2023.08.08
チームづくり
目次
「デザイン思考」とは、課題解決に向けて、デザインの手法を活用する考え方を指します。
商品やサービスにおける本質的な課題・ニーズをユーザー視点から見つけるのが特徴で、さまざまな領域で応用が可能です。
そこで今回は、デザイン思考を社内に取り入れる際のプロセスや注意点について解説します。
デザイン思考の導入を前向きに検討している場合、ぜひ参考にしてみてください。
デザイン思考を進める際の5段階のプロセスは、ハーバード大学デザイン研究のハッソ・プラットナー教授が書いた「デザイン思考の5段階」の中で紹介されています。
デザイン思考の5段階プロセスは下記のとおりです。
それぞれについて解説します。
最初のプロセスは「共感」です。
共感は、デザイン思考において核となる重要なプロセスと言えます。
このプロセスでは、商品やサービスの課題をユーザーの目線でとらえ、抱えている課題は何かを多角的な視点から探ります。
たとえば、アンケートやインタビューを活用した調査の実施が代表的です。
この場合、ユーザーの立場になりきり、可能な限り本音の部分に近づくことが重要なポイントです。
次に、「問題定義」のプロセスに進みましょう。
デザイン思考における問題定義では、ユーザーが抱える潜在ニーズの解決のために必要な本質的な問題を絞り込みます。
具体的には、共感のプロセスで得た意見から課題を抽出し、ユーザーニーズについての仮説を立てていきます。
アイデア創出にポイントを置いたデザインプロセスが、「創造」です。
ここでは、問題定義のプロセスで立てた仮説をもとに、課題解決に向けたアイデア出しを行います。
この場合、ブレインストーミングなどで、できるだけ多くのアイデアを出すことが大切です。
1つのアイデアに絞り込む際は、アイデアが持つ意味や、成し遂げたい目的に合っているか、という点を重視すると良いです。
このプロセスでは、創造プロセスで固まったアイデアをもとに、商品・サービスのプロトタイプ(試作)を生成します。
ここで作るのは、あくまでプロトタイプのため、低コスト・短期間で行う点がポイントです。
ただし、ユーザーにフィットしたものかどうか確認するには、ビジュアルにも配慮が必要です。
最後に、前段階で作成したプロトタイプのユーザーテストを行います。
このプロセスでは、テストの実施だけでなく、ここまでで見えてこなかった課題を洗い出すことが重要です。
ユーザーの反応をもとにして仮説を検証し、ユーザーのニーズに応えたものになっているか、しっかり確認しましょう。
それでは、5つのプロセスに沿ってデザイン思考に取り組む場合、どのような点に注意する必要があるのでしょうか。
ここでは、主な2つの注意点を紹介します。
ゼロベースから新しいものを生み出すよりも、今まで見つけられなかったものを発見するというのが、デザイン思考の考え方です。
デザイン思考の5段階のプロセスは、ユーザーの真のニーズをとらえ、それを満たす商品・サービスを作り出す方法です。
ユーザーの意見などから新しいアイデアを見つけるアプローチのため、革新的なアイデアの創出には向いていないと言えます。
デザイン思考は、理論や概要を知っているだけではすぐに実践できるものではありません。
実践を通してその効果と価値を実感することが、デザイン思考をより深く理解し、スキルとして発展させるカギとなります。
たとえば、研修や社内ワークショップ、ワークフレームの活用といったさまざまな取り組みを導入し、繰り返すことが重要です。
そのため、習得には時間がかかる、という点に注意しておく必要があります。
デザイン思考を社内に取り入れる場合、共感・問題定義・創造・プロトタイプ・テストの5段階のプロセスを実践するとスムーズです。
また、ゼロからの創出は難しい、習得には時間がかかるなどの注意点を把握しておくことも重要です。
ぜひ今回の記事を参考にして、デザイン思考の導入を前向きに検討してみましょう。
この記事を書いた人
泉水 ちか
東京都在住のWEBライター。フリーランスで様々なジャンルのライティングをこなす。人のこころに興味があり、心理学・カウンセリングの資格を多数取得。マーケティングにも活かすべく奮闘中。趣味は映画鑑賞(ホラーやアクション!)と温泉・銭湯めぐり。長年、放送業界にいたため音楽に詳しい。運動嫌いのインドア派だが夏フェスは好き。ラーメンと寿司と焼肉があれば大丈夫。
2024.09.06
自律型人材の特徴とは?自律型人材が活躍できる組織についても解説
