2023.07.19
リーダーシップ
目次
近年、新しい行動や考え方を生み出す「ダブルループ学習」に注目が集まっており、導入を検討している企業も多いのではないでしょうか。
その場合、ダブルループ学習を定着させるための具体的な取り組み方法を知っておくことが重要です。
今回の記事では、ダブルループ学習を企業に定着させる方法を6つ取り上げて解説します。
自社にどのように取り入れるべきか、あらかじめ把握しておきましょう。
ダブルループ学習は、急激に変化する環境への対応、社員や組織の成長を図る必要性といった背景から注目されている学習プロセスです。
これまでの枠組みを客観的に見直し、場合によっては取り払うことで問題の解決策を根本から変えていく手法で、取り入れることで新しい行動・考え方が社員や企業に浸透し、組織力の向上につながります。
既存のものの再検討に加え、常に軌道修正を図りながら学習効果を高めていく点がダブルループ学習の特徴といえます。
企業にダブルループ学習を定着させるには、自由な発想が出やすくなったり意見を言いやすくなったりする環境作りや、出てきたアイデアに対する意思決定などが重要です。
ダブルループ学習を定着させる主な方法として、次の6つが挙げられます。
それぞれ解説します。
これまでのやり方にこだわらず、新たな可能性を模索するには、あえて達成が難しい高い目標を掲げることが大切です。
従来のやり方ではクリアできない目標を定めれば、既存の枠組みを超えたアプローチを模索するきっかけが生まれます。
例えば、現状の月の売上平均が500万円の場合、同じ人員で1,000万円の売上を上げるといった目標を設定すると良いです。
前提条件や制約を取り払い、全方位からの物事の考え方を定着させることで、根本的な課題解決が促せます。
参加者が自由に意見を出し合い、新しいアイデアを生み出すための会議手法として、「ブレインストーミング」が有名です。
「ブレスト」と略して呼ばれることもあり、意見の量を重視し、評価や批判を行わず、すべての意見を肯定的に受け入れる点が特徴です。
ブレインストーミングは、参加者同士の創造性を引き出し、独自のアイデアや異なる意見を組み合わせて斬新なアイデアを生み出す際に効果的で、実施することでダブルループ学習が定着しやすくなります。
社員同士の関係性やコミュニケーションの質が、日常の業務において本質的なアイデアや意見が生まれるかどうかを左右します。
上司が部下の自由な発想を促し、引き出す努力をすることが重要で、そのためには、前提を疑う問いを投げかけるのも有効です。
具体的には、「売上目標は妥当なものだったか」「目標に向けた取り組みは適切だったか」「取り組み前の自分に今の自分がアドバイスするなら、どのようなものが考えられるか」などの質問がおすすめです。
上司が部下の意見を丁寧に受け止め、一緒に検討することで、積極的なアイデアの発信が奨励される風土が作られ、社員が自らの考えを積極的に発信できる環境が構築されます。
上司は、部下の意見を求めるだけでなく、その意見や意見を出してくれたことに対してほめて感謝し、丁寧にフィードバックを行う必要があります。
フィードバックの中で否定・批判はなるべく避け、部下の考え方や意見を尊重しながら適切に評価を伝えることが重要です。
このプロセスの繰り返しによって心理的安全性が確保され、部下は創造的かつ自発的な発言ができるようになります。
ダブルループ学習にはさまざまな視点が必要となるため、年齢や地位、経験に関係なく、誰もが発言しやすい環境を作ることが求められます。
アイデアが単なる理論だけで終わらないようにするには、上司や経営層が積極的に実行に移す姿勢を示さなければいけません。
具体的なスケジュールや手順の検討、目標の設定、予算の確保、チームの編成などを客観的かつ現実的に検討した上で、実現に向けて進めていきます。
また、実行後も、前提を疑う問いを投げかけ、出てきた意見をもとに必要な修正を加えながら、さらなる成果を目指すのがポイントです。
このサイクルの構築によって、企業内でのダブルループ学習が定着します。
外部研修を活用するのも、ダブルループ学習を定着させる効果があります。
社外の人との交流により、自社独自の常識などに気づくことができるため、新たな示唆やアイデアが得やすくなるからです。
