2022.07.26
チームづくり
目次
「一人ひとりの能力が発揮できていない」
「チームがバラバラでまとまらない」
仕事の成果を上げるためには、メンバー一人ひとりが自分の力を発揮しながらチーム全体で目標達成に取り組む必要があります。しかし、理想的なチーム作りに悩む方も多いのではないでしょうか。
そのような課題を解決するためにも、ビジネスシーンにおいてチームの構築、すなわち「チームビルディング」が必要不可欠です。
チームビルディングとは、メンバーのスキルや能力、経験などを最大限に引き出して、まとまりのあるチーム作りに取り組むことを指します。
そこで本記事では、このようなチームビルディングに活用できる手法として、代表的な2つのフレームワークについて解説していきます。
チームビルディングの手法には、代表的フレームワークとして「タックマンモデル」と「GRPIモデル」があり、これらを活用することでスムーズなチーム構築に役立ちます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
「タックマンモデル」は、1965年に心理学者のブルース・W・タックマンが提唱した、チームビルディングの発達を表すモデルです。
理想の組織を作り上げるためにはさまざまな問題解決のプロセスを経る必要がありますが、これを以下の5段階に分けた考え方になります。
このように段階に分類することで、チームが次の段階に移行するためにはどのようなチームビルディングが求められるのかが明確になります。
それぞれの段階について、以下で詳しく解説していきます。
形成期(Forming)は、チームが結成されたばかりの最も初期の段階を指します。
この段階では、メンバーがお互いの性格や能力・考え方・価値観などが把握できていません。
そのため、緊張感やぎこちなさが生じがちです。
次の段階に移行するためには、メンバー同士がお互いのことを知り合うのはもちろん、チームとしての目標を確認し合う必要があります。
チームでの活動を進めていくうちに、メンバー一人ひとりの仕事の進め方や考え方における違いが明確になります。
そこで意見の食い違いが発生し、軋轢や不満が生まれるようになる段階が混乱期(Storming)です。
この混乱期は、チームビルディングを行う中で必ず訪れるものとされています。
お互い納得いくまで話し合ったり、リーダーが業務量を調整することや一人ひとりのメンバーと向き合うことが重要になるでしょう。
混乱期を乗り越え、メンバー全員が共通の目標や役割を持てるようになった段階が統一期(Norming)です。
メンバーがお互いのことを理解し、信頼関係が構築されるため、多少の意見の食い違いがあっても自然に解決される場面が多くなります。
ただし、間違った方向に統一されていては目標達成ができません。
この段階では、リーダーがしっかりビジョンを示し続けることに努める必要があるでしょう。
チームが組織として成熟し、メンバー個人の自立性が高くなる時期が機能期(Performing)です。
メンバーは自身の役割を正しく認識し、率先して行動できるようになります。
また、お互いをサポートし合いながらまとまって活動するため、次々と成果が出てきます。
チームとして最もパフォーマンスを発揮できる時期ですが、長続きさせるには、リーダーがメンバーに対してリフレッシュを促すといった工夫も必要になるでしょう。
目的を達成できたり、時間の制約を受けたりしてチームが解散する時期が散会期(Adjourning)です。
メンバーはそれぞれ次の目標やプロジェクトに向けて動き出しますが、リーダーからポジティブな感想を伝えることで、より前向きに進んでいけるでしょう。
「GRPIモデル」は、組織開発コンサルタントのベックハード氏が提唱した、組織の健全性を考えるフレームワークです。
このモデルでは以下の4つの要素に着目し、健全に機能しているかを順番にチェックしていきます。
4つの要素の頭文字を取って「GRPI(グリッピー)」と言われています。
目標達成に向けて、メンバーのあり方や手順など身近な部分にとらわれがちですが、この4つの要素を順番に確認していくことで本質に気づくことが可能です。
では、それぞれの要素を説明していきましょう。
チームが目指すべき目標(ゴール)を明確にし、メンバー全員が合意できるように設定します。
無理な目標設定やリーダー一人で決めることは、メンバーのモチベーション低下につながりかねません。
必ず全員で話し合って、納得した上で決定するように心がけましょう。
