2022.09.20
チームづくり
目次
「テレワークを導入したが、マネジメントがうまくいかない」
「テレワークでのマネジメントはどうすればいいだろうか」
このようなテレワークにおけるマネジメントの悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
テレワークでは、お互いの姿が見えない中で仕事を進めていくことになり、マネジメント方法もこれまでとは大きく変わってきます。
テレワークでのマネジメントに課題を感じる場合、その対策についてあらかじめ把握しておくことが大切です。
今回の記事では、テレワークにおけるマネジメントで生じる課題を解説し、対策のためのポイントをいくつかご紹介します。
働いている様子を見ることができないテレワークでは、マネジメントにおいて主に以下の3つの課題が生じます。
それぞれについて説明していきます。
テレワークで仕事を行う場合、直接会話をする機会が減るため、コミュニケーションの取りづらさが課題になります。
テキストでのやり取りが中心になることで、急ぎではない仕事の話や相談、雑談など、メンバーとのコミュニケーション不足を感じることも多いはずです。
また、テキストでのコミュニケーションは便利で簡単な半面、相手の反応や感情がわかりづらい点がデメリットになります。
テレワークでは一人で仕事を行うことが多いため、さまざまな感情を抱えてお互いが疑心暗鬼になり、業務が滞る可能性も出てきます。
会社では、上司が部下の業務進捗状況を把握したり、メンバー同士で業務進捗状況の共有を行ったりすることで、目標への達成度がわかるものです。
しかし、テレワーク下において、お互いの業務の進捗状況を詳細に確認することは難しいといえます。
業務の進捗状況が把握しにくい状況では、チームの生産性が低下し、業績に影響を及ぼしかねません。
部下に対しての評価がしづらい点もテレワークマネジメントの課題の一つです。
成果の評価をする際は、そのプロセスも大切な判断材料になりますが、テレワークでは上司は部下の普段の仕事ぶりが見えないため、どのように成果を出したのかわからない場合が多いです。
よって、「成果を出した」という評価のみになり、正当とはいえない人事評価になりがちです。
また、現行の人事評価制度にテレワークでの評価基準が含まれていないことで、評価にばらつきが生じるケースもあります。
それでは、このような課題に対応したテレワークマネジメントを行うにはどうしたら良いでしょうか。
まずは、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。
それぞれ解説していきます。
直接会って話すことができないテレワークにおいては、メンバーにチームの目標や今後の方針をしっかり示すことが大切です。
これらを共有することによって、会社が何を目指しているのかが明確になり、組織としての一体感が醸成します。
チーム目標や方針は、システム上の共有フォルダに入れておくなど、メンバーがいつでも確認しやすいようにしておくと良いです。
マネジメントには、メンバーへの適切なジョブアサイン(仕事の割り当て)が重要です。
仕事を任命する時は、その目的や条件を明確に説明しておく必要があります。
なぜなら、そうすることでゴールが見え、仕事が進めやすくなるからです。
また、資料やマニュアルをオンラインで共有し、アサイン後は適宜アドバイスをするなど、業務支援を行っていくことで安心感や信頼感が向上します。
定期的にオンラインミーティングを設け、画面越しで顔を合わせることもテレワークにおけるマネジメントの大切なポイントです。
そのためには、オンラインミーティングの設備や環境を整えておく必要があります。
さらに、オンラインミーティングの際は、活発な議論が展開できるよう、話しやすい雰囲気作りを心がけるとうまくいきます。
業務の生産性を上げて目標を達成するためには、テレワーク時代に合わせたマネジメントへと変化する必要があります。
テレワークにおけるマネジメントには、テレワークならではのさまざまな課題がありますが、これらを把握して、ポイントを押さえた対策をとることが重要です。
効果的なマネジメントを行って、会社をさらに強靭化していきましょう。
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この記事を書いた人
泉水 ちか
東京都在住のWEBライター。フリーランスで様々なジャンルのライティングをこなす。人のこころに興味があり、心理学・カウンセリングの資格を多数取得。マーケティングにも活かすべく奮闘中。趣味は映画鑑賞(ホラーやアクション!)と温泉・銭湯めぐり。長年、放送業界にいたため音楽に詳しい。運動嫌いのインドア派だが夏フェスは好き。ラーメンと寿司と焼肉があれば大丈夫。
2024.07.16
学習性無力感とは?陥りやすい人の特徴と職場にもたらす影響について解説