例えば、外部に社内研修を企画運営してもらったり、企業の垣根を越えた合同研修に社員を参加させたりといった方法がおすすめです。
ダブルループ学習を定着させるには、適切な環境作りや上司・経営層による意思決定などが必要です。
また、ブレインストーミングや研修の実施も効果的です。
今回紹介したダブルループ学習を定着させる方法を参考にして、積極的な取り入れを検討してみましょう。
この記事を書いた人
泉水 ちか
東京都在住のWEBライター。フリーランスで様々なジャンルのライティングをこなす。人のこころに興味があり、心理学・カウンセリングの資格を多数取得。マーケティングにも活かすべく奮闘中。趣味は映画鑑賞(ホラーやアクション!)と温泉・銭湯めぐり。長年、放送業界にいたため音楽に詳しい。運動嫌いのインドア派だが夏フェスは好き。ラーメンと寿司と焼肉があれば大丈夫。
2022.08.25
【子育て&部下育成】 共通点に気がついたら幸せしかなかった話
リーダーシップ私たちアシスタントトレーナーの毎朝のルーティーンは、ワンネス経営受講生の皆さんの気づきダイアリーをチェックすることから始まります! その名の通り、日々の気づきを日記のように書いてもらっています。 140文字でコンパクトにインパクトのある言葉を磨くトレーニングとして学びを習慣化し定着させるために活用していただいています。 毎日継続することで気づく力、伝える力が身についたと実感される方も多いです。 特に週明けのダイアリーはプライベートのこと、特にご家族のことを書かれる方が多く、月曜日の朝は、慌ただしい中でほっこりすることが多いです。 そんな中見つけた30代男性のダイアリー ちょうど午後からその方とメンタリングでお話することができ業務のこと、マネージャーとしての悩み、子育ての話題でも盛り上がりました。 そして、今朝のダイアリーを読んで感じたことがあったのでブログに書いてもいいですか?とお聞きしたところ是非是非!と快諾いただけたので、気づきダイアリーを読んでの気づきをシェアさせていただきたいと思います。 フラップスプランの笑顔担当。一児の母。歌を愛し歌に愛された女。 働く人のサードプレイスとしてワンネス経営アシスタントトレーナー&毎月50名のメンタリングを担当。東京マラソン2023でサブ4達成! 投稿一覧へ 今朝の気づきダイアリー 2022.08.22 もうすぐ2歳になる下の娘が決して折れずに自分の意志を貫いてくる。叱られようが泣かされようが何時間もやりたいと思ったことが叶うまで貫いてくる。 それも大小様々な事で。親としてとても辛い事がある。でも、2歳の娘の絶対に諦めない気持ちを何度も見て一人の人間として尊敬してしまった。 同僚からのコメント ★娘さんから学びを得ている◯◯さん素敵です! ★子どもと接しているとハッとすることいろいろありますよね。親ばかりが教える側ではないなと思う機会がたくさんあります。 ★大人になると、妥協という言葉がいつか出てきてしまうので、お子さんの真っ直ぐさは素晴らしいですね! 投稿もコメントも愛がいっぱいで朝からジーンとして、このダイアリーを読んで、ただただ、「分かる!!!」と首がもげそうなくらい共感しました!!!!! と言ってしまえばこのブログはここで終了なんですが・・・(それだけ?笑 私も9月で6歳になる息子がいます。(えーもう6歳!?と書きながら震。) 多くの子どもが2歳前後から自己主張を始めて「イヤイヤ期」がやってきます。 本当に泣きたいのはこっちだよー!とお手上げ状態になっていたのも今となっては可愛かった泣き顔だけが記憶に残るいい思い出です。 子育てを通しての学びって本当にすごいと思うんです。 そして、新しくマネージャーになって初めて部下を持った!という方と同じ悩み、葛藤、気づき、成長があるなと感じています。 部下に任せきれなくて、結局自分でやった方が早いと思ってしまうというお悩みも「分かる分かる!それでも自分で出来るように何度でも伝えるし、グッと堪えて見守ってあげなきゃですよね」と親心で共感しちゃいます。 「もういいや!」ってなりそうな時でもすぐにあきらめてしまう自分に気づかせてくれてるんだな、と子育てを通して自分の足りないところに気づき成長できたことも多々あります。 このダイアリーを読んで、色んな記憶が蘇ってきました。 ◯◯の壁!? イヤイヤ期よりも記憶に新しいのは4歳の頃。 自己主張が落ち着いて、自己抑制が徐々に発達することで噂に聞いていた「4歳の壁」にぶち当たりました。 