上記のGoal(目標)を達成させるため、タスクをピックアップしてメンバーの役割を決めていきます。
その際、スキル・知識・経験の観点で適切な役割をメンバーに割り振ることが重要です。
また、チーム全体のバランスを考慮した配置や不足分の補充の検討も必要になります。
メンバーの役割を決めた上で、目標達成するためにはどのような手順で進んでいくべきかを決定します。
ここでは、業務の手順や連携方法、意思決定フロー、評価基準などを明確にしなければなりません。
中間目標や細かな目標の設定によって、手順決定が容易になります。
目標達成には、チーム内での円滑なコミュニケーションが不可欠です。
目標・役割・手順を合意形成した上で、さらにメンバー間の関係性が重要になってきます。
日々のコミュニケーションは十分行われているか、お互いの信頼関係は築かれているか、といった点を確認する必要があるでしょう。
今回は、チームビルディングの実践に役立つフレームワークを2つご紹介しました。
いずれの内容も、リーダーがチームビルディングにおいて心がけるべき事項ではないでしょうか。
また、チームが目標達成に向かうためには、メンバー全員の個の力が必要です。
能動的な状態で、最大限の力が発揮できるような環境作りが重要になります。
今回のフレームワークの内容を意識することで、チームをさらに強固なものにしていきましょう。
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事務局:スズキヒラク
この記事を書いた人
泉水 ちか
東京都在住のWEBライター。フリーランスで様々なジャンルのライティングをこなす。人のこころに興味があり、心理学・カウンセリングの資格を多数取得。マーケティングにも活かすべく奮闘中。趣味は映画鑑賞(ホラーやアクション!)と温泉・銭湯めぐり。長年、放送業界にいたため音楽に詳しい。運動嫌いのインドア派だが夏フェスは好き。ラーメンと寿司と焼肉があれば大丈夫。
2022.10.27
チームづくりのお作法
チームづくりチームづくり、チームビルディングに興味がある方へ とにかく情報が多いこの時代にこのブログに辿り着いていただきありがとうございます。 めちゃくちゃ勉強になった〜とか、役に立った!とか言ってもらえるかはわかりませんが、読んで損した〜、とか読むんじゃなかった〜とは絶対にならないのでぜひ最後までお付き合いください。 大学卒業後、ヘルスケア業界で1000名以上のトレーナーを育成。 セールス下手でも日本の隅々にまで展開することに成功。 好きで得意なことで役に立つと自分も周りも幸せだ。と確信する。 その後、独立起業。インナーブランディングの専門家として活動中。 趣味はトライアスロンだが走るのは嫌い。サウナとバスケ観戦が好き。 焼肉の部位はハラミ。フラップスプランの代表。 投稿一覧へ 概要 チームづくりには手順がある 茶道、華道、柔道、弓道… あらゆる求道の世界には初心者が学ぶべき「お作法」があります。 それはきっと終わりのない探求の旅に出るというハードルを少しでも下げるための手順なのではないでしょうか。 同様にチームビルディングという終わりのない種目にもお作法があります。 それは人と人とが関わり合い相互に協力し成果を出す。 改めて考えてみれば、かなり難易度の高いことです。 しかも、もうあるチームを活性化するのか、新たに人が加わるのか、スタートアップのように全員が初めましてなのか。 一口にチームビルディングと言っても、その置かれている状況によって全く違うアプローチが必要だったりします。 このように終わりも正解もないわけで、ある意味「道」的ともいえます。 ゆえに外してはいけない手順が存在するわけです。 それがこちら チームが大切にしていることを大切にする個人のスキルアップ個人のマインドアップ(あり方・リーダーシップ)チームの信頼関係、心理的安全性の構築チームで本質的なフィードバック、アドバイス、リクエストができるリーダーが経営理念、ビジョン、目標を理解し伝えられるようになる定期的に共通の学びなど時間の共有や改善機会を設け継続する 今回は「とある会社の営業部」を例に各項目について解説していきます。 各論 1.チームが大切にしていることを大切にする これは採用の段階と言えます。 ある意味、一番重要なのかもしれません。 どんな人でもどんとこい!という業務のシステム化がされていたり、教育体制が整っていれば問題ないのですが、そんなチームはあまり存在しません。 例えばチームで大事にしているのは「協力」と言っているのに人と協力するのが絶対に嫌いな人が入ってくると双方にとって不利益だったりします。 