2022.10.18
チームづくり
目次
「エンプロイーエクスペリエンス(EX)」を、ご存じでしょうか。
エンプロイーエクスペリエンスという言葉の認知は、企業規模を問わず、この数年間で日本企業の間で急速に拡大中です。
また、エンプロイーエクスペリエンスの重要度も多くの企業で認識されており、経営課題として取り組まなければならないテーマとなっています。
今回は、人事のトレンドとして注目されているエンプロイーエクスペリエンスについて、その背景や導入するメリット、施策のコツなどを紹介します。
企業活動や人事制度、職場環境などを通して従業員が培う経験価値のことを、エンプロイーエクスペリエンス(EX)と言います。
この中には、従業員の満足度やスキルアップ、健康状態などさまざまな経験が含まれており、エンプロイーエクスペリエンスの向上は、企業文化の醸成や離職の防止につながるとされています。
ここでは、注目されている背景や同じような言葉との違い、導入するメリットについて説明していきます。
エンプロイーエクスペリエンスが注目されるようになった背景の一つとして、デロイト社が毎年発行するレポートが挙げられます。
このレポートにおいて、エンプロイーエクスペリエンスがヒューマンキャピタルに関するトレンドとして取り上げられ、急速に関心が集まりました。
また、近年見られる働き方の多様化に伴い、企業には、従業員一人ひとりの理想や目標に寄り添い、実現に導く対応が必要となっています。
さらに、転職にネガティブな印象を持たない「ミレニアム世代」や「Z世代」が組織の中心となってきているため、定着率の向上も重要です。
全体的な組織運営だけでなく、従業員個人の充実度や労働環境を重視する流れになっていることから、エンプロイーエクスペリエンスが注目されていると言えます。
エンプロイーエクスペリエンスと似ている言葉として、「エンプロイーサクセス」があります。
エンプロイーサクセスとは「従業員の成功」という意味で、自社の売上・利益アップと同時に、従業員が仕事上で成功したり、自分の理想を目指して取り組んだりすることを指します。
エンプロイーエクスペリエンスは、エンプロイーサクセスを実現するための取り組みの一つです。
つまり、エンプロイーサクセスにエンプロイーエクスペリエンスが含まれる、ということになります。
エンプロイーエクスペリエンスを導入するメリットは以下の2つです。
それぞれ説明していきます。
従来の「終身雇用」という考え方がなくなりつつある近年、転職を前提とした働き方が定着してきています。
また、情報リテラシーが高く、自身のスキルアップや新たなキャリアを求める世代が主な働き手となってきており、企業の離職対策は必須です。
エンプロイーエクスペリエンスを導入し、従業員の働きがいを向上させることによって、離職の防止はもちろん、自身が組織の一員であることに対して誇りを持てるようになり、生産性の向上や組織のさらなる発展が期待できます。
もう一つのメリットとして、企業に対する貢献意欲、つまり従業員のエンゲージメント向上が挙げられます。
エンプロイーエクスペリエンスを導入して取り組むことで、従業員はその企業で働く価値を実感でき、満足度が上がります。
企業に対する帰属意識が高まるため、仕事を通した貢献意欲につながるのです。
それでは、エンプロイーエクスペリエンスを実施していく上で、どのような施策のコツがあるのでしょうか。
施策のコツとして、主に下記の5つが挙げられます。
それぞれ解説していきます。
自分の能力や業務への努力に対する正当な評価は、企業への大きな愛着につながり、新たなチャレンジの源にもなります。
優れた人事評価制度は、従業員の充実した働き方のために欠かせないものです。
その際、実績を認めるだけでなく、将来的な目標に寄り添い、その実現に向けた支援を行うことが大切です。
新入社員を職場に配置し、組織の一員として定着させ、戦力化させるまでの一連のプロセスを「オンボーディング」と言います。
企業がオンボーディングに注力することで、新入社員は組織に馴染みやすくなり、仕事に愛着を持てるようになります。
