2022.11.08
チームづくり
目次
個々の興味や経験などに合わせた理想的な学習モデルとして「パーソナライズドラーニング」がトレンドになっています。
自社の研修にパーソナライズドラーニングを取り入れて活用したい、と考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、パーソナライズドラーニングとはどのような教育方法なのか、また似ている言葉との違い、といった点がわかりにくいものです。
そこで今回は、パーソナライズドラーニングについてその背景などを解説し、似た用語との違いをわかりやすく説明していきます。
個人のために何かをカスタムすることを「パーソナライズ」といい、「パーソナライズドラーニング」は個人のために学習をカスタムすることを指します。
つまりパーソナライズドラーニングとは、学習対象者一人ひとりの興味、経験、好みの学習方法などに合わせたやり取りを提供する学習手法です。
個人のレベルに合わせた学習プログラムを提供するといった理想的なモデルとして、パーソナライズドラーニングは教育現場において以前から注目されてきました。
そして2018年以降は、社会人学習や企業の人材開発の観点からも最新トレンドとなっています。
パーソナライズドラーニングの実験的試みは、米大手IT企業の元エンジニアが2013年に立ち上げた学校「Alt School」から始まりました。
Alt Schoolでは、学年相応の習得スキルレベルは決められていますが、教師と相談しながら一人ひとりの学習プログラムを進め、教材や副読本などはそれぞれの関心に基づいたものを使用します。
そして最終的には、それらの情報がビッグデータ化され、教材や学習方法に生徒の特性や習熟度に応じた推奨機能が搭載されるようです。
このように、パーソナライズドラーニングは、ICT(情報通信技術)の進歩によってますますの広がりが期待されています。
また、日本においては、公的教育機関が抱える「学習機会の不公平さ」の問題が背景として挙げられます。
ごく普通の教育現場では、同じ教師が同じ教材を使って同じ学習者たちに教える、というスタイルが一般的です。
しかし、こういった「教育機会の平等」は、学習機会の不公平さも生み出しています。
この問題を解消するため、教師が生徒の学習に合わせてカリキュラムや進捗度を調整する、というやり方で行うケースもありますが、リソース不足などの課題も多く、限りがあると言えます。
そこで現在、テクノロジーを使って効率的に個々に適合した学習環境を提供するパーソナライズドラーニングが注目を浴びているのです。
近年、パーソナライズドラーニングは、社会人学習においても注目されています。
例えば仕事でプログラミング知識が必要になった場合、実践的なプログラミングを学べるAIアプリの利用が可能です。
自分だけのプログラムを楽しみながら学んだり、クイズ形式で進捗度が計れたりといった方法で、個人の課題と向き合ったパーソナライズドラーニングを高い精度で実現してくれます。
パーソナライズドラーニングと似た用語として、下記の2つがあります。
それぞれとの違いを解説します。
以前ご紹介したブレンディッドラーニングは、複数の学びをブレンドして新しい学びを構築する教育手法です。
例えば、eラーニングでそれぞれが事前学習を行ったあと、集合研修で講義や実践、ワークショップを行うといった形式が挙げられます。
ブレンディッドラーニングはさまざまな学習方法を組み合わせた教育手法であって、その内容としてはある程度同じものが提供されます。
それと比較してパーソナライズドラーニングは、より個人に目を向けて対応する教育方法だと言えます。
アダプティブラーニングとは、AIを使って学習者の学習進捗状況や理解度、成績結果などを分析し、それに合わせて一人ひとりに最適な学習プランやコンテンツを提供することを指します。
一方、パーソナライズドラーニングは、学習者の興味・関心に合わせて学習内容や方法を調整するという取り組みです。
つまり、パーソナライズドラーニングのくくりの中にアダプティブラーニングがあるといった認識です。
AIやICT(情報通信技術)といったコンピューターベースのテクノロジーはパーソナライズドラーニングでも活用しますが、アダプティブラーニングではより具体的に活用する点が違いになります。
