的な価値観を押し付ける 上司や企業自体を信頼していない状況では、たとえ正論であっても受け入れられないものです。 一方的な価値観の押し付けは反発を招き、やる気をさらに低下させる原因となるため、注意が必要です。 報酬でやる気を出させる 金銭的な報酬などの外発的動機付けは、一時的な効果しかありません。 目標達成後の安堵感から努力を怠ったり、報酬に見合わないときは意欲を失ったりする可能性があるからです。 やる気を持続させるには、社員自身の内発的な動機が重要です。 仕事を与えない 仕事を与えられず、放置された社員は、「サボっても問題ない」と認識するか「必要とされていない」と感じてさらにやる気を失う可能性があります。 社員のやる気を引き出すためには、適切な仕事の割り当てとサポートが必要です。 やる気のない社員をクビにすることはできる? やる気のない社員の解雇は法律上可能ですが、「客観的に合理的な理由」と「社会通念上の相当性」が必要です。 企業は解雇の前に、注意・指導・研修・配置転換などの改善機会を繰り返し提供し、それでも改善が見られない場合に解雇が認められる可能性があります。 加えて、企業が求める業務レベルに達していないことや、大きな損害を被ったことの証明も重要です。 また、解雇した社員から訴えられ、不当解雇と判断された場合は、慰謝料などの損害賠償責任が生じたり、企業の信用をなくしたりするおそれがあります。 解雇を検討する際は、慎重な対応と十分な準備をしておく必要があります。 まとめ やる気のない社員への対応は、コミュニケーションと仕組みの両面からのアプローチが重要です。 1on1ミーティングの実施や期待の明確化、評価制度の見直し、メンター制度の導入など、さまざまな施策を組み合わせることで効果が期待できます。 一方で、価値観の押し付けや単なる金銭的報酬による動機付け、放置するといった対応は逆効果となります。 また、解雇は法律上のリスクが高く、慎重な対応が必要です。 社員のやる気低下は、組織全体の生産性に影響を及ぼす重要な課題です。 ぜひ、自社の状況に合った取り組みを始めてみてはいかがでしょうか。
2023.08.15
デザイン思考を社内で実践するには?3つのポイントと役立つフレームワークを紹介!
チームづくり「デザイン思考」は、デザインの手法をもとにし、商品やサービスにおける本質的な課題をユーザー視点から見つける考え方です。 デザイン思考の導入を検討する場合、「どのように実践すればいいのか」「実践する際に役立つ方法が知りたい」という方も多いのではないでしょうか。 デザイン思考を社内に浸透させるには、実際に取り組んでみることが重要です。 今回は、デザイン思考を社内で実践するためのポイントとフレームワークを紹介します。 デザイン思考を実践するためのヒントを探している場合、ぜひ参考にしてみてください。 デザイン思考を実践する3つのポイント デザイン思考は、下記の3つのポイントを押さえて実践することで社内に浸透しやすくなります。 デザイン思考の研修を実施する 社内ワークショップを実施する 実践を繰り返し行う それぞれ解説します。 デザイン思考の研修を実施する 近年では、デザイン思考の研修を行うケースが増えています。 この研修では、多くの場合、外部から講師を招いてデザイン思考のプロセスを座学で学びます。 理論的な知識を得ることで、受講者はデザイン思考の基本的なアプローチや手法について理解を深めることが可能です。 また、単なる理論のみで終わらせるのではなく、実践を重視した体験型のグループワーク研修も効果があります。 グループワークを通じて実際にデザイン思考を体験することで、より実践的なスキルが身に付けられます。 社内ワークショップを実施する デザイン思考を社内に浸透させるには、ワークショップを実施するのも効果的です。 社内のメンバーが、それぞれの時間を割いてワークショップを行うことで、デザイン思考をどのように取り入れるべきか実践的に学ぶことができます。 ワークショップは社員同士のコミュニケーションを促進する場でもあり、情報共有の強化や信頼関係の構築に有効です。 また、さまざまなアイデアが交わされる中で、チーム全体の創造性や共感力の向上にも期待できます。 実践を繰り返し行う デザイン思考を取り入れる上でもっとも重要なのが、現場で実践を繰り返し行うことです。 模擬訓練だけでは得られない経験と学びが、多くの実践を通じて得られます。 たとえば、実際のプロジェクトにデザイン思考を取り入れ、従来とは異なるアプローチで問題解決に挑戦すると良いです。 プロジェクトを数多く経験することで、より高い精度のアイデアを生み出せるようになるのはもちろん、プロトタイプを開発するスキルの向上にもつながります。 デザイン思考の実践に役立つフレームワーク デザイン思考の実践には、下記のフレームワークが役立ちます。 共感マップ(エンパシーマップ) 事業環境マップ ジョブマップ それぞれ解説します。 共感マップ(エンパシーマップ) 「共感マップ」は、ユーザーをより深く理解するのに役立つフレームワークです。 「エンパシーマップ」とも呼ばれ、マーケティング手法の一つとして活用されることも多いです。 共感マップでは、次の6つの視点からユーザーの感情や行動を整理し、状況を把握します。 見ているもの 聞いていること 考えていること 発言・行動 痛み・ストレス 望んでいること 各視点の分析・把握によって、真のユーザーニーズを探り出すことが可能です。 事業環境マップ 「事業環境マップ」は、ビジネスを取り巻く状況を理解するためのフレームワークです。 ここでは、下記の4つのカテゴリーに分けて、ビジネスの環境を分析します。 市場 業界 トレンド マクロ経済 それぞれのカテゴリー別に分析することで、時代に適したビジネスモデルの定義が可能になります。 ジョブマップ ユーザーが商品を購入したり、サービスを利用したりする際に、必ず達成したい目的を「ジョブ」と言います。 ユーザーニーズを的確に捉えるには、ジョブを機能的・社会的・感情的の3つの面から分析する「ジョブ理論」を利用します。 また、ジョブ理論の一環として、満たされているジョブと満たされていないジョブの両方を可視化する「ジョブマップ」というフレームワークの利用が効果的です。 これによって、ターゲットとするユーザーを定義し、そのユーザーが求める機能やトレンドなどを明確化することができます。 すでに満たされている点や充実させるべき点の発見にも役立つため、自社の事業内容を改善する際にも活用しやすいのが特徴です。 まとめ デザイン思考は、実際に取り組んでみることで社内に浸透しやすくなります。 その際のポイントとして、デザイン思考の研修や社内ワークショップの実施、そして何より実践を繰り返し行うことが重要です。 また、共感マップや事業環境マップ、ジョブマップといったフレームワークの活用もおすすめです。 ぜひ、今回の記事を参考に、社内へのデザイン思考の浸透に向けて、実践を進めていきましょう。
ワンネス経営®プログラムは、インナーブランディング強化というアプローチを通して、 お客様企業が求める成果を達成していくという「新しいチームビルディングのプログラム」です。 イメージが持ちづらい点があるかもしれませんが、どうぞお気軽にご質問、ご相談ください。