少しずつお兄ちゃんになってきて例えば、公園で遊んでいても「まだブランコに乗りたいけれど、友達が待っているから代わってあげよう」という行動できるようになってきた頃。 それでもまだまだ未熟な4歳児なので、自己主張と自己抑制のバランスが上手くとれない。だから自分の気持ちに折り合いがつけられなかったりして、葛藤したり不安を感じていたんだなぁと今では懐かしく、愛おしく感じます。が、当時は私も一緒に揺らぎまくっていました。 “2歳の娘の絶対に諦めない気持ちを何度も見て一人の人間として尊敬してしまった。” と、「結構限界です!」と笑いながら話してくださる姿も重なりながら達観的に尊敬してしまった姿に、私もただただ尊敬したのでした。 ワンネス経営では、マネージャー幹部・次世代リーダー向けに最強で最高のチームのリーダーになるために人間の仕組みから本格的に学んでいきます。 わたしが初めて現場に出た2年前は、どちらかというとマネージャー幹部・次世代リーダーを困らせている未熟な部下代表!みたいな思考だったので、めちゃくちゃ耳も胸も痛かったのですが(笑 まずは自分のリーダーになる!ことから少しずつ始めることで仕事にも子育てにも生かせる学びがたくさんありました。 少しずつ自分のことが出来るようになってくると自分が未熟だった時のことを忘れてしまいがちですが、してもらって嬉しかったことを今度は自分がしてあげられるようになりたいと思います。 新入社員の方の不安な気持ちに寄り添うことが出来るのはスーパー未熟だった自分が葛藤してきたおかげです。 そして、諦めそうになったとき、背中を押してくれたり、叱ってくれた存在があったからです。私もそんな存在でありたいです。 そして、かっこいい完璧なお母さんじゃないけど、「私も頑張るから、これから一緒にがんばろう」仕事と育児の両立を楽しんでいきたいです。 次は、小1の壁ね〜♪とドキドキわくわくしながら頑張りたいと思います。 気づきのシェアの大切さ 冒頭にも書いたように、このダイアリーを読んで、仕事と育児を頑張る同世代にただただ、「めっちゃ共感!!!」と言ってしまえばこのブログはここで終了だったのですが、 気づきダイアリーを読んで、私の中で色んな感情や思い出や忘れたくない大切なことに改めて気づくことができました。 仕事でもプライベートでも「私事ですが・・・」ということもシェアすることはとても大切だと思います。 なぜなら自分のことを知ってもらうこと、そして相手の考えや意見を聞くことが出来ることで相互理解にも繋がるからです。 その日常で築かれた信頼関係の上で今悩んでいることをシェアすることで、問題解決に繋がったり同じように悩んでいる人の勇気や救いになることもあると思うんです。 業務でもスムーズに対話ができるようになったり信頼し協力し合うことで生産性も上がっていくはずです。 まとめ 1日を振り返って、嬉しかったこと・悲しかったこと・頑張ったこと周りの方にありがとうやごめんね。などなど、言葉にして伝えること。これは特に精神的な自立を求められるマネージャーや管理職の方にとって、自分自身の心や気持ちを安定させるのにとても効果的です。 手軽な方法として気づきダイアリーと同じ140文字のTwitterなどを活用して人に見てもらうことや、3分で家族に話すことも最高のトレーニングですね! ポイントはただの愚痴を吐き出してスッキリすることを目的とするのではなく、アウトプットに触れた人が“読んでよかった”“話してくれてありがとう”そんな気持ちになれるよう、感情を整理しながら伝えることです。 今悩んでいること、乗り越えられたことはきっと誰かの勇気になる財産となります!!! 仕事もプライベートもたくさん挑戦して、葛藤してもっとたのしくおもしろく!1日1日を大切にしていきましょう!!! 最後まで読んでいただきありがとうございました♪ ワンネス経営®︎公式ラインも配信中! ワンネス経営®︎の公式ラインでは週に一回のペースで、職場で起こりがちなコミュニケーショントラブルとの向き合い方や、今すぐ活用できる仕事術などを配信しています。 メッセージを受け取っていただくことで悩んでいたことが整理されるかもしれません。 皆さんが今よりちょっとだけ「豊か」に「前向きに」なる。そんな、きっかけをお届けしています。 事務局:スズキヒラク 友達追加はこちらから!ワンネス経営®︎公式LINEを追加!