個人のために学習をカスタムするという意味を持つパーソナライズドラーニングは、学習対象者一人ひとりの興味、経験、好みの学習方法などに合わせた学習方法です。
現在、教育現場だけでなく、社会人学習などにおいてもトレンドとなっていますが、その背景を理解しておくことが大切です。
また、ブレンディッドラーニングやアダプティブラーニングといった用語との違いの明確化も重要になります。 自社の人材育成を効果的に行うためにも、パーソナライズドラーニングについてあらかじめしっかり理解しておきましょう。
ブレンディッドラーニングに関する解説記事はこちらです。ぜひご覧ください。


この記事を書いた人
泉水 ちか
東京都在住のWEBライター。フリーランスで様々なジャンルのライティングをこなす。人のこころに興味があり、心理学・カウンセリングの資格を多数取得。マーケティングにも活かすべく奮闘中。趣味は映画鑑賞(ホラーやアクション!)と温泉・銭湯めぐり。長年、放送業界にいたため音楽に詳しい。運動嫌いのインドア派だが夏フェスは好き。ラーメンと寿司と焼肉があれば大丈夫。
2024.09.19
ピグマリオン効果をビジネスに活かすには?活用方法や具体例を紹介
チームづくり「ピグマリオン効果」は、他者からの期待が個人の成果や行動に影響を与えるという心理現象です。 近年、ピグマリオン効果を活用してビジネスや人材育成を図るケースが増えています。 ピグマリオン効果をビジネスや人材育成に活かしたい場合、どのようにしたらいいのか知りたいという方も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、ビジネスにおけるピグマリオン効果の活用方法や具体例を紹介します。 ぜひ参考にしてみてください。 ビジネスにおけるピグマリオン効果の活用方法 ビジネスにおけるピグマリオン効果の活用方法として挙げられるのは、次の3つです。 前向きな対話で部下の潜在能力を引き出す 適切な裁量を与えて信頼を示す プロセスを重視した評価を行う それぞれ解説します。 前向きな対話で部下の潜在能力を引き出す 部下との関わり方において、批判的な姿勢を避け、常に建設的な対話を心掛けることが大切です。 これにより、潜在能力を引き出すピグマリオン効果を活用できる可能性が高まります。 たとえば、営業成績が目標に届かなかった際、厳しい叱責や否定的な反応を示すと、見捨てられたと感じられてやる気を失うおそれがあります。 リーダーは部下に対し、欠点を指摘するのではなく、努力や成果を認め、励ますような対話を意識することが重要です。 このような前向きな態度が、部下に期待されているという実感を与え、その期待に応えようとする意欲を引き出します。 適切な裁量を与えて信頼を示す 部下に適切な範囲で業務の裁量を与えることは、上司からの信頼と期待を明確に示す効果的な方法です。 ただし、過度の管理は部下の自信を損なう可能性があるため、細かすぎる指示は避けて部下の判断力を信じる必要があります。 また、言葉で期待を伝えるだけでなく、実際に責任ある仕事を任せれば、ピグマリオン効果がより強く発揮されます。 プロセスを重視した評価を行う 新たな責任を任された部下が、すぐ期待通りの成果を出せるとは限りません。 特に、慣れない業務や高度な課題に直面した際はなおさらです。 そのため、このような状況下では、結果のみにとらわれず、プロセスにも焦点を当てた評価が必要になります。 部下の努力や進歩を認め、継続的な期待を示して自信と正しい方向性を育むことをおすすめします。 ビジネスにおけるピグマリオン効果の具体例 ビジネスの場面では、ピグマリオン効果の具体例が多くみられます。 特によくみられるのは、次の2つのケースです。 目標を設定する場合 人材を育成する場合 それぞれ解説します。 目標を設定する場合 ピグマリオン効果は、目標設定の場面で関わることが多いです。 上司が適切な目標を設定することで、部下はその達成に向けて奮起します。 たとえば営業部門の場合、「前年比120%」といった達成の可能性が高い売り上げ目標を立てるのがおすすめです。 適切な目標設定が潜在能力を引き出す鍵となり、個々の努力を最大化させる効果をもたらします。 