具体的な取り組みとして 明文化されているルールや規則を理解し遵守する明文化されていない雰囲気、風土を作っている共通言語を理解する この二つがチームに参加させるかどうか?の段階で約束し、実践できるかがとても大切です。 2.個人のスキルアップ 次に取り組むことは、新しく入った人に業務の中でスキル系の教育です。 一部分であろうが、少しであろうが業務の一端を任せられる状態を先に作ります。この段階での、あり方であったり、仕事への取り組む姿勢であったりというのは最低限で構いません。 なぜなら、まずは本人が「他者の役に立つ」感覚を持てること、そして周囲からもそのように認識されることがとても大切です。 なぜなら、仮に誰よりも早く出社して、みんなのデスクを拭くといった貢献活動をしていても、実際の責任業務の中で自分が役に立てている感覚が持てないとそのチームの中での自己重要感が持てないからです。 3.個人のマインドアップ(あり方・リーダーシップ) そして、いよいよ心の成長が求められます。 もちろんスキルアップと同時でも構いません。 しかしながら、ここが人材育成の最大の関門と言えます。この方法がわからない、できないことによって、社内教育の限界を感じ外部研修などを活用していくことになります。 もちろん、採用の失敗は教育では取り返せないという言葉の通り、採用で半分は決まっている部分もあるでしょう。しかし、教育によってこの壁を突破した事例は無数に存在します。 個人のマインド、心の成長にどのように取り組むかが、これからの時代の経営において最重要課題となるのではないかと予想しています。 4.チームの信頼関係、心理的安全性の構築 自分を知り、他者を知る段階です。 価値観の違いを認め合い、同じ方向に向かう仲間として認識を新たにしていきます。 ただの仲良しグループではなく、高い成果を目指すプロ同士としてのコミュニケーションを取るための準備段階です。 5.本質的なフィードバック、アドバイス、リクエストができる 前段階を経て、相手に対して本当に大切な情報を伝えることができるようになる必要性があります。 フィードバックとは、事実について感想を伝えること。 アドバイスとは、個人的な体験に基づき行動変容を促すこと。 リクエストとは、もっとこうなって欲しいとニーズを伝えること。 例えば、同じチームの先輩に対して「いいことだと思う」というフィードバックは誰でもできますが、「それは悪いことだと思う」ということをまっすぐ伝えられる後輩はなかなかいません。しかし、それこそが強いチームに必要な関係性です。 多くの人が「いい人」でありたいので、意見をまっすぐ伝えられない。という病にかかっています。そして、伝える勇気のない自分のことは棚に上げて、「ストレス」と呼び換えているのです。ここのフェーズはとても大切です。 6.経営理念、ビジョン、目標を理解し伝えられるようになる 特にリーダーとなる人は目指す必要性があります。 経営者の熱量100が末端スタッフに100として届くことはありません。 だから経営者は200とか300の熱量で話すのですが、それでも限界があります。 そのために、途中でその熱量を中継してくれるスピーカーが必要なのです。 これこそが中間管理職の真の役割と言えます。 7.定期的に共通の学びなど時間の共有や改善機会を設け継続する 人間は忘れる生き物です。 信じられないぐらい忘れます。昨日の昼ごはんすら覚えているか怪しいものです。 私は1週間前に履いていた靴下の色なんて確実に覚えていません。 ですから、常に意識させる必要性があります。 日常の中でいかに共通言語を使っていくか。学びで得たノウハウを活用するか。 そっくりそのまま継続力という言葉につながり、学びの日常的な活用度合いこそが長期的成果につながる重要指標とも言えます。 だからこそ定期的なM T Gや復習など仲間同士の時間の共有が大切になるのです。 まとめ いかがだったでしょうか? ご自身のチームはどの段階でしょうか? 人間は感情の動物です。 メンバーとの距離が近すぎて客観的視点で見れないこともしばしばあるでしょう。 「自分はできてるのにメンバーの能力が低いせいでうまくいかない」「自分はちゃんと伝えているのにメンバーが受け取らない」 まずはそこを認めて、感情と事実を分けて考えてみてください。 現状を正しく認めることができれば、必ず前に進めます。 チームビルディングの手順を大切にして最強で最高のチームを作っていきましょう!
2024.07.09
リアリティショックが発生したら?2つの企業事例を紹介!