新入社員の離職防止や早期に戦力化させる効果はもちろん、自社が自分にとって可能性に満ちた場所であることを実感してもらうことがオンボーディングの目的です。
それによって、エンプロイーエクスペリエンスの大きな向上につながります。
従業員に仕事を割り当てることを「アサインメント」と言いますが、ただ仕事を割り振るのではなく、従業員一人ひとりの希望や適性を把握した上で行うことが大事です。
業務に対するやりがいや充実度を高める優れたアサインメントは、従業員のキャリアにも良い影響を与えます。
学習の機会を与えることで、従業員のスキルアップだけでなく、気付きや視野を広げることが可能です。
また、他の領域に学習の幅が広がれば、従業員の新たな可能性も発見できます。
「学び」は、企業・従業員双方にとってプラスの面が大きいものなのです。
従業員が充実した仕事を行うためには、健全な職場環境が必要です。
職場環境を改善し、従業員の健康保持や増進に取り組むことによって、労働生産性も向上します。
豊かなエンプロイーエクスペリエンスを創出するためにも、職場環境は大変重要だと言えます。
エンプロイーエクスペリエンスは、企業規模を問わず、急速に人事のトレンドとなってきています。
従業員の満足度を高め、優秀な人材を企業に定着させるためにも、エンプロイーエクスペリエンスの検討が必要不可欠です。 ぜひ、エンプロイーエクスペリエンスを自社に取り入れて、従業員エンゲージメントを高めていきましょう。


この記事を書いた人
泉水 ちか
東京都在住のWEBライター。フリーランスで様々なジャンルのライティングをこなす。人のこころに興味があり、心理学・カウンセリングの資格を多数取得。マーケティングにも活かすべく奮闘中。趣味は映画鑑賞(ホラーやアクション!)と温泉・銭湯めぐり。長年、放送業界にいたため音楽に詳しい。運動嫌いのインドア派だが夏フェスは好き。ラーメンと寿司と焼肉があれば大丈夫。
2022.08.09
従業員エンゲージメントの重要性とは?背景とメリットを解説
チームづくり「従業員に長く働いてもらいたい」 「定着率を上げるにはどうすればいいだろうか」 このような、人材の離職に関する悩みを抱える方も多いかもしれません。 自社の定着率を上げるためには「従業員エンゲージメント」を高める必要があります。 本記事では、従業員エンゲージメントとはどのようなものなのか、注目されている背景を含め、その重要性やメリットについて解説していきます。 従業員エンゲージメントとは? 従業員エンゲージメントは、「会社に貢献したい」という従業員の自発的な意欲を指し、いわゆる「愛社精神」と似ている言葉です。 「engagement(エンゲージメント)」とは「契約」の意味で、従業員と企業双方間の強い結びつきを表しています。 従業員エンゲージメントの尺度や判断は企業によって異なりますが、従業員エンゲージメントが高い従業員の特徴として 「職場環境や評価に満足している」「成長の機会がある」「自社の方向性に共感している」 という「満足度」「成長度」「共感度」の3つの高さが挙げられます。 従業員のモチベーションや自社への帰属意識を上げるには、従業員エンゲージメントの向上が必要不可欠だと言えるでしょう。 従業員エンゲージメントが注目される背景 それでは、なぜ従業員エンゲージメントが注目されているのでしょうか。 近年、従業員エンゲージメントが注目されている背景として、主に以下の3つが挙げられます。 人材の流動化スキルアップの重要性対面コミュニケーションの減少 それぞれ詳しく解説していきます。 人材の流動化 終身雇用の崩壊によって、入社してから定年まで一社のみに所属して働くという労働観が薄れ始めています。 転職や再就職で人材の流動化が顕著に進む中、企業側としては優秀な人材に「この会社でずっと働きたい」と感じてもらうことが重要課題となりつつあるのではないでしょうか。 従業員の定着率を高めるには、従業員エンゲージメントの向上が効果的です。 従業員エンゲージメントの高い従業員は自社に対する帰属意識も高いため、退職のリスクが低いと言えるでしょう。 