2025.03.25
チームづくり
ビジネス環境が急速に変化する近年、企業の持続的競争優位性を支える概念として「ケイパビリティ」が注目されています。
個人の能力や特定の技術力だけでなく、組織全体としての総合的な強みを示すケイパビリティは、企業戦略の核心部分として理解しておくべき要素です。
今回の記事では、ケイパビリティについて、注目される背景やコアコンピタンスとの違い、ビジネスにおけるメリットについて解説します。
ぜひ、参考にしてみてください。
ケイパビリティ(capability)とは、一般的に「能力」「才能」「可能性」を意味する言葉です。
ビジネスにおいては、特に「企業全体としての組織的な能力」や「組織固有の競争優位性をもたらす強み」を指します。
1992年、ボストンコンサルティンググループのメンバーが「Competing on Capabilities: The New Rules of Corporate Strategy」という論文で、ビジネスにおけるケイパビリティの概念を体系化しました。
彼らはケイパビリティを「技術力や開発力といった単体の資産ではなく、バリューチェーン全体にわたる組織的な能力」と定義しています。
具体的には、「営業力」のほか「優れた研究開発力」「顧客洞察に基づくマーケティング力」「高品質な製品を一貫して生産する能力」などです。
これらは単一部門の能力ではなく、組織全体の仕組みとプロセスによって支えられた能力であり、ケイパビリティということができます。
ケイパビリティがビジネスで注目される背景には、いくつかの重要な要因があります。
第一に、グローバル化とデジタル化による競争環境の激化です。
単純な製品差別化や価格競争だけでは持続的な競争優位性を築くことが難しくなっています。
そのため、組織全体としての総合力であるケイパビリティの重要性が高まっています。
第二の要因は、環境変化のスピードが加速している点です。
技術革新やビジネスモデルの変革が急速に進む中で、個別の技術や資産よりも、それらを効果的に組み合わせて価値を創出する組織能力が重要です。
第三に、ユーザーニーズの多様化と高度化があります。
ユーザーは、製品機能だけでなく購入体験全体の価値を求める傾向が高くなっており、それに応えるには組織横断的な能力が不可欠だといえます。
「ケイパビリティ」と「コアコンピタンス」には明確な違いがあります。
ケイパビリティは「企業全体の組織的な能力」で事業プロセス全体にわたる「面」の強みです。
一方、コアコンピタンスは「他社に真似されにくい中核的な能力」で、特定の技術力など事業プロセスの一部に焦点を当てた「点」の強みです。
たとえば、ある自動車メーカーの独自エンジン制御システムはコアコンピタンスですが、その技術を活かした製品開発から製造、マーケティング、アフターサービスまでの一連のプロセスを連携させる能力がケイパビリティに該当します。
両者は市場での優位性を保つための能力という点では共通していますが、企業の持続的競争力には、単一の技術的優位性と組織全体の総合力の両方が重要です。
この2つを見極め、強化していくことが企業の成功につながります。
ビジネスにおけるケイパビリティのメリットは、主に下記の2つです。
それぞれ解説します。
ケイパビリティを高めることで、競合他社による模倣が困難になります。
製品やサービスは比較的容易に模倣されますが、それらを生み出す背景にある組織的能力は簡単に真似できません。
ケイパビリティは多数の要素が複雑に絡み合った結果生まれるものであり、その全体像を把握することは難しいからです。
また、多くのケイパビリティは長年にわたる試行錯誤と学習の積み重ねによって形成されるため、短期間での模倣は不可能だといえます。
ケイパビリティの構築は、組織の独自性を強化します。
自社固有のケイパビリティを明確にし、それを中心に事業戦略を展開することで、市場における効果的な差別化が可能になります。
それによって、限られたリソースを自社の強みを活かせる分野に集中投下しやすくなるのもメリットの一つです。
さらに、全社的な強みへの認識共有が組織の求心力を高め、社員の一体感も醸成されます。
ビジネスにおけるケイパビリティとは、企業全体の組織的な強みであり、事業プロセス全体にわたる競争優位性のもとになるものです。
コアコンピタンスが特定技術という「点」の強みなのに対し、ケイパビリティは組織全体の「面」の強みです。
ケイパビリティの最大のメリットは、複雑な要素構成と企業文化との結びつきにより模倣が困難なこと、そして組織の独自性を強化し効率的な資源配分を可能にすることです。
ぜひ、自社のケイパビリティについても把握してみることをおすすめします。
この記事を書いた人
泉水 ちか
東京都在住のWEBライター。フリーランスで様々なジャンルのライティングをこなす。人のこころに興味があり、心理学・カウンセリングの資格を多数取得。マーケティングにも活かすべく奮闘中。趣味は映画鑑賞(ホラーやアクション!)と温泉・銭湯めぐり。長年、放送業界にいたため音楽に詳しい。運動嫌いのインドア派だが夏フェスは好き。ラーメンと寿司と焼肉があれば大丈夫。
2022.12.27
コンプライアンス研修のネタ探しのポイントや使えるテーマを紹介!