2022.07.28
教えるのって難しい!そんなあなたに朗報です。
リーダーシップワンネス経営研修は経営者と幹部メンバーから学んでいただきマネージャー、次世代リーダー、そして新卒者への依頼もいただくようになってきました。 そんな中、ある受講生さんから「学んだことの部署内で落とし込みをしてみたのですが、びっくりするくらい上手く教えられなかった!」というお悩みの声をいただきました。 今回は社内に浸透させるためにはどうしたらいいのか? 是非参考にしていただけたら嬉しいです。 フラップスプランの笑顔担当。一児の母。歌を愛し歌に愛された女。 働く人のサードプレイスとしてワンネス経営アシスタントトレーナー&毎月50名のメンタリングを担当。東京マラソン2023でサブ4達成! 投稿一覧へ なぜ教えようとすると上手くいかないのか? 新しい学びを得たとき、教えてあげたくなるもの しかし、教えてあげようと思った瞬間、伝わらなくなってしまう。 その理由は3つ 1 教えるにはもっと深い理解が必要 よく「1教えるためには10の理解が必要」と言われます。 わたしは最近免許を取得し、車の運転ができる人!になったわけですが、自慢じゃありませんが、絶対に教えることはできません。自分で書いていて妙に納得しました。習ってようやくできる、の状態で上手に教えることなんてできるわけがないのです。 「知って分かる」と「できる」の間には凄まじい溝がありますが、さらにその先の「できる」と「教える」の間には日本三大深湾である我らが富山湾ぐらいの深い溝があるのです。(ついに例え話に使える日が来た!え?分かりにくい?) 2 教えると教わるの上下関係 「え?知らないの?教えてあげる」この言葉に集約されている関係性。 それは、知っている私と知らないあなたという無意識マウント上下関係。 特にそもそも普段から上司と部下という上下関係がある上に、さらに上から目線でのレクチャー。部下からすると都合よくコントロールされるのではないかという恐れすら生まれてもおかしくありません。 教えてあげるという驕りを手放し、気づいてもらうということ。 わたし自身もアシスタントとしてサポートするときに大切にしています。 3 シンプルにトークスキルの欠如 例えば誰もが感動するような名作映画を見た人から、いかに素敵だったか?という話をされた時、シンプルに話が下手な人のレポートはイマイチ伝わってきません。特に見たり聞いたりしたストーリーのあらすじを簡潔に話すということは非常に高度な技術が必要です。 芸人さんたちのすべらない話を想像してもらえると分かりやすいですが、聞いているのと話すのでは大違いです。習った内容をサラッと話すだけのトークスキルがシンプルに足りてないことが大半です。 "教えなきゃ"より"伝えたい" じゃあどうしたらいいのよ〜!? と、ハンカチの角をかじっているあなた。枕を涙で濡らしているあなた。 朗報です。 教えるのではなくて、伝えたいと思ったことを話せばいいのです。 習ったことの全てを正確に伝達しようとするのではなく、自分が特に刺さった部分、心に響いて今日から行動を変えていこう!と思えた部分について、講義の内容はそこそこに、自分がどんな気づきを得たのか、その時自分がどう考えたのか?なぜそう考えたのか?をシェアするのです。 この「気づきのシェア」と先ほどの「教える」とは違うのか?それは自分の言葉で話しているということです。教えるのはあくまで他人の言葉であり、気づきのシェアは自分の内側から生まれた言葉なのです。だからこそ、この自分の言葉は多少スキルが低かったとしても、(ああ、この人はこの部分に感動したんだ!)と、ちゃんと想いや気持ちが伝わるのです。 共通言語・共通認識は最強説 教えるのではなく伝えたい内容でシェアができたなら、ぜひ日常言語にしていきましょう。 冗談でもいいから使えばいいのです。 (もっと自分で考えて提案してよ!)と思ったら、 「ナイス自主性!次は主体性を発揮できるとしたら?」という声がけをしましょう。 他にも、 「もうすぐティッピングポイントきちゃうね!」 「エスパーニーズ出ちゃってるよ〜!」 「ということは〜?ありがとうおかげさまで〜?」 受講してない人からすると、何の話?と思うかも知れません。 ワンネス経営の中で出てくるいくつかのインパクトのある言葉なのですが、これを共通言語にすることが大袈裟じゃなく最強のチームへの一歩目なのです。 さらに、ここに研修の共通体験がセットになると無敵なのです!! たくさんの人に受講してほしいなぁ。と思います!!! まとめ 社内に浸透させるためには 教えるのではなくて、伝えたいと思ったことを話せばいい! 「チームの共通言語にしていきます!」 「共通認識にするために部下にも共有します!」 研修の最後に言っていただくととっても嬉しく思います。 自分のために学び、人に伝えるために理解を深め、チームに貢献しようとする姿はとっても素敵です。 是非あなたの言葉で自信を持って気づきをシェアしてください! 共通認識・共通言語にして強いチーム作りがしたいという想いを伝えてください! そして、最後に一緒に復習しよう!とこの動画を活用していただけたら嬉しいです。 ワンネス経営のYouTubeが出来ました!!! https://www.youtube.com/embed/DLJ-dJpQkq0 チャンネル登録お願いします! いつでもどこでもポケットにトレーナーふくさんを! チームのお悩みやあのパートの復習動画が欲しい!などリクエストどしどしお待ちしております。 それでは、次回研修でお会いできるのを楽しみにしております! まだワンネス経営を導入されていない企業様はこちら↓ ワンネス経営®︎の解説資料を配布中!