チームづくり新入社員などが、入社前に仕事に対して抱いていた理想と入社後の現実とのギャップに戸惑う状態を、リアリティショックと言います。 リアリティショックについてだいたい理解できているものの、「詳しい事例が知りたい」「発生した場合、どのように対応すべきか具体例を教えてほしい」という方も多いのではないでしょうか。 そこで今回の記事では、リアリティショックが起こった企業の事例と、その対応について紹介します。 リアリティショックの実際の例や企業が行っている事例を知りたい企業の方は、ぜひ参考にしてみてください。 リアリティショックについておさらい 「リアリティショック」とは、入社前に抱いていた仕事への理想と実際に入社してからの現実との間にギャップがあることで、強いストレスや失望を感じる現象です。 特に入社後や異動・昇進後、復職後といった環境が変わるタイミングで起こりやすく、仕事内容や人間関係など、さまざまな原因が考えられます。 また、リアリティショックが発生することで離職率の増加や生産性の低下、社内の雰囲気の悪化などにつながります。 社員個人だけでなく、会社全体にも影響が及ぶため、放置せずにしっかり対応していくことが重要です。 リアリティショックが起こった企業の事例 ここからは、リアリティショックが起こった企業の事例を2つ取り上げて解説します。 株式会社オールハーツ・カンパニーの事例 株式会社オールハーツ・カンパニーは、世界一のベーカリー&パティスリーカンパニーを目指して2002年に設立された企業です。 同社の代表的なブランドには、マジカルチョコリングで知られる『Heart Bread ANTIQUE』や、人気のなめらかプリン『パステル』があります。 小さなベーカリーからスタートした同社は、現在では150店舗を超えるなどの急成長を遂げています。 創業当初から会社の理念や想いを変わらず大切にしているほか、取り組みを続けているのがリアリティショック対策です。 同社は「世界に一人のあなたと一緒に働きたい」という採用ポリシーを掲げており、この理念に共感して入社した新入社員が入社後にギャップを感じることがないよう、「100日日報」の制度を導入しました。 「100日日報」は、新入社員が入社後100日間、毎日上司に日報を提出する制度です。 これにより、価値観のすり合わせや不安の軽減を図るのが大きな特徴で、実際に「みんなで100日日報を見てもらっている安心感がある」との声もあり、好評だそうです。 さらに、日報提出率と自己評価でグラフを作成し、社員一人ひとりの離職予測を行うことで早期のケアにつなげています。 この取り組みは、複数店舗を運営する中で経営と店舗、また店舗同士のつながりが希薄になっているという課題に対応するものでもあるということです。 このような施策により、同社は新入社員のリアリティショックを軽減し、会社への帰属意識を高める努力を続けています。 株式会社ベイシアの事例 株式会社ベイシアは、東日本を中心に福島県から滋賀県まで広域でスーパーマーケットを展開する企業です。 小売業界では離職率が高いという課題があります。 同社ではこの課題に対応するため、以前から集合研修や合宿研修、従業員同士の交流を深めるイベントを数多く開催してきました。 しかし、コロナ禍の影響で研修やイベントを中止せざるを得なくなった結果、新入社員とのコミュニケーション不足が起こりました。 さらに、精神的に追い詰められて長期欠勤する社員が散見されるようになったのです。 また、「同期の顔が見えない」という不安の声も多く聞かれたとのことです。 この状況に対処するため、ベイシアでは下記のような新たなコミュニケーション施策を導入しました。 オンラインツールを活用したコミュニケーション促進 アプリ上での自己紹介の奨励 教育スタッフによる従業員へのメッセージカード送付 これらの施策を通じて、コロナ禍においても新入社員の孤独感を解消し、安心して働ける環境づくりに努めています。 同社の事例は、急激な環境変化に直面しながらも、社員の仕事への意欲を維持・向上させるための創意工夫を示していると言えます。 まとめ 理想と現実のギャップによって生じる「リアリティショック」は、離職率の増加や生産性の低下につながる重要な問題です。 この課題に対し、株式会社オールハーツ・カンパニーは「100日日報」制度を通じて新入社員と上司のコミュニケーションを促進し、株式会社ベイシアはコロナ禍でのオンラインツールを活用した新たな施策を実施しています。 これらの事例は、環境変化に適応しながら社員の不安を解消し、仕事への意欲や帰属意識を高める取り組みを示しています。 今回の記事を参考にして、リアリティショックに積極的に対応し、社員の定着率向上や職場環境の改善につなげていきましょう。
2025.04.08
モンスター社員とはどのような人?増加する背景や特徴について紹介!