チームづくりコンプライアンス研修を実施する際はテーマや内容を決める必要がありますが、「なかなか決まらない」「ネタが尽きてきていて困っている」という方も多いかもしれません。 研修に使えるネタを見つけるには、いくつかのポイントを押さえておき、さまざまなテーマを把握しておくとスムーズに進められます。 今回は、コンプライアンス研修についておさらいをした上で、ネタ探しのポイントや活用できるテーマを紹介します。 コンプライアンス研修のおさらい 企業の不祥事防止や価値向上のため、仕事に関する法律や規律、コンプライアンスの重要性などを学ぶ研修のことをコンプライアンス研修と言います。 社員一人ひとりがコンプライアンスについて学ぶことで全体の意識も向上することから、今やコンプライアンス研修の実施は企業にとって欠かせないものとなっています。 コンプライアンス研修を実施する際は、まず目的を明確にしてからテーマや内容を決定し、対象社員と研修形式を決めていくことが一般的です。 そのため、目的を明確にした段階でネタを探しておく必要があります。 ネタ探しのポイント 研修内容・テーマのネタを探すためにはポイントを押さえておくと良いです。 ネタ探しのポイントとしては、主に下記の2つがあります。 事例から探す 公的な情報から探す それぞれ説明していきます。 事例から探す コンプライアンス研修は具体的な事例を交えながら行うことで、受講者の知識習得や学習意欲に大きな効果があります。 よって、研修のネタは事例から収集すると効率的です。 主な事例を紹介します。 同業種の事例 ネタ探しに最もおすすめなのが、同業種の他社による事例を集めることです。 同業種の事例をネタにすることで、コンプライアンスの問題やリスクがイメージしやすくなります。 また、仕事の状況とコンプライアンス違反が容易に結び付けられるため、自分の意識が高まるのはもちろん、今後の対策を考え出すきっかけにもなります。 メディアで取り上げられた有名企業の事例 近年、メディアで取り上げられた有名企業の事例をネタにするのも効果的です。 世間の関心が集まったニュースは受講者も関心が高い場合が多く、興味を持って研修に取り組めます。 自分の行動がどのように社会に影響を与えるのか、理解しやすくなる点もメリットです。 公的な情報から探す 省庁や関係団体のホームページでは、コンプライアンスに関する情報が公開されています。 最新の情報を確認できるだけでなく、違反事例が掲載されている場合も多いため、効率的なネタ収集が可能です。 コンプライアンスに関わる主な省庁として下記が挙げられます。 厚生労働省 法務省 経済産業省 消費者庁 それぞれについて説明します。 厚生労働省 ハラスメント防止の旗振り役として、各種ハラスメントや労働基準法、労働安全衛生法などの労務関連を取り扱っています。 ホームページには、ハラスメントを防ぐ方法や労働基準法の適用方法などが掲載されているため、目を通しておくことが大切です。 参考:厚生労働省|あかるい職場応援団 法務省 法令を扱う法務省では、企業の人権に関する研修について資料や動画を公開しています。 参考:企業における人権研修~企業の人権研修担当の方々へ~|法務省 経済産業省 外国為替や輸出入といった対外取引の管理や不正競争防止法に基づく違反の取り締まりなどを行っています。 ホームページには、外国企業との取引や為替取引の不正に関するコンプライアンス違反の事例が取り上げられています。 参考:経済産業省|安全保障貿易管理 消費者庁 消費者庁のホームページには、景品表示法に基づく不当表示や、消費者が商品を購入したり営業を受けた際にトラブルになったりした事例が掲載されています。 ネタ探しの参考になりやすい、身近で起こり得る事例が多い点が特徴です。 参考:消費者庁|消費者の皆様への情報提供等 コンプライアンス研修のテーマ 次に、ネタ探しに使えるコンプライアンス研修のテーマを紹介します。 主なテーマは下記の4つです。 ハラスメント 情報漏洩 著作権・意匠権・商標権 社内の不祥事 それぞれ解説します。 ハラスメント 「ハラスメント」は、コンプライアンス研修で最も取り上げられやすいテーマです。 2020年6月、通称パワハラ防止法と呼ばれる「改正労働施策総合推進法」が施行され、パワハラを防止する措置を取ることが中小・大手企業すべてに義務付けられています。 