2023.07.04
目標達成などに役立つ「マンダラチャート」とは?作成するメリットや作り方を紹介
リーダーシップ目標達成やアイデア発想に役立つフレームワークとして、今大きな注目を浴びているのが「マンダラチャート」です。 メジャーリーグで活躍中の大谷翔平選手が使ったことで話題となっており、「マンダラチャートを自社でも活用してみたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。 今回の記事では、マンダラチャートについての概要や作成するメリット、作り方を紹介します。 自社で活用を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。 マンダラチャートの概要 「マンダラチャート」の「マンダラ」は、仏教(密教)の「曼荼羅(まんだら)」が由来です。 主尊が中心に置かれ、その周りを諸仏諸尊が取り囲んでいるものが多く、独自の世界観がわかりやすく表現されています。 このマンダラのように、中心に達成したい「目標・テーマ」を、周囲にそれを達成するために必要となる「アイデア」や「要素」を配置するのがマンダラチャートです。 マンダラチャートは、目標達成ツールとして利用できるシンプルなフレームワークで、基本的に3×3の9マスの枠で構成され、さらに一回り大きな9×9の81マスで構成される場合もあります。 マス目を埋める過程の中で思考が整理されるため、アイデア出しや事業計画、スケジュール作成などさまざまなシーンに活用可能です。 また、目標達成に必要な要素が明確になることで、意欲的かつ効率的な行動につながります。 マンダラチャートを作成するメリット マンダラチャートの作成には下記の3つのメリットがあります。 アイデアが生まれやすくなる 目標達成しやすくなる 一人でもグループでも実施できる それぞれ解説します。 アイデアが生まれやすくなる マンダラチャートのメリットとして、アイデアや発想が生まれやすくなる点が挙げられます。 マス目を埋めていく作業の際に漠然とした思考が整理されるため、思いつかなかったアイデアのヒントが生み出せるのです。 また、作業中にアイデアが浮かばなくても、質問などをマス目にメモしておくことで、後で見返した時に質問の答えが見つかる可能性もあります。 このように、マンダラチャートを上手に活用すれば多くのアイデアが得られます。 目標達成しやすくなる マンダラチャートをしっかり作り込むことで、目標を達成するための行動が視覚化できます。 目標や起こすべき行動が明確になると意欲が湧き、目標達成の効率化が可能です。 さらに、マンダラチャートを見やすい場所に貼っておく、ノートなどに挟んでおく、スマホ画面に設定しておくなどの工夫で、意欲の継続につながります。 一人でもグループでも実施できる マンダラチャートは、紙と筆記用具があれば、いつでもどこでも実践できる手法です。 ブレインストーミングのために複数名のグループを作る必要がなく、一人でも気軽にアイデアを出せるという点がメリットになります。 グループでマンダラチャートを作っていく場合、目標の共有ができたり、結束が強まったりというメリットがあります。 一人でもグループでも、マンダラチャートは有効に働くと言えます。 マンダラチャートの作り方 マンダラチャートを作る手順は、下記の通りです。 3×3のマス目を書く 中心のマスに目標やテーマを書く 周辺のマスに関連項目を書き込んでいく 例えば、来年度の目標設定をマンダラチャートに表す場合、中心に「来年度の自分の理想像」を一言で記載し、その理想を達成するために必要な「仕事」や「家庭」、「趣味」といった要素を周囲のマスに入れていきます。 そして、各項目に詳細を記入していきますが、後から振り返りやすいよう、できるだけ具体的に書くことが重要です。 場合に応じて周りに3×3のマスを追加することで、さらに各項目を詳細に要素分解できます。 まとめ マンダラチャートは、目標達成やアイデア発想に役立つフレームワークです。 3×3を基本としたマス目の中心に達成したい目標やテーマを書き、達成するために必要となる「アイデア」や「要素」を周囲に記載します。 メリットとしては、アイデアが生まれやすく、目標達成しやすい、また一人でもグループでも実施できるなどが挙げられます。 ぜひ、目標達成やアイデア発想に役立つツールとして、マンダラチャートの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
ワンネス経営®プログラムは、インナーブランディング強化というアプローチを通して、 お客様企業が求める成果を達成していくという「新しいチームビルディングのプログラム」です。 イメージが持ちづらい点があるかもしれませんが、どうぞお気軽にご質問、ご相談ください。