チームづくり近年、会社が直面する深刻な課題として「モンスター社員」の問題が注目されています。 職場の秩序を乱し、業務効率を低下させるモンスター社員は、なぜ増加しているのでしょうか。 今回は、モンスター社員の概要や増加する背景を解説し、特徴についても紹介します。 健全な職場環境を守るための第一歩として、ぜひ参考にしてみてください。 モンスター社員とは 「モンスター社員」とは、職場において著しく問題のある言動や態度を示す社員を指す表現です。 一般的な職場のルールや社会的規範から大きく逸脱した行動をとり、周囲に重大な不利益をもたらすことから、「問題社員」と呼ぶ場合もあります。 モンスター社員の存在は、一時的な不調や能力不足とは本質的に異なる問題です。 彼らが引き起こす混乱や対立は、職場の雰囲気を悪化させるだけでなく、業務効率の低下、他の従業員のやる気低下、さらには顧客との関係悪化など、全体にわたって深刻な影響をもたらします。 そのため、モンスター社員の問題は見過ごすことのできない経営課題となっています。 モンスター社員への適切な対応や管理は、健全な職場環境を維持し、会社の生産性を守るために不可欠な要素となっているのです。 モンスター社員が増加する背景 モンスター社員の増加には、現代社会特有の要因が背景となっています。 まず、インターネットの普及によって誰でも労働関連の情報にアクセスできるようになりました。 この状況は本来労働者の権利保護に有益ですが、一部の社員は断片的な情報を都合よく解釈し、「権利」を盾に不当な要求や反抗的態度を正当化することがあります。 法律の専門家ではない管理者はこれらの主張が正当なのか判断できず、対応に苦慮するケースが増えているのです。 また、近年「ハラスメント」という言葉に対する誤解が広がっています。 「受け手が不快に感じればハラスメントである」という誤った解釈により、モンスター社員は正当な業務指導に対しても「パワハラだ」と主張しがちです。 実際には、厚生労働省の指針でも業務上必要な指導はパワーハラスメントに該当しないと明示されています。 さらに、メンタルヘルスの問題も影響しており、問題行動の背景に精神的な不調があるだけでなく、医療機関への受診をすすめても拒否するケースなど、適切な対応が難しくなっています。 これらの背景が複雑に絡み合い、「モンスター社員問題」を深刻化させているのです。 モンスター社員の特徴 モンスター社員に対応するには、彼らに共通する心理や行動パターンを理解することが重要です。 ここでは、モンスター社員に見られる主な3つの特徴を取り上げて解説します。 自己中心的な思考と想像力の欠如 モンスター社員の大きな特徴は、自分の利益や考えにのみ関心を持ち、他者への配慮が著しく欠如している点です。 彼らは自分の判断や価値観に強いこだわりを持つ一方、自分と直接関係のないことには無関心な態度を示します。 そのため、職場で問題が発生しても、相手の立場を考慮したり譲歩したりする柔軟性がなく、小さな対立が大きな紛争へと発展することがあります。 こうした自己中心性について、本人たちは「自己決定・自己責任」という現代的な価値観だと正当化する傾向がありますが、実際は自己中心的な思考の表れです。 また、自分の行動が職場全体にどのような影響を与えるか想像する能力が乏しく、「私のやり方で問題ない」という姿勢を崩しません。 このようなタイプの社員には、問題が発生するたびにルールを明確に伝え、勤務時間中は個人の価値観よりも職場のルールが優先されることを継続的に教育する必要があります。 現実とかけ離れた自己評価 モンスター社員のもう一つの特徴は、自己評価と実際の能力・成果がかけ離れている点です。 会社からの評価が低いにもかかわらず、「自分は正しい」「十分に仕事ができている」という強固な自己認識を持っており、上司からの指導や同僚からのアドバイスを受け入れられない傾向があります。 また、自分の能力を過信するあまり、スキル向上のための地道な努力を無意味だと考え、成長の機会を自ら放棄してしまうことも少なくありません。 このような思い込みの強い社員に対しては、定期的な評価面談だけでなく、日常的な業務の中でも具体的な問題点と改善策を明確に伝え続けることが重要です。 会社に対する低い評価 モンスター社員の多くは、所属している会社に対して低い評価をしがちです。 「ここは自分の本当の能力を活かせる場所ではない」という意識が常にあり、会社のビジョンや目標に共感することができません。 こういった会社への低評価は、自分の意に沿わない業務やルールに対して強い拒否反応を示す原因となります。 小さな不満でも「不当な扱い」と受け止めるため、最終的には「どうせこんな会社」といった開き直りから、ルール違反や問題行動が常態化してしまうケースも珍しくないのです。 こうした社員に対しては、会社の価値観や方針をていねいに説明し、その意義を理解してもらう努力が必要です。 まとめ モンスター社員の問題は、個人の性格や態度だけではなく、現代社会の複雑な要因が絡み合って生じている組織的な課題です。 彼らの自己中心的思考、非現実的な自己評価、会社への低評価という特徴を理解し、適切な対応を行う必要があります。 健全な職場環境を守るためにも、モンスター社員について把握し、会社全体として取り組んでみてはいかがでしょうか。
ワンネス経営®プログラムは、インナーブランディング強化というアプローチを通して、 お客様企業が求める成果を達成していくという「新しいチームビルディングのプログラム」です。 イメージが持ちづらい点があるかもしれませんが、どうぞお気軽にご質問、ご相談ください。