2025.01.29
チームづくり
目次
メンタルヘルスケアは、重要さを理解した上で、職場での取り組み方法についても把握しておく必要があります。
従業員のメンタルヘルスの取り組み方法や事例を知り、自社で実践したいという企業の担当者も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、職場におけるメンタルヘルスケアの取り組み方法を解説し、企業事例を3つ紹介します。
ぜひ、参考にしてみてください。
職場におけるメンタルヘルスケアの取り組み方法として挙げられるのは、次の3つです。
それぞれ解説します。
職場におけるメンタルヘルス対策の基盤となるのが、従業員間のコミュニケーション活性化です。
近年、リモートワークの普及で従業員の孤立が懸念されています。
これに対してはオフィス内でのモニター設置による顔の見えるコミュニケーションが効果的です。
さらに、オフィス内での働き方についても、デスクレイアウトの工夫や定期的な面談機会などによって、従業員同士が自然に交流できる環境を整備することが大切です。
企業全体でメンタルヘルスケアを推進するためには、定期的なストレスチェックの実施が不可欠です。
個人の状態を把握するだけでなく、得られた結果を組織全体で共有し、職場環境の改善に活用することで、より効果的なメンタルヘルスケア体制を構築できます。
メンタルヘルスケアの実効性を高めるためには、産業医やエリア保健師との連携が重要な役割を果たします。
特に、全国規模で事業を展開する企業では、各地域に配置されたエリア保健師が本社と連携しながら、地域の特性に応じたケアを提供することが可能です。
また、専門家による定期的な研修の実施は、従業員のメンタルヘルスに対する理解を深め、自身の心身の変化に対する気づきを促進します。
このような専門家との連携により、従業員が気軽に相談できる環境が整備され、より効果的なメンタルヘルスケアが実現できます。
ここでは、メンタルヘルスケアの3つの企業事例を紹介します。
メンタルヘルスケアの導入を検討する際は、ぜひ参考にしてみてください。
ヤフー株式会社は、従業員のメンタルヘルスケアに先進的に取り組んでいる企業として知られています。
同社では、従業員の心身の健康管理を重要な経営課題と位置づけ、包括的なケアシステムを構築しています。
ヤフーが行ったことは次のとおりです。
まず、従来の健康推進センターを「グッドコンディション推進室」へと改称しました。
これは前社長が提唱した「コンディションを整える」という理念に基づいた改革です。
この部署では、産業医9名と保健師などの看護職6名を配置し、身体的な不調だけでなく、心理的な悩みやストレスまで幅広く対応する総合的な相談窓口として機能しています。
次に、マネジメント面での取り組みとして、上司と部下による「1on1」ミーティングを週1回の頻度で実施しています。
従業員の状態を定期的にモニタリングすることで、問題の早期発見と対応を可能にしている点が特徴です。
さらに、メンタルヘルス不調により休職した従業員のための「職場復帰支援プログラム」を整備しました。
上司の積極的な参加を促しているのがこのプログラムの特徴で、復職者が安心して職場に戻れる環境づくりを実現しています。
三菱電線工業株式会社では、従業員の心の健康維持と活力ある職場環境の構築を目指し、体系的なメンタルヘルスケアを実践しています。
同社が実施している取り組みは大きく3つの施策からなります。
第一に、従業員のメンタルヘルス状態を正確に把握するため、「ストレスチェック制度」を強化しました。
収集したデータを活用して効果的な対策を立案するとともに、従来は不定期だったセルフケアおよびラインケア研修を年1回の定期開催に改善しています。
第二の施策として、健康経営の一環として「職場内のコミュニケーション活性化」を重点的に推進中です。
従業員間の対話を促進することで、職場の雰囲気改善や相互理解の深化を図り、コミュニケーション不足の解消に成功しています。
さらに、従業員が主体的に参加する「ワークショップの実施」が第三の施策です。
部署や役職を超えたグループワーク形式の取り組みを通じて、従業員のエンゲージメント向上と創造性の強化が図られています。
ダイハツ工業株式会社は、メンタルヘルスケアの取り組み方針を大きく転換し、より予防的なアプローチへと舵を切りました。
