2023.04.25
チームづくり
自社でメンター制度の導入が決まった場合、まずはメンター候補となる社員を選出する必要があります。
しかし、どのように選出すればいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
メンターに適した社員を選ぶには、選出基準を把握しておくことが大切です。
そこで今回は、メンターとなる社員の選出基準について詳しく解説します。
メンター制度を効果的に運用するには、基準に沿ったメンターの選出が欠かせません。
メンターを選ぶ時の基準は、次の5つです。
それぞれ説明します。
傾聴力とは、相手にしっかり向き合って話を聞き、理解する能力のことです。
傾聴力によってメンティの言いたいことをより深く引き出せば、円滑なコミュニケーションが可能です。
そのため、メンターとして適切な支援をするには、傾聴力があるかどうかが大変重要な基準になります。
忍耐力があることもメンターを選出する基準の一つです。
メンティの体調や精神状態、仕事の状況は都度変化するため、それに応じた対応が必要になる場合も多いです。
例えば、メンティの体調がすぐれない時にメンタリングが進まずイライラしたり、自分の仕事が忙しい時に勝手に中止したりすることは避けなければいけません。
メンターには、どんな時でもメンティヘの支援を惜しまない忍耐強さが必要になります。
メンターとメンティは、対等な立場で信頼関係を築いていくことが重要です。
よって、メンティから信頼されるような人物でなければ、メンターとしての役割を果たせないおそれがあります。
基本的なマナーや言葉遣いが身についているのはもちろん、信頼関係を構築できる力が必要だと言えます。
メンタリングを通して、メンティはメンターのことを自分のロールモデルとして見るようになります。
そのため、メンティの見本であろうとする心構えを持つことが重要です。
メンタリングには熱心に取り組むのに、見本となることには興味がないというメンターでは、メンティが失望する可能性があります。
メンターの選出の際、必ず面談で確認しておくことをおすすめします。
メンター自ら成長しようとする姿勢があるかどうかという点も選出基準の一つです。
メンティとの関わりから、学びや気づきを得ることは多いものです。
メンターには、メンティとともに成長しようという謙虚な心を持つことが求められます。
上記の基準に当てはまる、メンターに適した社員であっても、メンティとの相性が良くなければメンタリングの効果は見込めません。
そのため、メンターとメンティのマッチングに配慮する必要があります。
特に重要なのが、それぞれの「行動特性」です。
行動特性とは、個人が持つ行動原理やその背景となる考え方のことを指し、アメリカで1970年代に生まれた概念の一つです。
お互いの行動特性が違いすぎることによって相性が合わず、適切なコミュニケーションが取れないといった問題が起こります。
行動特性をもとにしたコミュニケーション理論として有名なのが、「DiSC理論」です。
DiSC理論では、人は行動・思考パターンによって次の4つのタイプに分類されます。
この理論の考え方としては、人の動機や欲求は行動特性に現れ、これら4つの強弱バランスで確認できるというものになります。
例えば、メンターが細かくて正確な傾向を持つ「慎重型」タイプで、メンティがハッキリとして判断が早い傾向を持つ「主導型」タイプだった場合、お互いへのストレスを抱えてしまう可能性が高いかもしれません。
運営側がメンター、メンティの行動特性を把握しておくことで、メンタリングの成功につながりやすくなります。
メンターには特別なスキルや資格はいりませんが、メンター制度を効果的に運用するには一定の能力が必要です。
選出基準を設定することで、メンターにふさわしい社員の選出が可能になります。
また、お互いの行動特性をふまえた相性も検討しておくことが重要です。
ぜひ、今回の記事で紹介した内容をもとにメンター選出を行い、メンター制度の効果を高めましょう。
この記事を書いた人
泉水 ちか
東京都在住のWEBライター。フリーランスで様々なジャンルのライティングをこなす。人のこころに興味があり、心理学・カウンセリングの資格を多数取得。マーケティングにも活かすべく奮闘中。趣味は映画鑑賞(ホラーやアクション!)と温泉・銭湯めぐり。長年、放送業界にいたため音楽に詳しい。運動嫌いのインドア派だが夏フェスは好き。ラーメンと寿司と焼肉があれば大丈夫。