起こりやすい主なハラスメントは下記の4つです。 セクシュアルハラスメント パワーハラスメント マタニティハラスメント リモートハラスメント 罰則は適用されないものの、必要に応じて厚生労働省から企業に対し助言・指導・勧告が行われます。 企業名が公表されることでイメージを大きく損なう恐れもあるため、社員全員が認識しておく必要があります。 情報漏洩 情報漏洩や情報セキュリティに関するテーマもコンプライアンス研修のネタとして活用可能です。 情報セキュリティの知識が不足した状態で業務を行うと、ウイルスの感染、顧客の機密情報や個人情報の漏洩、システム障害など、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。 特に、社員のミスや不正による個人情報の漏洩は企業に大きなダメージを与えます。 そのため、事例を用いた研修で危機感を持ってもらうことが重要です。 著作権・意匠権・商標権 コンプライアンス研修のネタとして、著作権や意匠権、商標権などの知的財産権に関するテーマも使えます。 例えば、第三者が書いた文章の安易なコピペ使用、商標登録されているロゴマークの無断使用などは知的財産権の侵害にあたります。 発覚すれば莫大な損害賠償金を請求されるおそれがあるため、知識の習得が必要です。 社内の不祥事 社内の不祥事もコンプライアンス研修のテーマとして使いやすいものの一つです。 社内で起こり得る不祥事として主に次の5つがあります。 横領 背任 窃盗 誹謗中傷 サボり これらは注意喚起だけでなく、管理職の部下との関わりにも関連するため、研修の良い題材になります。 まとめ コンプライアンス研修を準備する際は、ネタ探しのポイントを押さえ、活用できるテーマを把握しておくことが大切です。 コンプライアンス研修のネタにはさまざまなものがあり、これまでと違った視点からも収集することができます。 ぜひ、今回の記事を参考にしてネタを見つけ、自社に最適なテーマ・内容の研修を実施しましょう。
2025.05.17
ビジネスでの人間力が高い人とは?ビジネスにおいて人間力が必要な理由も解説
チームづくり現代のビジネス環境は、かつてないほど複雑化し、急速に変化しています。 テクノロジーの進化、グローバル化の加速、予測不能な危機の発生など、企業と個人は常に新たな課題に直面しており、このような環境下で持続的な成功を収めるために、「人間力」の重要性が再認識されています。 そのため、ビジネスにおいて人間力が必要な理由や、ビジネスでの人間力が高い人の特徴を知りたいと思っている方も多いのではないでしょうか。 今回の記事では、ビジネスにおいて人間力が必要とされる理由と、人間力の高い人材が共通して持つ特徴について詳しく解説します。 ぜひ、参考にしてみてください。 ビジネスにおいて人間力が必要な理由 ビジネスにおいて人間力が必要な理由として挙げられるのは、下記の4つです。 予測不能な環境への適応 テクノロジーの急速な進化への対応 創造性と革新の必要性 協働の重要性 それぞれ解説します。 予測不能な環境への適応 現代のビジネス環境は常に変化しています。 グローバル化が進む中で、世界経済や社会情勢の急激な変動、予期せぬ危機(パンデミックなど)の発生により、企業は絶えず適応を迫られています。 このような状況下では、固定的な知識やスキルだけでは対応できません。 問題解決能力、柔軟な思考、レジリエンス(回復力)といった人間力が必要です。 変化を受け入れ、新しい状況に適応できる能力は、予測不能な環境で成功するための重要な要素となっています。 テクノロジーの急速な進化への対応 デジタルトランスフォーメーションのスピードは年々加速しており、ビジネスのあり方そのものを変革しています。 新たなデジタルプラットフォーム、AI技術、仮想空間など、革新的なテクノロジーが次々と登場する中で、それらを効果的に活用できる人材が求められています。 テクノロジーの変化に対応するためには、継続的な学習意欲、好奇心、変化を恐れない姿勢といった人間力が重要です。 技術的スキルは陳腐化しやすいですが、学び続ける力は持続的な競争優位性をもたらします。 創造性と革新の必要性 AIや自動化の進展により、定型的な業務は置き換えられつつありますが、その一方で、創造性や革新性を必要とする業務の重要性が高まっています。 