同社には3名の常勤臨床心理士が在籍し、問題が発生した後の対応(二次予防)や重症化防止(三次予防)に重点を置いていました。
しかし、問題の発生自体を防ぐ一次予防へと注力すべく、新たなストレスチェック制度の導入に踏み切ったのです。
この制度の特徴は、数値データに過度に依存することなく、各部署や従業員個々の実情に合わせた改善策を策定する点です。
具体的には、ストレスチェックで得られた分析結果を全社的な報告会で共有するとともに、各部署へ個別にフィードバックを行っています。
このように、分析結果を組織全体で共有し、それを実践的な施策へと落とし込むアプローチにより、メンタルヘルスケアを重視する企業文化の醸成に成功しています。
職場におけるメンタルヘルスケアは、企業の持続的な発展に不可欠な要素です。
今回の記事で紹介した3社の事例からは、専門的なサポート体制の構築やコミュニケーション活性化への取り組み、予防重視型アプローチなど、それぞれの企業が特徴的な取り組みを実践していることがわかります。
ぜひ、これらの事例を参考に、自社に適したメンタルヘルスケアの施策を検討してみてください。
この記事を書いた人
泉水 ちか
東京都在住のWEBライター。フリーランスで様々なジャンルのライティングをこなす。人のこころに興味があり、心理学・カウンセリングの資格を多数取得。マーケティングにも活かすべく奮闘中。趣味は映画鑑賞(ホラーやアクション!)と温泉・銭湯めぐり。長年、放送業界にいたため音楽に詳しい。運動嫌いのインドア派だが夏フェスは好き。ラーメンと寿司と焼肉があれば大丈夫。
2022.05.26
【マネージャー必見】やりたい!を引き出す信頼関係の築き方
チームづくり「自社でインナーブランディングに取り組んでいるけど、社員に上手く浸透してない」 社内一丸となって推進力を高めたいと思っていても、どうも思うように社員にビジョンが伝わらない・・・ インナーブランディングに取り組むとこのような壁に突き当たりますが、いくらクレドやカルチャーブックの作成、社内研修などを試みても、働く人の心が動かなければ、同じ目標に向かって進むということは、なかなか難しいかもしれません。 ワンネス経営®では、その根本的な課題に対して具体的にアプローチします。 本記事では、ワンネス経営®の中のインナーブランディングと題して、働く人の内発的動機付けにフォーカスし、管理職と部下との関係の構築において、役職ごとに変化する必要なスキルについてご紹介します。 社員の内発的動機付けをもたらすもの 内発的動機付けを簡単にいうと、「やる気」がある状態を指します。 働く人の多くは、「仕事だけしていればいい」というように会社と個人の人生とは関係ないものとして捉えている傾向があります。 この価値観が悪いというわけではないのですが、気をつけないといけないのは、本来の働くことの意味とは価値を創造することであるはずなのに、犠牲を払うことが働くことだと勘違いしてしまうことです。これでは会社のビジョンと個人の幸せがリンクしません。 そのため「仕事を通して社会に貢献し、自分自身の人間性を成長させたい」という思いがある人材の方が、何事も積極的に前向きにチームの一員としてパフォーマンスを発揮する可能性が高いと言えるのです。 では、どのようにすれば社員の気持ちを「やらされ」から主体性高く「やりたい」という状況にすることができるのでしょうか? やる気にさせる、つまり、内発的動機付けをもたらすのは、管理職と部下との関係性にポイントがあります。 社員が前向きな姿勢で仕事に取り組むかは、直属の上司にあたる管理職の仕事に対する姿勢や価値観とリンクするからです。親と子の関係にも似ていますが、部下たちは、意外と上司の背中を見て育っています。 ここで参考になるのは、ロバート・カッツが提唱する3階層に分類されたマネジメントのスキルです。3つの階層はロワーからミドル、ミドルからトップの順に上がっていきます。 階層一般的な会社での立場必要なスキルロワーチームリーダー(業務管理者)テクニカルスキルミドル中間管理職ヒューマンスキルトップマネージャー(上層部)コンセプチャルスキル 管理職は各階層を上がる度に今まで通りのやり方では上手くいかないという壁にぶつかります。 たとえば、ロワーの階層では、優秀な成績を残した若手が業務の管理者として数名のチームリーダーになる場合が多いですが、彼らは自分の成功法則がある程度確立しているため、部下に自分のやり方を押しつけがちになります。 