スキルアップの重要性 多様化する消費者ニーズやAIの浸透、市場のユニバーサル化などにより、進化や変動が大変激しい時代に突入しています。 そのような厳しい状況の中で重要なのは、従業員一人ひとりの自律的なスキルアップを促して社会の変化に柔軟に対応させることです。 仕事へのモチベーションや成長に対する欲求が高いほど、自律的なスキルアップが期待できます。 従業員エンゲージメントを上げることで、従業員のスキルアップ、ひいてはキャリアアップにもつながるため、企業の成長に大きく影響するでしょう。 コミュニケーション機会の減少 近年、リモートワークが定着するにつれて対面コミュニケーションの機会が減少しています。 上司や同僚とのコミュニケーション不足によって、自分の評価や組織への必要性に不安を抱えている従業員も多いかもしれません。 それに伴い、従業員エンゲージメントの低下も懸念されるところです。 優秀な人材の流出を防ぐためにも、従業員エンゲージメントの改善が必要になるでしょう。 従業員エンゲージメントがもたらす3つのメリット このように、すべての企業は従業員の従業員エンゲージメントを高めるべき状況にあると言えます。 それでは、従業員エンゲージメントを重視することでどのようなメリットがあるのでしょうか。 従業員エンゲージメントがもたらすメリットとして3つが挙げられます。 離職率の改善に期待できる顧客満足度の向上につながる優秀な人材が集まる それぞれ以下で詳しく解説していきます。 離職率の改善に期待できる 退職を考えている従業員は従業員エンゲージメントが低く、仕事に対するやりがいのなさや、経営方針に共感できないといったいくつかの不満を抱えています。 一方、従業員エンゲージメントが高い従業員は不満が少なく、自社への貢献意欲にあふれているでしょう。 従業員エンゲージメントを上げて従業員の帰属意識や愛社精神を高めることで、離職率の改善が期待できます。 顧客満足度の向上につながる 従業員エンゲージメントが高い意欲的な従業員の働きによって、高品質な商品やサービスの提供が可能になります。 また、職場環境が明るい雰囲気であり、業績の結果も出ている中ではネガティブな感情が生まれにくいでしょう。 すべての従業員が高いレベルの顧客対応を行うことで、顧客満足度の大きな向上につながります。 優秀な人材が集まる 高い従業員エンゲージメントによって離職率が低い企業は、就職活動や転職活動を行っている人たちに良い印象を与えます。 従業員エンゲージメントを重視しているという企業の姿勢が伝われば、世間の注目を集めることも可能です。 信頼できる企業だと認識してもらうことで上位の志望順位が得られ、優秀な人材が集まるでしょう。 まとめ 近年、人材の流動化や変動の激しい環境、リモートワークの浸透といった背景によって、従業員エンゲージメントの重要性がクローズアップされています。 離職率を抑え、従業員を定着させるためには従業員エンゲージメントを高める必要があります。 従業員の「満足度」「成長度」「共感度」を向上させて、企業のパワーを強化していきましょう。 風通しを良くし、強いチームをつくるワンネス経営®︎ ワンネス経営®では公式LINEやYoutubeチャンネルでチームづくりのコツや社内コミュニケーションの改善術をお伝えしています。 すぐに試していただける具体的な行動方法まで詳しく丁寧に配信しています。学びを活かして、ひとりひとりが躍動し活躍する強いチームを目指しましょう。 皆さんのチームビルディングにワンネス経営®︎をご活用ください! 事務局:スズキヒラク LINE友達追加はこちら!ワンネス経営®︎公式LINE たった3分の動画で認識を揃えることができます!ワンネス経営®︎公式Youtube
2024.05.30
Z世代の新入社員向け研修方法を紹介!研修計画を立てるときのプロセスも解説