チームづくり「自律型人材」とは、自ら考え能動的に業務を遂行できる人材のことです。 近年、働き方改革やコロナ禍によるテレワークの普及といったビジネス環境の急激な変化に伴い、自律型人材の重要性が高まっています。 今回は、自律型人材の特徴を解説し、「自立」や「自主性」との違い、自律型人材が活躍できる組織の特徴についても紹介します。 自律型人材を育成し、活躍できる組織にしたいと考えている担当の方は、ぜひ参考にしてみてください。 自律型人材の特徴 自律型人材とは、自ら考え、判断し、行動できる人材のことを指します。 単に指示に従うだけでなく、企業の目標や価値観を理解した上で、主体的に業務に取り組む能力を持つ人材です。 ただし、具体的な定義は企業ごとに異なる場合があるため、経営方針や戦略に合わせて設定しておくことが重要です。 自律型人材の主な特徴として、次の3つが挙げられます。 主体的に行動できる 強い責任感を持っている 創造性を発揮できる それぞれ解説します。 主体的に行動できる 主体的に行動できることは、自律型人材の最も重要な特徴の一つです。 これは単なる指示待ちの姿勢ではなく、自ら課題を発見し、解決策を考え、行動に移す能力を指します。 自律型人材は、企業の理念や戦略を深く理解した上で、「今、自分は何をすべきか」を常に考えられる人材です。 そして、与えられた役割や期待を認識し、それを超える高い目標を自ら設定することができます。 また、目標達成に必要な知識やスキルを獲得するために、継続的な学習にも積極的です。 強い責任感を持っている 自律型人材のもう一つの重要な特徴は、強い責任感を持って行動することです。 自分で決定し行動するため、その結果に対しても責任を持つ傾向があります。 この責任感は、自己規律の高さにも表れており、自分で立てた目標に対して粘り強く取り組み、困難に直面しても諦めずに挑戦し続けることができます。 創造性を発揮できる 自律型人材の3つ目の特徴は、創造性を発揮できることです。 これは単に独創的なアイデアを生み出すだけでなく、そのアイデアを実際の業務に反映させる能力を指します。 自律型人材は、自分の個性や強みを活かしながら、既存の枠組みにとらわれず、新しい視点や方法を模索します。 同時に、周囲のメンバーとも積極的にコミュニケーションを取り、多様な意見を取り入れながら、より良い成果を生み出すことも可能です。 この柔軟性と協調性のバランスが、創造的な問題解決につながります。 「自立」「自主性」との違い 自律型人材の「自律」は、外的な依存からの独立を意味する「自立」や、自ら進んで行動する「自主性」とは異なる概念です。 「自立」は主に経済的、身体的、能力的な面で他者に頼らず独立して行動できることを指します。 また、ビジネスにおいては、必要な業務スキルを習得し自力で仕事をこなせる状態を意味します。 「自主性」は自分で考え率先して行動する性質を指し、指示を待たずに自発的に動く能力のことです。 一方で「自律」は、これらをさらに発展させた概念で、個人の価値観や信念に基づいて判断し、自らの規範に従って行動する能力のことを指します。 つまり、「自律」は「自立」と「自主性」の要素を含みつつ、さらに深い次元での自己決定と自己統制を伴う、より包括的な概念だと言えます。 自律型人材が活躍できる組織の特徴 自律型人材が十分に能力を発揮できる組織には、いくつかの特徴があります。 まず、従来の指示命令系統や階層構造にとらわれない柔軟な組織形態を採用している点です。 たとえば、「ティール組織」と呼ばれる組織では、社長や上司によるトップダウンの管理ではなく、個々の社員が組織の目的や仕組みを深く理解し、自主的に意思決定を行う環境が整っています。 また、「ホラクラシー型組織」のように、役職や階級を廃し、フラットな構造を持つことも自律型人材の活躍を促進します。 こうした組織では、従来、上司に集中していた権限が社員一人ひとりに分散されるため、各自が責任を持って迅速に判断し行動することが可能です。 さらに、固定的な会議や報告体制よりも、状況に応じて柔軟にコミュニケーションを取る仕組みが重視されており、変化の激しい環境下でも俊敏に対応できる体制が整っています。 自律型人材が活躍できる組織の本質は、個人の能力と創造性を最大限に引き出し、全体の目的達成に向けて自発的に貢献できる環境を提供することにあると言えます。 まとめ 自律型人材とは、自ら考え、判断し、主体的に行動できる人材のことです。 主体性や強い責任感、創造性が特徴で、「自律」は「自立」や「自主性」よりも深い概念です。 自律型人材が活躍できる組織には、柔軟な組織形態やフラットな構造を持ち、権限が分散され、状況に応じた柔軟なコミュニケーションができるといった特徴があります。 そのため、個人の能力と創造性を最大限に引き出し、組織全体の目的達成に向けて自発的に貢献できる環境を整えることが重要です。 今回の記事を参考に、自律型人材の育成・活躍できる組織づくりを進めてみてはいかがでしょうか。
2024.07.09
リアリティショックが発生したら?2つの企業事例を紹介!