本来であれば、部下の個性を理解し、目標達成のための方法を一緒に考えることが求められた役割なのですが、【自分の思った通りにならない】という理由で部下の個性を殺してしまうという失敗パターンもあります。 また、ロワーからミドルへ上がるときには、関係性やコミュニケーションをさらに構築していくことが求められますが、ミドルの階層では「確証バイアス」にはまってしまう傾向があります。 確証バイアスとは、自らの先入観や仮説を肯定するため、自分にとって都合のよい情報ばかりを集める傾向性のことです。 では、それぞれの壁を乗り越えるにはどのようにすべきでしょうか。 次の項で必要なスキルをご紹介します。 3つの階層の壁を越えるために必要なスキル ここでは、ロワーの階層、ミドルの階層、トップの階層を実際に想定できる会社での立場に置き換えていきます。 ロワーの階層:チームリーダークラスミドルの階層:中間管理職クラストップの階層:上層部に位置するマネージャークラス それぞれ部下との関係性において、必要なスキルを以下で解説します。 チームリーダーに必要なスキル チームリーダーにとって最も必要なのは、対話のスキルです。 「一緒に働く相手がどんな気持ちで仕事をしているか」、部下の個性を理解するには、自ら耳を傾けることが重要です。 その上で、目標達成にはどのような仕事をすべきかを共に描き出していくのです。 中間管理職に必要なスキル 部下とのコミュニケーションに対して自信がついてくると、「部下のことをよく理解しており、自分は正しいことをしている」という状態に陥りやすくなります。 これは「確証バイアス」の一例ですが、中間管理職クラスになるとこれまでの経験や自信から考え方が頑固になり「確証バイアス」にハマりやすいため、ここで一度、自己認識を疑ってみてください。 中間管理職クラスで大切になるのは、より人間的なコミュニケーションです。 特に部下とマネージャーの板挟みになりやすい立場であるからこそ、「ありがとう」と「ごめんなさい」といった余裕のある言葉や態度を大事にしていき、組織が動きやすいように双方の意向をすり合わせるようなコミュニケーションスキルがポイントになっていきます。 上層部に位置するマネージャークラスに必要なスキル 中間管理職クラスから経営視点を持つ上層部クラスのマネージャーになると、これまで相手の意向をくみ取るスキルが求められてきたのが、自分で目標を決定し、進むべき方向を示して組織を牽引していくことが求められます。 これには人を巻き込む力や目指すビジョンに周りから共感してもらうスキルが必要です。 「会社にとって最適な戦略は何か」、「働く人全員が目指したくなるようなビジョンは何か」を自分で考え、決定し、人に行動させ、結果に対して責任を取るというのは、相当なプレッシャーがかかるでしょう。そのため、その重圧に耐え、立ち向かう精神力も養っておくことも大切です。 まとめ 社員が前向きな姿勢で主体的に仕事に取り組むことは、直属の上司と部下の関係性に大きく影響します。 部下は上司の働く姿勢や価値観、上司とのコミュニケーションから自分が働く会社が目指すビジョンや達成したい目標を理解します。 「言っていることより、やっていること」上司の働く姿、そして喜怒哀楽の態度こそが部下の受け取る職場の風土そのものです。 表向きの施策ももちろん大切ですが、日頃の仕事を通して学んでいくことの価値も大きいでしょう。 コミュニケーションが取りやすい環境づくり ワンネス経営®では公式LINEやYoutubeチャンネルでチームづくりのコツや社内コミュニケーションの改善術をお伝えしています。 信頼を得るには、コミュニケーションの課題を解消していく必要があります。管理職と部下の方では経験などの違いから、解釈が異なってしまいコミュニケーションが複雑になってしまうなどのトラブルが起こってしまいがちです。 ではそんな時、注意するべきこととはいったいなにか?すぐにお使いいただける具体的な行動方法まで詳しく丁寧に配信しています。 学びを活かして、ひとりひとりが躍動し活躍する強いチームを目指しましょう! 事務局:スズキヒラク 友達登録をしてメッセージを受け取ってください!ワンネス経営®︎公式LINEを追加!
2023.01.17
リスクマネジメントとは?企業を取り巻くリスクや必要性、類似用語を紹介!