ただし、現実離れした目標設定は逆効果になる可能性があるため、適切なバランスを取る必要があります。 人材を育成する場合 ピグマリオン効果は、企業の人材育成においても大きな影響力を持ちます。 たとえば、新入社員研修において、講師や上司が研修生一人ひとりの可能性を信じ、その期待を言葉や態度で表すことで成長速度が高まる傾向があります。 「あなたたちは将来の経営幹部候補です」という言葉を研修の冒頭で伝えると、自己イメージが向上し、より主体的に学ぶ姿勢が生まれやすくなるものです。 また、日々の業務の中でも、上司が部下に対して「この重要なプロジェクトを任せられるのは君しかいない」などと伝えれば、その社員の責任感と創造性が高まり、予想以上の成果を上げる可能性が増します。 このように、適切な期待と信頼を示すことで、社員の潜在能力を引き出し、組織全体の生産性を向上させられます。 ただし、過度の期待や押し付けは逆効果になる可能性があるため、個々の社員の特性や状況を考慮しながら、適切な期待を示すよう心がけることが重要です。 まとめ ビジネスでのピグマリオン効果の活用は、人材育成にとても役立ちます。 肯定的な対話や適切な裁量付与、プロセス重視の評価を通じて、それぞれの潜在能力を引き出すことが可能です。 また、適切な目標設定と期待の表明により、全体の生産性が向上します。 ただし、個々の特性を考慮し、バランスの取れたアプローチが重要です。 ぜひ、これらの方法を実践して、活力ある職場環境の創出と持続的な組織成長に役立ててください。
2024.02.13
職場の世代間ギャップを解消するには?問題への対処と解決のための3つのポイントを解説
チームづくり職場における世代間ギャップは、コミュニケーション不足を招き、若手社員の離職にもつながります。 そのため、離職を防ぐ対策の一つとして、世代間ギャップの解消法を探している方も多いのではないでしょうか。 今回は、世代間ギャップの問題への対処や解決のポイントを解説します。 世代間ギャップを解消するにはどうしたらいいか知りたい場合は、ぜひ参考にしてみてください。 世代間ギャップの問題に対処するには 世代間ギャップの問題に対処するには、次のような意識を持つことが重要です。 世代間の理解を深める 柔軟性を持つ それぞれ解説します。 世代間の理解を深める まず、世代間の違いを理解し、受け入れることが重要です。 さまざまな年代のメンバーが働く職場では、世代間ギャップが必ず起こります。 それぞれ違う環境で育っているため、「普通のこと」や「大切に思うこと」に違いがあるのは当然と考え、世代の違いにどう向き合うかが重要です。 価値観や行動パターンを理解するには、お互いの世代がどのような社会的、経済的背景の中で成長してきたかを知ることが大切です。 柔軟性を持つ 世代間の違いに対処するには、柔軟性を持ってアプローチする必要があります。 例えば、コミュニケーションの方法において、メール、電話、ソーシャルメディアなど、相手の世代が使いやすい手段を選択すると良いです。 この場合、特に上司が部下に対して「理解する姿勢」をしっかりと見せるのがポイントです。 また、異なる世代のアイデアや提案に対して開かれた心を持つことで、新しい視点や解決策を見出すことができます。 解決のための3つのポイント 世代間ギャップの問題を解決するには、下記の3つのポイントを押さえておくことが重要です。 共通目標を掲げる アサーションを活用する コミュニケーションルートを増やす それぞれ解説します。 共通目標を掲げる 上司と部下が同じ目標を持つことは、異なる世代間の問題を小さくするのに役立ちます。 上司側としては、部下に対して「変わってほしい」と思いがちですが、それだと部下は反抗的になりやすいです。 しかし、異なる世代のメンバーが共通の目標やビジョンに向かって取り組むことで、それぞれの違いを超えた協力関係が築けます。 役割に対する意識が芽生え、それぞれの行動変容につながりやすくなります。 アサーションを活用する 「昔はこうだった」「これがルールだから」と自分の考えを一方的に押し付けてしまうと、部下は反感を抱いてしまいます。 このような場合に有効なのが「アサーション」です。 アサーションとは、相手の考えを尊重した上で、自分の意見も伝えるコミュニケーション法です。 