2024.01.30
職場での世代間ギャップとは?注目されている背景と4つの事例を紹介
チームづくり若手社員の離職の原因として、職場での世代間ギャップによるコミュニケーション不足が挙げられます。 職場ではさまざまな年代の社員が働いているため、価値観などが合わずお互いにストレスを抱えるケースも多いのではないでしょうか。 そこで今回は、世代間ギャップが注目されている背景について解説し、4つの事例を紹介します。 世代間ギャップを解消して若手社員の離職防止につなげたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。 世代間ギャップが注目されている背景 「世代間ギャップ」とは、異なる世代の人々の間に存在する価値観や行動様式の違いを指す言葉です。 近年、社会は急速な変化を遂げており、情報やグローバル化の進展、多様な働き方といったさまざまな新しい環境が世代間ギャップの拡大につながっています。 例えば、上の世代の人々は新しい技術を知ってはいても、それを小さい頃から使い慣れている若者たちとは、感覚や考え方に違いがあります。 また、今は将来がどうなるかわからず、どうすればいいかも不確かな時代です。 このような時代において、新たなアイデアを創出したり挑戦したりするには、世代間ギャップを超えて一人ひとりの個性を発揮することが重要です。 職場における世代間ギャップの4つの事例 職場における世代間ギャップの事例として、下記の4つが代表的です。 仕事への姿勢 企業に対する帰属意識 報告方法の変化 電話への対応 それぞれ解説します。 仕事への姿勢 最近では、内閣府が推進するワーク・ライフ・バランスや終身雇用の崩壊などの影響で、仕事よりも私生活を重視する若者が増えています。 例えば、「残業は避けたい」「給料は適度で良い」「プライベートを充実させたい」といった考え方を持つ傾向があります。 一方、昭和世代の人たちは、企業の都合を個人の都合よりも優先すべきだと考えることが多いです。 仕事で急用があれば、プライベートの用事を断ってでも対応するという感覚を持っている人もいます。 ただしこれは、どちらが良い悪いという問題ではありません。 仕事に対する姿勢や感覚が世代によって異なることがジェネレーションギャップとして現れ、時には衝突の原因になる可能性もあります。 企業に対する帰属意識 終身雇用の崩壊に伴い、従業員の企業への帰属意識は過去に比べて低下しています。 昭和の時代には年功序列や終身雇用が当たり前で、企業が従業員の人生を保証し、その代わり従業員は企業に忠誠を尽くすという関係がありました。 しかし、現代では大企業でも倒産のリスクがあり、企業買収や事業売却が一般的になる中で、「企業に従って自分の身を保証してもらう」という考え方が薄れています。 このため、企業のミッションやビジョン、コミュニティとしての価値を基軸に、従業員の帰属意識を高める取り組みが求められています。 また、マネジメントにおいても、従業員に一方的に企業や上司の指示に従わせようとするとトラブルが生じやすいため注意が必要です。 報告方法の変化 LINEや他のメッセージアプリの普及によって、報告方法についても変化が現れています。 例えば、スマートフォンが普及する前から働いている世代の多くは、報告や連絡、相談は口頭で行うべきだと考えがちです。 しかし、現代の若者はテキストメッセージに慣れ親しんでおり、LINEやチャットなどでこれらを行うことにメリットを見出しています。 そのため、「仕事の邪魔にならない」といった気遣いによってテキストメッセージで報告する傾向があります。 テキストメッセージのみの連絡を非礼だと感じる年上世代とのギャップが生まれるケースが多い事例です。 電話への対応 昔はほとんどの家に固定電話があり、電話を受けたり誰かにつないだりするのは普通のことでした。 しかし、最近の若者は幼少時からスマートフォンでメッセージのやり取りを行っており、固定電話を使ったコミュニケーションに慣れていないと言えます。 電話自体が苦手な人も多く、特に新入社員の中には、電話対応の仕事に抵抗を感じる人が増えているようです。 まとめ 近年、社会の急速な変化に伴い、環境が新しくなったことで「世代間ギャップ」が拡大しています。 異なる世代の人々に生じる価値観や行動様式の違いは、職場におけるさまざまな弊害につながりかねません。 若手の離職防止のためにも、今回紹介した事例を参考に、世代間ギャップへの対応を図ってみてはいかがでしょうか。