チームづくりZ世代の社員を戦力化し、定着率を高めるには、この世代に合わせた効果的な新入社員研修を行うことが重要です。 特に、彼らの自主性を引き出し、能動的に学べる研修プログラムを設計することが求められます。 今回の記事では、Z世代の新入社員に向けた研修について、方法や研修計画を立てるときのプロセスを紹介します。 Z世代社員向けの研修方法や具体的な方法が知りたい担当者は、ぜひ参考にしてみてください。 Z世代新入社員向けの研修方法 Z世代新入社員に向けた研修方法として挙げられるのは、主に下記の4つです。 OFF-JT(オフ・ザ・ジョブ・トレーニング) グループワーク ロールプレイング ブレンディッドラーニング それぞれ解説します。 OFF-JT(オフ・ザ・ジョブ・トレーニング) 「OFF-JT」(オフ・ザ・ジョブ・トレーニング)とは、外部の教育機関を通し、職場を離れた環境で行われるセミナーや研修のことです。 OFF-JTでは、業務に必要な知識やスキルを体系的に学ぶことができるため、多くの企業で積極的に取り入れられています。 一方、「OJT」(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)は、実際の職場で業務を通じて行われる研修です。 OJTでは、先輩社員から直接指導を受けながら、実践的なスキルを身につけられます。 OFF-JTとOJTを組み合わせることで、効果的な人材育成が可能です。 グループワーク 「グループワーク」は、参加者をグループに分け、議論を行いながらレポートやプレゼンテーションといった成果物を作成する研修方法です。 似ている言葉として「グループディスカッション」がありますが、こちらは議論で結論を導くことを目的としており、成果物を作成するグループワークとは異なります。 自由討論型、課題解決型、チーム別のディベート型などさまざまな種類があるのがグループワークの特徴で、目的や効果も多岐にわたります。 グループワークを実施する際は、まず参加者にルールや注意点を詳しく説明することが大切です。 一般的に、各グループでの話し合いが終了したら、内容を発表してもらい、講師がフィードバックを行います。 グループワークによって、コミュニケーション能力や自律的な思考力を養うことができます。 ロールプレイング 「ロールプレイング」(通称・ロープレ)は、仕事上のさまざまな場面を想定し、実際に役割を演じることで、必要なスキルを身につける研修方法です。 ロールプレイングには、顧客の業種や立場、課題などの詳細な条件が設定された「ケース型ロールプレイング」や、実際の事例や過去の問題をテーマにした「問題解決型ロールプレイング」などがあります。 ロールプレイングは座学とは異なり、アウトプットを重視して実践力を養えるのが特徴です。 また、フィードバックを受けることで、自身の問題点や課題を客観的視点で発見できるといったメリットもあります。 ブレンディッドラーニング 「ブレンディッドラーニング」とは、集合研修やeラーニングなどいくつかの学習方法を組み合わせて行う研修方法です。 それぞれの長所を活かしながら、単一の方法では補いきれない部分を相互にカバーすることで、効果的な研修を実現できます。 ブレンディッドラーニングを成功させるには、研修の各段階に適した学習方法を選択することが重要です。 例えば、eラーニングで基礎知識を習得し、集合研修で実践的なスキルを身につけるといった方法が挙げられます。 また、ブレンディッドラーニングは集合研修にかかる企業側のコストを削減できるというメリットがあります。 一方、社員は事前に必要な知識を習得した上で実践的な教育を受けられるため、スムーズに研修に入ることが可能です。 研修計画を立てるときのプロセス Z世代の新入社員研修を実施する際は、あらかじめ計画を立てておくことが重要です。 計画を立てるときのプロセスは下記のとおりです。 目標設定をする 研修方法を決める 実施期間やスケジュールを決める 社内で行うか外部委託するか決める それぞれ解説します。 1.目標設定をする 新入社員研修を効果的に行うには、まず経営者と相談し、会社として求める人材像を明確にすることが大切です。 そのうえで、具体的に身につけるべきスキルや知識を洗い出していきます。 また、先輩社員や前年度の新入社員の意見を参考にすることも重要です。 