例えば、「そのアイデアはいいね。でも、ここを工夫すればもっと良くなるんじゃないかな」というように、良いところを認めつつ、新しい提案もすることで受け入れやすくなります。 アサーションの活用は、世代間の誤解や衝突を減らすのに役立ちます。 自分の意見や感情を適切に表現し、相手に自分の立場を理解してもらうとともに、相手の意見にも耳を傾けることが大切です。 コミュニケーションルートを増やす 「直属の上司が話を聞いてくれない」という場合でも、他のコミュニケーションルートがあれば一人で抱え込むことがありません。 グループウェア上やチャットツールなど、意見を発信できる場所を作っておくと良いです。 また、部署や立場を越えて「雑談」することで、異なる世代のメンバーが互いに情報を共有しやすくなります。 定期的なチェックインやフィードバックを行うことで、誤解を未然に防ぎ、信頼関係の構築にもつながります。 まとめ 職場において、世代間ギャップは必ず生まれるものです。 問題に対処するには、世代間の理解を深める、柔軟性を持つといった意識が重要です。 また、共通目標を掲げる、アサーションを活用する、コミュニケーションルートを増やすなどのポイントを押さえておくと解決しやすくなります。 若手の離職防止のためにも、ぜひ今回の記事を参考にして、世代間ギャップの問題に取り組んでみましょう。
2025.04.22
マトリクス組織とは?他の組織形態との違いや3つの種類について解説
チームづくり企業組織のあり方を考える上で注目を集めているのが、異なる業務遂行要素を組み合わせた「マトリクス組織」です。 網の目のように複数の軸で構成されるこの組織体系は、現代のビジネス環境に対応するための選択肢の一つです。 人事担当者の中には、「マトリクス組織とは何か知っておきたい」「自社に取り入れてみたい」とお考えの方も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、マトリクス組織とは何かを解説し、プロジェクト型組織・機能型組織との違い、3つの種類についても紹介します。 ぜひ、参考にしてみてください。 マトリクス組織とは マトリクス組織とは、「職能」「事業」「エリア」といった異なる組織軸を複数組み合わせて構成される組織形態のことです。 この組織構造の特徴は、一人の従業員が二つの所属先を持ち、それぞれから指示を受けながら業務を遂行する点にあります。 たとえば、エンジニアが技術部門に所属しながら特定のプロジェクトチームにも所属するような形態です。 従来のピラミッド型組織では指示系統が「上から下へ」の一方向のみでしたが、マトリクス組織では「上から下へ」と「横へ」という二つの方向から指示が飛ぶことになります。 マトリクス組織は1960年代、NASAのアポロ計画をきっかけに普及しました。 アポロ計画では、月面着陸という難しいプロジェクトを成功させるため、縦軸に機能別組織、横軸にプロジェクトチームを配置する組織形態が採用されたのです。 プロジェクトごとにマネージャーを置き、限られたリソースを効率的に活用しながら複数の目標を同時追求できる利点が認められ、その後航空宇宙産業から一般企業へと広がっていきました。 ビジネス環境の複雑化に対応し、柔軟性を持ちながら複数の目標を同時達成できる組織形態として現在も多くの企業で採用されています。 プロジェクト型組織・機能型組織との違い マトリクス組織と似ている組織形態として、「プロジェクト型組織」と「機能型組織」があります。 ここでは、それぞれについて解説します。 プロジェクト型組織とは 「プロジェクト型組織」は、特定の目標達成のために一時的に編成される組織形態です。 プロジェクトごとにチームを構成してプロジェクトマネージャーを配置し、メンバーは明確な指揮命令系統のもとで活動します。 マトリクス組織との最大の違いは、組織の継続性にあります。 マトリクス組織では従業員が複数の所属先を持ち、その状態を継続するのに対し、プロジェクト型組織はプロジェクト完了後に解散することが前提です。 また、指揮命令系統においても、マトリクス組織が複数の上司から指示を受ける二重構造であるのに対し、プロジェクト型組織では一本化されています。 