2023.05.23
【価値協創ガイダンス】知っておきたい6つのフレームワーク
チームづくり「価値協創ガイダンス」は、企業と投資家をつなぐ「共通言語」として情報開示や対話の質を高めるため、さまざまな情報を体系的かつ統合的に整理するのに活用できる手引です。 2022年8月には、サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)の実現に向けた経営の強化と、効果的な情報開示や建設的・実質的な対話を行うためのフレームワークとして、「価値協創ガイダンス2.0」に改訂されています。 自社の経営強化のために価値協創ガイダンスの活用を検討している場合、この中で取り上げられているフレームワークについて具体的に把握しておくことが重要です。 そこで今回は、価値協創ガイダンスの6つのフレームワークについて詳しく解説します。 これから積極的に価値協創ガイダンスに取り組みたい方は、ぜひ参考にしてみてください。 価値協創ガイダンスのフレームワークとは 「価値協創ガイダンス」では、どのように無形資産の投資やESGの取組が企業の競争優位性を持続的に向上させられるか、といった「価値創造ストーリー」を説明するため、次の6つのフレームワークを提示しています。 価値観 長期戦略 実行戦略(中期経営戦略など) 成果と重要な成果指標(パフォーマンスとKPI) ガバナンス 実質的な対話・エンゲージメント 参考:「価値協創のための統合的開示・対話ガイダンス 2.0(価値協創ガイダンス 2.0)」|経済産業省 それぞれ解説します。 1.価値観 「価値観」は、社会の課題解決に対して企業や社員一人ひとりが取るべき行動の判断軸、また判断の拠り所となるものです。 ここでは、企業は自社固有の価値観を示すとともに、どのような社会課題を「重要課題」として捉えるのかを検討することが重要とされています。 課題を検討し、価値観を対外的に示すことによって、企業は変化の激しい社会の中で従業員エンゲージメントの向上や長期的な価値創造につなげられます。 また、長期的な視野に立つ投資家にとっては、企業の価値観を知ることでビジネスモデルの実現可能性を判断できるようになるのです。 2.長期戦略 「長期戦略」は、企業の価値観に基づき、社会全体の動向を見定める長期ビジョンの策定や、その実現の柱となるビジネスモデルの構築・変革、リスクと機会の分析などを統合的に行うことによって構築できます。 ここでのポイントは、企業は、産業構造や事業環境の変化に対応した長期的・持続的な価値創造のあり方を示すべき、とされている点です。 そのためには、企業が目指す長期ビジョンやビジネスモデルからなる長期戦略を、リスクと機会の把握・分析をした上で統合的に構築することが推奨されています。 また、この場合の長期ビジョンは、価値観・重要課題と合わせ、自社で働く一人ひとりの目標ともなる内容が望まれます。 3.実行戦略(中期経営戦略など) 「実行戦略(中期経営戦略など)」は、長期戦略を実現するため、企業が持っている経営資源やステークホルダーとの関係を維持・強化しながら取り組む足下および中長期的戦略を指します。 企業には、足下の経営成績の分析・評価や長期的なリスクなどの分析を踏まえつつ、長期戦略の具体化に向けた戦略策定と実行が求められます。 ただし、ここでの戦略には、経営戦略だけではなく、人材戦略や知的財産・技術(知的資本)、研究開発、DX推進に対する投資戦略、ブランド戦略なども含まれ、実行戦略の中にESGやSDGsなどを組み込んで明確に提示していく点も重視されています。 4.成果と重要な成果指標(パフォーマンスとKPI) 「成果(パフォーマンス)と重要な成果指標(KPI)」は、企業の価値観を踏まえた戦略の実行により、どれだけ価値を創出してきたか、それを経営者がどのように分析・評価しているかを表す指標です。 企業は、KPIによる長期戦略などの進捗管理や成果評価を通じて、長期戦略などの精緻化や高度化、そして必要に応じた見直しを行うことが重要です。 