新規事業の企画立案、革新的なサービスの開発、複雑な問題への独自のソリューション提供など、人間ならではの創造力が必要な領域が拡大しているといえます。 批判的思考能力、発想力、異なる視点からものを見る力といった人間力は、差別化された価値を生み出すために不可欠です。 協働の重要性 複雑化する問題の解決や革新的なアイデアの実現には、さまざまな専門性やバックグラウンドを持つ人々の協力が欠かせません。 効果的なコミュニケーション能力、多様性を受け入れる包容力、信頼関係を構築する力といった人間力は、チームワークを促進し、相乗効果を生み出します。 異なる視点や専門知識を持つ人々をつなげ、共通の目標に向けて協働できる環境を作ることで、単独では達成できない成果を生み出すことができます。 人と人とのつながりを大切にし、互いの強みを活かしながら困難を乗り越えていく力は、今後のビジネス環境においてますます重要です。 ビジネスでの人間力が高い人とは それでは、ビジネスでの人間力が高い人とはどのような人なのでしょうか。 人間力が高い人が持っている特徴は、下記の3つです。 知的成長とチャレンジ精神 優れたコミュニケーション能力とリーダーシップ 自己管理能力と社会性の高さ それぞれ解説します。 知的成長とチャレンジ精神 人間力の高いビジネスパーソンは、常に知的好奇心を持ち続け、新しい知識や情報を積極的に取り入れています。 たとえば、複数のニュースソースやメディアを日常的にチェックしており、得た知識を自分の言葉で他者に伝えることで理解を深めています。 また、既存の概念や方法に固執せず、失敗を恐れない姿勢で新しいアイデアや手法に挑戦する勇気を持っているのも特徴です。 変化の激しい現代ビジネス環境では、時代の流れを敏感に察知し、将来を見越した提案や企画を生み出す能力が重要です。 常に前向きな姿勢で問題に取り組み、困難な状況でもポジティブな視点から解決策を見出そうとする思考習慣が、彼らの創造性と革新性を支えています。 優れたコミュニケーション能力とリーダーシップ ビジネスにおいて人間力が高い人は、他者との関係構築を大切にします。 そのため、自ら進んで人に話しかけ、笑顔であいさつするなど、積極的なコミュニケーションを心がけているのです。 同時に、一方的に話すのではなく、相手の意見や考えにていねいに耳を傾け、理解しようとする姿勢を持っています。 このような人材はチーム内でリーダーシップを発揮し、率先して責任ある立場を引き受けることが多いです。 しかし、独断的に物事を進めるのではなく、メンバーのさまざまな意見を尊重し、チーム全体の力を最大化するよう働きかけます。 また、職場での勉強会の企画など、チームメンバー同士が学び合い、成長し合える環境づくりにも積極的に貢献しています。 自己管理能力と社会性の高さ 時間やルール、マナーを厳守することの重要性を理解しているのも、人間力に優れたビジネスパーソンの特徴です。 約束の時間を守り、社会的なルールに従うことで、組織のスムーズな運営に貢献し、周囲からの信頼を獲得しています。 また、物事を感情に流されずに論理的に分析し、理由や根拠を明確にしながら考えを伝える能力を持っています。 ビジネス環境におけるストレスに対しても効果的に対処する方法を身につけており、心身のバランスを保つためのセルフケアを怠りません。 問題や悩みを一人で抱え込まず、適切に周囲に相談する判断力も持ち合わせています。 このような自己管理能力と社会性の高さが、長期的なキャリア形成と持続的な成果創出を可能にしているのです。 まとめ ビジネス環境の複雑化と急速な変化に伴い、人間力の重要性はますます高まっています。 予測不能な状況への適応力やテクノロジー変化への対応力、創造性の発揮、効果的な協働、これらすべてが現代のビジネスで求められる人間力の要素です。 人間力の高い人材は、知的好奇心とチャレンジ精神を持ち、優れたコミュニケーション能力とリーダーシップを発揮し、自己管理能力と高い社会性を備えています。 人間力とは何かを把握した上で、ビジネスにおける人間力について理解を深めておくとよいでしょう。
2023.08.01
デザイン思考とは?注目されている背景や社内に導入するメリットについて解説