プロジェクト型組織のメリットは、メンバー同士の意思疎通が円滑で、特定目標に集中できる点です。 責任の所在も明確で、環境変化に柔軟に対応できます。 一方で、プロジェクト完了後に組織が解散するため長期的なノウハウ蓄積が難しく、プロジェクト間の連携不足や、重要な意思決定における判断ミスのリスクといったデメリットも存在します。 機能型組織とは 「機能型組織」は、企業のトップの下に「開発」「製造」「営業」「人事」など専門機能ごとに部署を設ける組織形態です。 マトリクス組織との主な違いは構造の軸にあり、機能型組織が「機能のみ」の単一軸で構成されるのに対し、マトリクス組織は「機能とエリア」など複数軸で構成されます。 また、機能型組織では従業員は一つの部署にのみ所属しますが、マトリクス組織では複数の所属先を持ちます。 機能型組織のメリットは、部門の役割が明確で専門性を活かした業務遂行が可能な点と、部門内での情報共有がスムーズな点です。 一方、デメリットとしては部門間の壁が生じやすく、他部署との連携が困難になりがちな点が挙げられます。 上司からの指示を待つ「指示待ち」状態が生まれやすく、作業スピードが低下するリスクや、新規プロジェクトでの責任所在の不明確さといった課題もあります。 マトリクス組織の3つの種類 マトリクス組織は組織内での責任者の選出方法や権限配分によって、次の3つのタイプに分類されます。 ウィーク型 バランス型 ストロング型 それぞれ解説します。 ウィーク型 「ウィーク型」は、プロジェクトの責任者を特に設けない組織形態です。 一人ひとりのメンバーに高い裁量権を与え、各自が責任を持って自らの判断で業務を遂行する形式をとります。 そのため、メンバーの自律性が重視され、フットワークが軽く、スピード感のある組織運営が可能になります。 環境変化やトラブルに対しても柔軟かつ迅速に対応できる点が強みです。 しかし、責任者不在のため指揮命令系統が曖昧になりやすく、プロジェクト全体を把握する人物がいないことで意思決定に時間がかかるケースもあります。 急速な対応が求められる小規模プロジェクトに適していますが、プロジェクトが大きくなると統制が難しくなる傾向があります。 バランス型 「バランス型」は、プロジェクトメンバーの中から責任者を選出する形態です。 責任者はプロジェクト全体を把握し、メンバーの業務調整を行いながら、必要に応じて的確な指示を出すことができます。 現場の状況を熟知した責任者が統率するため、実情に即した運営が可能になります。 一方で、プロジェクトの責任者とは別に部門全体のマネージャーも存在するため、メンバーは複数の上司から指示を受ける状況に置かれます。 これにより指示系統の混乱が生じたり、責任者の業務負担が過大になったりする課題も発生しやすいです。 中規模のプロジェクトや、現場の状況に応じた柔軟な対応が求められる場合に効果的だといえます。 ストロング型 「ストロング型」は、専門部署に所属するプロジェクトマネージャーを各プロジェクトの責任者として配置する形態です。 マネジメントのプロフェッショナルがリードすることで、明確かつ効率的な業務遂行が実現し、メンバーの負担軽減にもつながります。 専門的知識や経験を活かした質の高いプロジェクト運営が期待できる点が強みです。 ただし、この形態を導入するにはマネージャーの専門部門を新設する必要があり、中小企業にとっては設立コストやランニングコストの負担が大きくなります。 大規模で複雑なプロジェクトや、多くの人員を抱える大企業のプロジェクト運営に適しています。 まとめ マトリクス組織は複数の組織軸を組み合わせることで、専門性と連携を両立させる組織形態です。 従業員が複数の所属先を持つことで、多様な視点から課題に取り組み、複数の目標を同時に追求できる柔軟性があります。 マトリクス組織を理解する際は、プロジェクト型組織や機能型組織と比較した際の特徴や、ウィーク型、バランス型、ストロング型という3つのタイプがあることを把握しておくとよいでしょう。
ワンネス経営®プログラムは、インナーブランディング強化というアプローチを通して、 お客様企業が求める成果を達成していくという「新しいチームビルディングのプログラム」です。 イメージが持ちづらい点があるかもしれませんが、どうぞお気軽にご質問、ご相談ください。