投資家に対しては、KPIを設定した理由や長期戦略・実行戦略における位置づけ、今後の見通しなどを詳しく説明することが望ましいとされています。 5.ガバナンス 「ガバナンス」は、長期戦略・実行戦略の策定などを的確に行い、持続的に企業価値を向上させるための規律付けの仕組み・機能です。 そのため、企業には、長期戦略などの企業行動を規律するガバナンスを実効的かつ持続可能なものにするよう、しっかり整備することが求められます。 例えば、社長やCEOを始めとする各役員が持つ役割・機能分担を明確に公表し、それぞれ実効的に果たすことなどが挙げられます。 加えて近年においては、属性や能力などの多様性の確保、透明性・合理性の高い意思決定を行う仕組み作りが重視される場合も多いです。 投資家にとっては、ガバナンスの状況を確認することで、企業を信頼し安心して投資を行う根拠が得られます。 6.実質的な対話・エンゲージメント 「実質的な対話・エンゲージメント」は、企業の「価値創造ストーリー」について企業と投資家が双方向的に対話を行い、その内容を磨き上げていく共同作業です。 ここでは、企業と投資家は、実質的な対話を深めながら、長期的かつ持続的な企業価値を協同で作り上げていくことが重要だとされています。 具体的な行動として、企業側には投資家に対する実効的な情報の開示を、投資家側にはその情報をもとにした対話のアジェンダ設定が求められます。 また、対話後に企業が行うべきアクションとして、得られた示唆をもとに、自社の企業価値構成要素を見直し、必要に応じてそれらの改善に向けた取り組みの実施が挙げられます。 企業が取り組みの進捗状況や成果を公表し、投資家のさらなる助言や意見を求め、今後に反映させることで、価値創造ストーリーの一層の強化・発展につながるのです。 まとめ 経済産業省が作成した「価値協創ガイダンス」は、企業と投資家をつなぐ共通言語として情報開示や対話の質を高める手引です。 今回紹介した6つのフレームワークを把握しておくことで、価値協創ガイダンスについてより深く理解できるはずです。 投資家との関係を向上させるためにも、価値協創ガイダンスを積極的に取り入れて活用することをおすすめします。
2025.01.29
職場でのメンタルヘルスケアの取り組み方法とは?3つの企業事例も紹介
チームづくりメンタルヘルスケアは、重要さを理解した上で、職場での取り組み方法についても把握しておく必要があります。 従業員のメンタルヘルスの取り組み方法や事例を知り、自社で実践したいという企業の担当者も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、職場におけるメンタルヘルスケアの取り組み方法を解説し、企業事例を3つ紹介します。 ぜひ、参考にしてみてください。 職場でのメンタルヘルスケアの取り組み方法 職場におけるメンタルヘルスケアの取り組み方法として挙げられるのは、次の3つです。 コミュニケーション促進による職場の活性化 定期的なストレスチェックと組織的な対応 専門家との連携によるサポート体制の確立 それぞれ解説します。 コミュニケーション促進による職場の活性化 職場におけるメンタルヘルス対策の基盤となるのが、従業員間のコミュニケーション活性化です。 近年、リモートワークの普及で従業員の孤立が懸念されています。 これに対してはオフィス内でのモニター設置による顔の見えるコミュニケーションが効果的です。 さらに、オフィス内での働き方についても、デスクレイアウトの工夫や定期的な面談機会などによって、従業員同士が自然に交流できる環境を整備することが大切です。 定期的なストレスチェックと組織的な対応 企業全体でメンタルヘルスケアを推進するためには、定期的なストレスチェックの実施が不可欠です。 個人の状態を把握するだけでなく、得られた結果を組織全体で共有し、職場環境の改善に活用することで、より効果的なメンタルヘルスケア体制を構築できます。 専門家との連携によるサポート体制の確立 メンタルヘルスケアの実効性を高めるためには、産業医やエリア保健師との連携が重要な役割を果たします。 特に、全国規模で事業を展開する企業では、各地域に配置されたエリア保健師が本社と連携しながら、地域の特性に応じたケアを提供することが可能です。 