チームづくり近年、課題解決の手段として多くの企業で取り入れられているのが、「デザイン思考」です。 ただし、注目を集めている一方、「社内に取り入れることでどのような効果があるのか」「そもそもデザイン思考とは?」といった疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、デザイン思考の概要や注目されている背景、社内に導入するメリットについて解説します。 デザイン思考の自社への導入を考えている場合、ぜひ参考にしてみてください。 デザイン思考とは 「デザイン思考」とは、課題解決のためにデザインの手法を活用する考え方を指します。 アメリカのデザインコンサルタント会社IDEOが提唱し、世界中に広まった考え方で、デザインの世界だけでなく、ビジネスや教育などさまざまな領域で応用することが可能です。 デザイン思考では、「ニーズ」や「テクノロジー」、「ビジネス」といった視点からユーザーが抱える潜在的な課題を見つけ、その解決策を考えます。 「デザイン」という言葉にはクリエイティブなイメージがありますが、本来の意味での「設計」や「意図」「立案」といった概念でデザイン思考を捉えると理解しやすいです。 デザイン思考が注目されている背景 デザイン思考が注目されている背景として、昨今のユーザーエクスペリエンス(UX)やカスタマーエクスペリエンス(CX)を重視する流れが挙げられます。 これらを意識したアプローチを行うには、ユーザーの潜在的な課題を発見して解決するという、デザイン思考が必要です。 また、新たなビジネスが次々に生まれるデジタル分野においても、デザイン思考は欠かせないものとなっています。 デジタル技術を活用して新しい価値を創出する、いわゆるDXへの取り組みには、デザイン思考の導入が有効です。 デザイン思考を社内に導入するメリット デザイン思考を取り入れることで得られるメリットとして、次の4つが挙げられます。 多様な意見を受容しやすくなる 積極的にアイデアを提案する習慣・環境につながる コミュニケーションや意欲の向上が図れる 幅広いユーザーニーズに対応できる それぞれ解説します。 多様な意見を受容しやすくなる デザイン思考には、さまざまな意見を出し合うというプロセスが含まれます。 繰り返し行うことで、多様な意見の受け入れに慣れ、さまざまな視点を持ちやすくなります。 積極的にアイデアを提案する習慣・環境につながる アイデアや意見はできるだけ多く、自由に出し合うのがデザイン思考の考え方です。 そのため、ふだんから取り組むことによって、アイデアを積極的に提案する習慣につながります。 また、デザイン思考ではPDCAサイクルを回して何度も試行錯誤を繰り返すため、アイデアを創出し続ける環境が実現する点もメリットです。 コミュニケーションや意欲の向上が図れる デザイン思考のもとでは、立場の違いに関係なく、すべての社員がフラットな状態で議論に参加します。 社内のコミュニケーションが活発化するだけでなく、議論に参加することで「自社に貢献できた」という意識を持てるようになり、意欲が上がりやすくなります。 幅広いユーザーニーズに対応できる 幅広いユーザーニーズに応えることができるのも、デザイン思考を取り入れるメリットの一つです。 たとえば、商品開発を行う際は、さまざまな角度からユーザーが必要としているものを捉えることが重要です。 多様なアイデアを出し合うデザイン思考を導入すれば、ユーザーに支持される商品・サービスが生まれやすくなります。 まとめ デザイン思考は、ユーザーが抱える潜在的な課題を発見し、その解決策を導くことを基本とした考え方です。 近年のUXやCXを重視する流れや、DXへの取り組みの必要性などを背景にして注目を集めており、多くの企業に取り入れられています。 デザイン思考では、さまざまな多くの意見やアイデアを出し合って課題解決につなげるため、幅広いユーザーニーズに応えられます。 また、積極的なアイデアの提案、多様性の受容、社内コミュニケーションの活発化といったメリットが得られます。 今回の記事を参考に、デザイン思考を取り入れることを検討してみてはいかがでしょうか。
ワンネス経営®プログラムは、インナーブランディング強化というアプローチを通して、 お客様企業が求める成果を達成していくという「新しいチームビルディングのプログラム」です。 イメージが持ちづらい点があるかもしれませんが、どうぞお気軽にご質問、ご相談ください。