チームづくり新入社員などが、入社前に仕事に対して抱いていた理想と入社後の現実とのギャップに戸惑う状態を、リアリティショックと言います。 リアリティショックについてだいたい理解できているものの、「詳しい事例が知りたい」「発生した場合、どのように対応すべきか具体例を教えてほしい」という方も多いのではないでしょうか。 そこで今回の記事では、リアリティショックが起こった企業の事例と、その対応について紹介します。 リアリティショックの実際の例や企業が行っている事例を知りたい企業の方は、ぜひ参考にしてみてください。 リアリティショックについておさらい 「リアリティショック」とは、入社前に抱いていた仕事への理想と実際に入社してからの現実との間にギャップがあることで、強いストレスや失望を感じる現象です。 特に入社後や異動・昇進後、復職後といった環境が変わるタイミングで起こりやすく、仕事内容や人間関係など、さまざまな原因が考えられます。 また、リアリティショックが発生することで離職率の増加や生産性の低下、社内の雰囲気の悪化などにつながります。 社員個人だけでなく、会社全体にも影響が及ぶため、放置せずにしっかり対応していくことが重要です。 リアリティショックが起こった企業の事例 ここからは、リアリティショックが起こった企業の事例を2つ取り上げて解説します。 株式会社オールハーツ・カンパニーの事例 株式会社オールハーツ・カンパニーは、世界一のベーカリー&パティスリーカンパニーを目指して2002年に設立された企業です。 同社の代表的なブランドには、マジカルチョコリングで知られる『Heart Bread ANTIQUE』や、人気のなめらかプリン『パステル』があります。 小さなベーカリーからスタートした同社は、現在では150店舗を超えるなどの急成長を遂げています。 創業当初から会社の理念や想いを変わらず大切にしているほか、取り組みを続けているのがリアリティショック対策です。 同社は「世界に一人のあなたと一緒に働きたい」という採用ポリシーを掲げており、この理念に共感して入社した新入社員が入社後にギャップを感じることがないよう、「100日日報」の制度を導入しました。 「100日日報」は、新入社員が入社後100日間、毎日上司に日報を提出する制度です。 これにより、価値観のすり合わせや不安の軽減を図るのが大きな特徴で、実際に「みんなで100日日報を見てもらっている安心感がある」との声もあり、好評だそうです。 さらに、日報提出率と自己評価でグラフを作成し、社員一人ひとりの離職予測を行うことで早期のケアにつなげています。 この取り組みは、複数店舗を運営する中で経営と店舗、また店舗同士のつながりが希薄になっているという課題に対応するものでもあるということです。 このような施策により、同社は新入社員のリアリティショックを軽減し、会社への帰属意識を高める努力を続けています。 株式会社ベイシアの事例 株式会社ベイシアは、東日本を中心に福島県から滋賀県まで広域でスーパーマーケットを展開する企業です。 小売業界では離職率が高いという課題があります。 同社ではこの課題に対応するため、以前から集合研修や合宿研修、従業員同士の交流を深めるイベントを数多く開催してきました。 しかし、コロナ禍の影響で研修やイベントを中止せざるを得なくなった結果、新入社員とのコミュニケーション不足が起こりました。 さらに、精神的に追い詰められて長期欠勤する社員が散見されるようになったのです。 また、「同期の顔が見えない」という不安の声も多く聞かれたとのことです。 この状況に対処するため、ベイシアでは下記のような新たなコミュニケーション施策を導入しました。 オンラインツールを活用したコミュニケーション促進 アプリ上での自己紹介の奨励 教育スタッフによる従業員へのメッセージカード送付 これらの施策を通じて、コロナ禍においても新入社員の孤独感を解消し、安心して働ける環境づくりに努めています。 同社の事例は、急激な環境変化に直面しながらも、社員の仕事への意欲を維持・向上させるための創意工夫を示していると言えます。 まとめ 理想と現実のギャップによって生じる「リアリティショック」は、離職率の増加や生産性の低下につながる重要な問題です。 この課題に対し、株式会社オールハーツ・カンパニーは「100日日報」制度を通じて新入社員と上司のコミュニケーションを促進し、株式会社ベイシアはコロナ禍でのオンラインツールを活用した新たな施策を実施しています。 これらの事例は、環境変化に適応しながら社員の不安を解消し、仕事への意欲や帰属意識を高める取り組みを示しています。 今回の記事を参考にして、リアリティショックに積極的に対応し、社員の定着率向上や職場環境の改善につなげていきましょう。
2025.03.18
仕事ができる人になるには?考え方や具体的な行動を紹介