また、専門家による定期的な研修の実施は、従業員のメンタルヘルスに対する理解を深め、自身の心身の変化に対する気づきを促進します。 このような専門家との連携により、従業員が気軽に相談できる環境が整備され、より効果的なメンタルヘルスケアが実現できます。 メンタルヘルスケアの企業事例 ここでは、メンタルヘルスケアの3つの企業事例を紹介します。 メンタルヘルスケアの導入を検討する際は、ぜひ参考にしてみてください。 ヤフー株式会社 ヤフー株式会社は、従業員のメンタルヘルスケアに先進的に取り組んでいる企業として知られています。 同社では、従業員の心身の健康管理を重要な経営課題と位置づけ、包括的なケアシステムを構築しています。 ヤフーが行ったことは次のとおりです。 まず、従来の健康推進センターを「グッドコンディション推進室」へと改称しました。 これは前社長が提唱した「コンディションを整える」という理念に基づいた改革です。 この部署では、産業医9名と保健師などの看護職6名を配置し、身体的な不調だけでなく、心理的な悩みやストレスまで幅広く対応する総合的な相談窓口として機能しています。 次に、マネジメント面での取り組みとして、上司と部下による「1on1」ミーティングを週1回の頻度で実施しています。 従業員の状態を定期的にモニタリングすることで、問題の早期発見と対応を可能にしている点が特徴です。 さらに、メンタルヘルス不調により休職した従業員のための「職場復帰支援プログラム」を整備しました。 上司の積極的な参加を促しているのがこのプログラムの特徴で、復職者が安心して職場に戻れる環境づくりを実現しています。 三菱電線工業株式会社 三菱電線工業株式会社では、従業員の心の健康維持と活力ある職場環境の構築を目指し、体系的なメンタルヘルスケアを実践しています。 同社が実施している取り組みは大きく3つの施策からなります。 第一に、従業員のメンタルヘルス状態を正確に把握するため、「ストレスチェック制度」を強化しました。 収集したデータを活用して効果的な対策を立案するとともに、従来は不定期だったセルフケアおよびラインケア研修を年1回の定期開催に改善しています。 第二の施策として、健康経営の一環として「職場内のコミュニケーション活性化」を重点的に推進中です。 従業員間の対話を促進することで、職場の雰囲気改善や相互理解の深化を図り、コミュニケーション不足の解消に成功しています。 さらに、従業員が主体的に参加する「ワークショップの実施」が第三の施策です。 部署や役職を超えたグループワーク形式の取り組みを通じて、従業員のエンゲージメント向上と創造性の強化が図られています。 ダイハツ工業株式会社 ダイハツ工業株式会社は、メンタルヘルスケアの取り組み方針を大きく転換し、より予防的なアプローチへと舵を切りました。 同社には3名の常勤臨床心理士が在籍し、問題が発生した後の対応(二次予防)や重症化防止(三次予防)に重点を置いていました。 しかし、問題の発生自体を防ぐ一次予防へと注力すべく、新たなストレスチェック制度の導入に踏み切ったのです。 この制度の特徴は、数値データに過度に依存することなく、各部署や従業員個々の実情に合わせた改善策を策定する点です。 具体的には、ストレスチェックで得られた分析結果を全社的な報告会で共有するとともに、各部署へ個別にフィードバックを行っています。 このように、分析結果を組織全体で共有し、それを実践的な施策へと落とし込むアプローチにより、メンタルヘルスケアを重視する企業文化の醸成に成功しています。 まとめ 職場におけるメンタルヘルスケアは、企業の持続的な発展に不可欠な要素です。 今回の記事で紹介した3社の事例からは、専門的なサポート体制の構築やコミュニケーション活性化への取り組み、予防重視型アプローチなど、それぞれの企業が特徴的な取り組みを実践していることがわかります。 ぜひ、これらの事例を参考に、自社に適したメンタルヘルスケアの施策を検討してみてください。
ワンネス経営®プログラムは、インナーブランディング強化というアプローチを通して、 お客様企業が求める成果を達成していくという「新しいチームビルディングのプログラム」です。 イメージが持ちづらい点があるかもしれませんが、どうぞお気軽にご質問、ご相談ください。