チームづくり近年、社会環境の急速な変化に伴って、リスクマネジメントの重要性を認識する機会が増えています。 リスクを組織的に管理するため、リスクマネジメントにしっかり取り組みたいと考えている方も多いのではないでしょうか。 リスクマネジメントの基本を押さえておくことで、自社での活用を検討しやすくなるはずです。 今回の記事では、企業を取り巻くリスクについて紹介し、リスクマネジメントの必要性と類似用語との違いを解説します。 リスクマネジメントの概要と企業を取り巻くリスク 「リスクマネジメント」とは、経営を行う上で不利益になり得るリスクを組織的に管理し、損失の回避もしくは最小限に抑えることを指します。 もともとはアメリカの保険理論で、危険や危機を意味する「risk(リスク)」と、経営や管理、統御といった意味の「management(マネジメント)」を合わせた言葉です。 ただし、企業における「リスク」には、統計学的な「潜在的に起こり得る可能性」という意味合いが含まれます。 これは、国際標準化機構(ISO)で定められた国際的なガイドラインにおいて、リスクを「目的に対する不確実性の影響(Effect of uncertainty on objectives)」と定義していることからも明白です。 参考:「ISO31000:2009, Risk management」– Principles and guidelines 例えば、製造業の場合、商品を販売する市場や原料の市場は不確実性が高いものですが、事前に調査・分析を行っておくことである程度の影響予測ができます。 こういった事前の予測でリスクを回避したり低減したり、時にはリスクを取り、前に進む判断を行ったりすることが、企業におけるリスクマネジメントです。 企業を取り巻くリスクとしては他にも、売上減少やコンプライアンス違反、情報漏洩、製品不良による事故などがあり、さまざまな不確実性の影響検討が重要となります。 リスクマネジメントの必要性 従来より、企業が意思決定する際はリスクマネジメントを伴うケースがほとんどでした。 近年では多くの企業で業務のアウトソーシング化が進んでおり、外注先が営業停止した場合の連鎖的影響や品質問題といったリスクが顕在しています。 また、社会情勢や環境、価値観が変化したことでリスクが多様化しているため、それらに対応していかなければ最悪の場合、経営が悪化する可能性があります。 企業がリスクマネジメントの必要性をしっかり認識し、積極的に実施していくことが重要です。 リスクマネジメントの実施を認証するものとして、Pマーク(プライバシーマーク)やISMS(ISO27001)があるので、必要に応じて検討されることをおすすめします。 リスクマネジメントの類似用語 類似用語との違いを知っておくと、リスクマネジメントが理解しやすくなります。 リスクマネジメントと類似した言葉は、下記の3つです。 クライシスマネジメント リスクアセスメント リスクヘッジ それぞれについて解説していきます。 クライシスマネジメント 「クライシスマネジメント」とは、危機的状況は必ず発生するものという前提にもとづき、ある程度の機能不全が起こることを覚悟の上で行う対応を指します。 つまり、危機的状況を引き起こさないためにどう予防するか検討する「事前策」のリスクマネジメントに対し、クライシスマネジメントは危機が起きた後にどう対処するか検討する「事後策」です。 ただし、リスクマネジメントには事前策と事後策の両方の意味があり、クライシスマネジメントはリスクマネジメントの一部、という考え方もあります。 テロや自然災害、ウィルスといった想定を凌駕する事案の発生が相次ぎ、リスクを上回るより重大な対応という意味でもクライシスマネジメントは大きな注目を集めています。 リスクアセスメント 「リスクアセスメント」は、リスクマネジメントに類似した言葉の一つです。 「アセスメント」は、英語の「assessment」が語源で、「人やものごとを客観的に分析・評価すること」を意味します。 リスクマネジメントは、リスクの特定から分析・評価・対処までを含んだ全般的なリスク対応を指しますが、リスクアセスメントは特定から分析・評価までのプロセスを指しています。 つまり、リスクアセスメントのプロセスには、「対処」は入りません。 リスクマネジメントの中にリスクアセスメントがあると理解しておくとよいです。 リスクヘッジ 「リスクヘッジ」とは、主に金融取引で使われる言葉で、起こり得るリスクの程度を予測し、対応できる体制を取って備えることを指します。 ビジネスにおいて使われる場合、危険を予測し、それを避けるための対策を講じる、といった意味があり、リスクマネジメントとほぼ同義になりますが、リスクマネジメントは「企業における危機管理」のことです。 ビジネスシーン全般が背景の「リスクヘッジ」と、企業を背景とした「リスクマネジメント」との違いになります。 まとめ 企業を取り巻くリスクは年々多様化しており、リスクマネジメントの必要性も高まってきています。 あらかじめリスクマネジメントについて知っておくことで、リスクを組織的に管理することが可能になります。 ぜひ、今回の記事を参考にして、リスクマネジメントの本格的な取り組みを検討してみてください。
2025.04.02
自社のケイパビリティを把握するには?アップデートする方法も紹介!