チームづくり「仕事ができる人」とは、業務を効率的にこなすだけでなく、積極的な姿勢で行動し、周りの期待を上回る結果を出せるような人を指します。 部下への指導や人材育成をする上で、仕事ができる人について理解したい場合、実際どのように考えているのか、行動しているのかを把握しておくことが重要です。 そこで今回は、仕事ができる人の具体的な考え方や行動について解説します。 仕事ができる人になってもらうにはどうしたらいいか知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。 仕事ができる人の考え方 仕事ができる人の考え方は、主に下記の3つです。 学びと観察の姿勢 成果を意識する思考 信頼構築と協働を重視 それぞれ解説します。 学びと観察の姿勢 仕事ができる人は、周囲の優秀な人材から積極的に学ぼうとする姿勢を持っています。 観察し、なぜその行動が効果的なのかを考え、アレンジして取り入れることで自分なりの考え方を確立していきます。 常に向上心を持ち、周囲から学ぶ謙虚さがあるからこそ、継続的に成長し続けることができるのです。 成果を意識する思考 仕事ができる人の考え方の特徴は、常に目に見える成果を意識している点です。 たとえば、「売上を何%向上させる」「業務効率を何%改善する」といった具体的な目標を掲げ、それに向かって戦略的に行動します。 抽象的な努力ではなく、具体的な成果につながる行動にフォーカスする思考習慣が仕事の質を高めているのです。 信頼構築と協働を重視 仕事ができる人は、個人の成果だけでなく、チーム全体の成功を視野に入れています。 「一人ですべてをやり遂げる」という発想ではなく、「チームとしてどうすれば最大の成果を出せるか」を考えます。 そのため、身だしなみや言葉遣いなど基本的な部分にも気を配り、周囲からの信頼を獲得することを常に意識しているのです。 全体の最適を追求する思考が、真の意味での「仕事ができる人」の本質といえます。 仕事ができる人の具体的な行動 仕事ができる人が行っている具体的な行動は、下記の5つです。 効率的なタスク管理と業務集中 毎日の振り返りを行う 周りからのフィードバックを求める 良好な人間関係の構築 心身のコンディション管理と自己理解 それぞれ解説します。 効率的なタスク管理と業務集中 仕事ができる人は、日々のタスクを可視化し、計画的に業務を進めます。 この場合、タスクは「緊急度」と「重要度」の観点から分類して優先順位をつけるのがポイントです。 デジタルツールを活用してタスク管理をするのも有効な方法です。 また、業務を進めるときは、マルチタスクを避けて一つの作業に集中していることが多いです。 通知をオフにして一定時間集中して取り組む習慣をつけると、生産性の向上に役立ちます。 毎日の振り返りを行う 業務の終わりに自分の成果や課題を振り返ることは、仕事ができる人に共通する行動です。 言語化によって思考を整理したり、論理的な思考力を高めたりすることができます。 さらに、「今日の3つの成果」や「今後改善できそうな点」といった前向きな記録をする習慣をつけると、自己肯定感が高まります。 特に、自分の仕事に不安を感じている人こそ、小さな成功を認識する振り返りが効果的です。 周りからのフィードバックを求める 仕事ができる人は、周囲からのフィードバックを積極的に求め、それを成長の糧にします。 経験豊富な上司や同僚に意見を聞くことで、自分では気づかない課題や改善点を発見できます。 たとえば、普段から「この資料について改善点はありますか」「プロジェクトの進め方で気になる点があれば教えてください」といった質問を行うことが大切です。 良好な人間関係の構築 仕事ができる人は、職場での人間関係づくりが上手です。 「ありがとうございます」「とても助かりました」といった感謝や労いの言葉を伝えることで、チームワークと職場環境を向上させます。 また、指摘を受けた際には素直に受け入れ、感謝の意を示す姿勢も重要です。 良好な人間関係は業務の効率化にもつながり、組織全体の士気を高める効果があります。 心身のコンディション管理と自己理解 安定したパフォーマンスを発揮するためには、適切な体調管理が必要です。 質の高い睡眠、バランスの取れた食事、定期的な運動などの生活習慣が、仕事の生産性とメンタルヘルスを大きく左右します。 仕事ができる人は、心身のコンディションを管理しているのはもちろん、自分の強みと弱みも客観的に把握しています。 自己理解を深め、自分に最適な働き方をすることが、長期的な成功につながるのです。 まとめ 仕事ができる人は優秀な人から学ぶ姿勢を持ち、具体的な成果を追求し、信頼関係を大切にするといった考え方をします。 また、タスク管理の徹底、日々の振り返り、フィードバックの活用、良好な人間関係の構築、そして適切な体調管理と自己理解を実践しています。 仕事ができる人になってもらうためにも、これらの考え方と行動を取り入れてみるとよいでしょう。
ワンネス経営®プログラムは、インナーブランディング強化というアプローチを通して、 お客様企業が求める成果を達成していくという「新しいチームビルディングのプログラム」です。 イメージが持ちづらい点があるかもしれませんが、どうぞお気軽にご質問、ご相談ください。