研修の目標例としては、企業理念や行動指針の理解、身だしなみやマナーの定着、ビジネススキルの習得などが挙げられます。 新入社員が入社後もスムーズに成長できるよう、必要なスキル・知識・考え方を見据えて、適切な目標設定を行うことが大切です。 2.研修方法を決める 目標が明確になったら、その目標を達成するために必要な知識やスキルを習得できるよう、具体的な研修方法を決定します。 この場合、目標達成に向けて、基礎から応用、実践へと段階的に研修方法を組み立てることがポイントです。 多くの新入社員研修では、基礎的なビジネス知識を身につけてもらうために、OFF-JTを積極的に取り入れている傾向にあります。 3.実施期間やスケジュールを決める 新入社員研修の期間は、一般的に3ヶ月未満とされています。 ただし、組織や業界によって求められるスキルの量と質が異なるため、実際の期間は大きく変わります。 目標や研修方法に合わせた、適切な研修期間を設定することが重要です。 また、研修のタイムスケジュールを設定する際は、講義と自主学習、休憩のバランスを考慮する必要があります。 4.社内で行うか外部委託するか決める 研修の実施方法として、社内の人材が講師を務めるケースと外部の講師に委託するケースの2つがあります。 それぞれにメリットデメリットがあるため、特徴を把握したうえで決めるとよいです。 社内で行う利点は、コスト削減と、講師となる育成担当者自身の成長機会になることです。 また、自社独自の方針や慣習、用語などを研修に盛り込みやすいというメリットもあります。 一方で、講師を務める社員の本来の業務に支障をきたすリスクや、研修の質を一定に保つことが難しいというデメリットがあります。 外部委託の場合、専門的な講師やカリキュラムにより、質の高い研修を実施できます。 特に、社内に知見のない専門的なスキルやノウハウ、業界全体の知識などについては、外部委託が適しているかもしれません。 新入社員研修を効果的に実現するには、コストや手間などを考慮しつつ、社内と外部委託を適切に組み合わせることが重要です。 まとめ Z世代の新入社員に向けた研修には、OFF-JTやグループワーク、ロールプレイング、ブレンディッドラーニングなどがあります。 また、研修計画を立てる際は、目標を設定したうえで、研修方法や期間・スケジュール、社内で行うか外部に委託するかを決めることが重要です。 今回の記事を参考にして、Z世代の新入社員研修を効果的・効率的に行いましょう。
2023.01.17
リスクマネジメントとは?企業を取り巻くリスクや必要性、類似用語を紹介!
チームづくり近年、社会環境の急速な変化に伴って、リスクマネジメントの重要性を認識する機会が増えています。 リスクを組織的に管理するため、リスクマネジメントにしっかり取り組みたいと考えている方も多いのではないでしょうか。 リスクマネジメントの基本を押さえておくことで、自社での活用を検討しやすくなるはずです。 今回の記事では、企業を取り巻くリスクについて紹介し、リスクマネジメントの必要性と類似用語との違いを解説します。 リスクマネジメントの概要と企業を取り巻くリスク 「リスクマネジメント」とは、経営を行う上で不利益になり得るリスクを組織的に管理し、損失の回避もしくは最小限に抑えることを指します。 もともとはアメリカの保険理論で、危険や危機を意味する「risk(リスク)」と、経営や管理、統御といった意味の「management(マネジメント)」を合わせた言葉です。 ただし、企業における「リスク」には、統計学的な「潜在的に起こり得る可能性」という意味合いが含まれます。 これは、国際標準化機構(ISO)で定められた国際的なガイドラインにおいて、リスクを「目的に対する不確実性の影響(Effect of uncertainty on objectives)」と定義していることからも明白です。 参考:「ISO31000:2009, Risk management」– Principles and guidelines 例えば、製造業の場合、商品を販売する市場や原料の市場は不確実性が高いものですが、事前に調査・分析を行っておくことである程度の影響予測ができます。 