チームづくり能力や才能を指す「ケイパビリティ」は、近年のビジネスにおいて注目されている概念です。 企業が組織的な強みを持ち、持続的な競争優位を築くには、自社が持つケイパビリティを正確に把握する必要があります。 しかし、「自社のケイパビリティが何かわからない」「把握できていない」という方も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、自社のケイパビリティを把握する方法を解説し、アップデートする方法についても紹介します。 ぜひ、参考にしてみてください。 ケイパビリティを把握する方法 自社におけるケイパビリティを把握する際の効果的な手法の一つが「SWOT分析」です。 SWOT分析は、組織の内部要因と外部要因を体系的に整理するフレームワークで、「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」「機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」の4つの視点から現状を分析します。 強みと弱みは内部環境に関する要素で、自社がコントロールできる領域です。 強みは競合他社に対する優位性をもたらす特性であり、弱みは改善が必要な課題です。 一方、機会と脅威は外部環境に関する要素で、市場の変化や競合の動向など、自社の外部から生じる要因を指します。 SWOT分析を行う際に重要なのは「相対評価」の視点です。 自社のケイパビリティは、競合他社との比較においてはじめて意味を持ちます。 たとえば、製造業であれば生産効率や品質管理能力、サービス業であれば顧客対応の質やスピードなど、業界特性に応じた比較軸で評価する必要があります。 この相対評価を行うためには、競合他社の製品やサービスを実際に利用し、詳細に分析することが欠かせません。 自社内の自己評価だけでは、「強み」と思っていた能力が実は業界標準に過ぎなかったり、「弱み」と考えていた領域が実は差別化ポイントになり得たりすることもあります。 さらに重要なのが「顧客視点」の導入です。 自社が認識するケイパビリティと、顧客が評価するケイパビリティの間には場合によってギャップが存在します。 顧客フィードバックをていねいに収集・分析することで、市場で真に評価されている自社の強みを特定できます。 顧客が価値を見いだす能力こそ、社会的に認められたケイパビリティといえるのです。 SWOT分析で自社のケイパビリティを把握した後は、それを「自社のあるべき姿」と比較し、ギャップを埋めるための戦略を立案します。 この「自社のあるべき姿」とは、将来の市場環境において競争優位をもたらすと予測される理想的なケイパビリティの状態です。 現在のケイパビリティから「自社のあるべき姿」へ向かうためのアクションプランを立て、実行し、結果を検証し、必要に応じて軌道修正を行うというPDCAサイクルを回し続けることが、組織力を磨く上で重要です。 ケイパビリティをアップデートする方法 環境変化が激しい現代のビジネス環境において、組織のケイパビリティを継続的に更新することは競争優位性を維持するために不可欠です。 環境の変化に合わせて組織の資源や能力をアップデートさせる力を「ダイナミック・ケイパビリティ」といいます。 ダイナミック・ケイパビリティを効果的に発揮するためには、まず「センシング(感知)」能力を高める必要があります。 これは市場の変化や技術革新などの外部環境の変化を敏感に察知する能力です。 具体的には、業界動向の分析や顧客ニーズの変化を常に監視し、潜在的な脅威や機会を早期に発見します。 次に「サイジング(捕捉)」能力の強化が求められます。 これは感知した変化を機会として捉え、既存のリソースや知識を活用して対応する能力です。 新たな事業機会を見極め、それに適した戦略を立案し、必要な投資判断を行うことがこの段階では重要です。 最後に「トランスフォーミング(変革)」能力を構築します。 これは組織の資源や構造を再編成し、新たな競争環境に適応するよう変革する能力です。 たとえば、既存の業務プロセスやビジネスモデルを見直し、必要に応じて大胆な変革を実行することが求められます。 これらの能力を統合的に発展させることで、企業はオペレーション能力を超えた変革力を獲得できます。 重要なのは、これらの能力は一度構築して終わりではなく、継続的な学習と改善のサイクルを通じて強化されるという点です。 トップマネジメントのリーダーシップと企業全体の変革への意識共有が、ダイナミック・ケイパビリティの効果的な構築と更新の鍵となります。 まとめ ビジネス環境が変化する現代では、自社のケイパビリティを正確に把握しアップデートすることが競争力の源泉となります。 SWOT分析による相対評価と顧客視点を取り入れた自社能力の把握に始まり、「センシング」「サイジング」「トランスフォーミング」という3つの要素からなるダイナミック・ケイパビリティの構築が重要です。 理想的な「自社のあるべき姿」を定め、継続的なPDCAサイクルを回すことで組織力は磨かれていきます。 ぜひ、自社のケイパビリティを把握、アップデートし、環境変化に柔軟に対応できる組織づくりに取り組むことをおすすめします。
ワンネス経営®プログラムは、インナーブランディング強化というアプローチを通して、 お客様企業が求める成果を達成していくという「新しいチームビルディングのプログラム」です。 イメージが持ちづらい点があるかもしれませんが、どうぞお気軽にご質問、ご相談ください。