こういった事前の予測でリスクを回避したり低減したり、時にはリスクを取り、前に進む判断を行ったりすることが、企業におけるリスクマネジメントです。 企業を取り巻くリスクとしては他にも、売上減少やコンプライアンス違反、情報漏洩、製品不良による事故などがあり、さまざまな不確実性の影響検討が重要となります。 リスクマネジメントの必要性 従来より、企業が意思決定する際はリスクマネジメントを伴うケースがほとんどでした。 近年では多くの企業で業務のアウトソーシング化が進んでおり、外注先が営業停止した場合の連鎖的影響や品質問題といったリスクが顕在しています。 また、社会情勢や環境、価値観が変化したことでリスクが多様化しているため、それらに対応していかなければ最悪の場合、経営が悪化する可能性があります。 企業がリスクマネジメントの必要性をしっかり認識し、積極的に実施していくことが重要です。 リスクマネジメントの実施を認証するものとして、Pマーク(プライバシーマーク)やISMS(ISO27001)があるので、必要に応じて検討されることをおすすめします。 リスクマネジメントの類似用語 類似用語との違いを知っておくと、リスクマネジメントが理解しやすくなります。 リスクマネジメントと類似した言葉は、下記の3つです。 クライシスマネジメント リスクアセスメント リスクヘッジ それぞれについて解説していきます。 クライシスマネジメント 「クライシスマネジメント」とは、危機的状況は必ず発生するものという前提にもとづき、ある程度の機能不全が起こることを覚悟の上で行う対応を指します。 つまり、危機的状況を引き起こさないためにどう予防するか検討する「事前策」のリスクマネジメントに対し、クライシスマネジメントは危機が起きた後にどう対処するか検討する「事後策」です。 ただし、リスクマネジメントには事前策と事後策の両方の意味があり、クライシスマネジメントはリスクマネジメントの一部、という考え方もあります。 テロや自然災害、ウィルスといった想定を凌駕する事案の発生が相次ぎ、リスクを上回るより重大な対応という意味でもクライシスマネジメントは大きな注目を集めています。 リスクアセスメント 「リスクアセスメント」は、リスクマネジメントに類似した言葉の一つです。 「アセスメント」は、英語の「assessment」が語源で、「人やものごとを客観的に分析・評価すること」を意味します。 リスクマネジメントは、リスクの特定から分析・評価・対処までを含んだ全般的なリスク対応を指しますが、リスクアセスメントは特定から分析・評価までのプロセスを指しています。 つまり、リスクアセスメントのプロセスには、「対処」は入りません。 リスクマネジメントの中にリスクアセスメントがあると理解しておくとよいです。 リスクヘッジ 「リスクヘッジ」とは、主に金融取引で使われる言葉で、起こり得るリスクの程度を予測し、対応できる体制を取って備えることを指します。 ビジネスにおいて使われる場合、危険を予測し、それを避けるための対策を講じる、といった意味があり、リスクマネジメントとほぼ同義になりますが、リスクマネジメントは「企業における危機管理」のことです。 ビジネスシーン全般が背景の「リスクヘッジ」と、企業を背景とした「リスクマネジメント」との違いになります。 まとめ 企業を取り巻くリスクは年々多様化しており、リスクマネジメントの必要性も高まってきています。 あらかじめリスクマネジメントについて知っておくことで、リスクを組織的に管理することが可能になります。 ぜひ、今回の記事を参考にして、リスクマネジメントの本格的な取り組みを検討してみてください。
ワンネス経営®プログラムは、インナーブランディング強化というアプローチを通して、 お客様企業が求める成果を達成していくという「新しいチームビルディングのプログラム」です。 イメージが持ちづらい点があるかもしれませんが、どうぞお気軽にご質問、ご相談ください。