チームづくり職場において「意欲に欠ける従業員が目立つ」と感じる場合、背景に「学習性無力感」という心理現象が潜んでいる可能性があります。 この状態は、個人の生活や仕事に深刻な影響を与えるだけでなく、職場全体の生産性や雰囲気にも大きな影響を及ぼすことがあります。 そのため、「学習性無力感に陥る人はどんな人か知りたい」「最近やる気のない従業員が学習性無力感の可能性がありそうだ」という方も多いのではないでしょうか。 今回の記事では、学習性無力感とは何か、どのような人がこの状態に陥りやすいのか、そして職場にどのような影響をもたらすのかについて詳しく解説します。 ぜひ、参考にしてみてください。 学習性無力感について 「学習性無力感」は、1967年に心理学者マーティン・セリグマンによって提唱された概念です。 これは、個人が自分の行動が結果につながらないと認識し、努力しても状況を改善できないと信じ込んでしまう心理状態を指します。 セリグマンは動物実験を通じてこの理論を実証しました。 繰り返し制御不能な状況に置かれることで「どんな努力をしても無駄だ」と学習するという実験結果は、人間にも当てはまります。 こういった学習性無力感は、職場や日常生活のさまざまな場面で見られるのではないでしょうか。 学習性無力感の主な原因は、自分の行動が望ましい結果につながらない経験を重ねることです。 例えば、仕事で何度努力しても成果が出ない、あるいは繰り返し否定的な評価や叱責を受け続けるといった状況に置かれると、人は問題解決への意欲を失っていきます。 注目すべき点は、客観的には良好なパフォーマンスを示している場合でも、本人が自分の能力や成果を低く評価し続けることで学習性無力感に陥る可能性があることです。 つまり、外部からの評価よりも、個人の内的な認知プロセスが重要な役割を果たしているのが特徴です。 学習性無力感に陥ると、新しい状況に直面しても積極的に行動を起こそうとしなくなります。 職場においては「言われたことしかやらない」従業員を生み出す要因となるため、注意が必要です。 学習性無力感に陥りやすい人の特徴 学習性無力感に陥りやすい人には、下記のような特徴があります。 自己効力感が低い 完璧を求める 成功体験が乏しい それぞれ解説します。 自己効力感が低い 自己効力感が低い人は、自分の能力や価値を過小評価し、自信を持つことが難しいところがあります。 そのため、困難や失敗に直面すると「自分には能力がない」「価値のない人間だ」といった否定的な自己イメージを強化しがちです。 このような思考パターンは、新たな挑戦への意欲や困難を避ける行動につながり、学習性無力感を生み出しやすいと言えます。 完璧を求める 完璧を求める人は、自分に対して非常に厳しく、小さな失敗や欠点も許容できません。 常に高いプレッシャーにさらされているため、失敗に対する恐怖心が強くなり、学習性無力感を感じやすくなります。 また、現実的に難しいような高い基準を設定し、それを達成することに強くこだわる傾向があります。 目標を達成できなかった場合、自己評価を著しく下げてしまい、新たな挑戦を避けることになりがちです。 成功体験が乏しい 成功体験が乏しい人は努力が報われた経験が少なく、自信を築きにくい傾向があります。 失敗が続くと「どうせうまくいかない」「頑張っても意味がない」といった考えが強くなり、学習性無力感に陥りやすいです。 また、成功体験の不足は、困難を乗り越えるためのスキルや戦略を学ぶ機会の減少にもつながります。 その結果、難しい状況に直面した際の適切な対処法がわからず、学習性無力感がさらに強まるという悪循環に陥る可能性が高くなります。 学習性無力感が職場にもたらす影響 学習性無力感は、個人の心理状態にとどまらず、職場全体にも次のような影響を及ぼす可能性があります。 生産性の低下 イノベーションの停滞 組織文化の悪化 それぞれ解説します。 生産性の低下 学習性無力感に陥った従業員は意欲が低下し、仕事に対して積極的に取り組まなくなります。 新しいアイデアを生み出したり、問題解決に取り組んだりする気力が減少するため、業務効率が悪化しがちです。 また、周囲のサポートが必要になり、学習性無力感に陥った従業員が増えることでチーム全体のパフォーマンスも低下しやすいです。 結果として、職場全体の生産性が下がる可能性があります。 イノベーションの停滞 学習性無力感に陥ると、新しいプロジェクトや挑戦的な課題を避けるようになります。 さらに、職場での意見交換が少なくなることで、アイデアの共有や創造的な問題解決の機会の減少につながります。 多様な視点からの意見交換は、革新的なソリューションを生み出す源泉です。 新しい技術や手法の導入に消極的になることで市場の変化に適応できず、競合他社におくれを取るおそれがあります。 組織文化の悪化 悲観的な態度や諦めの気持ちが職場全体に広がり、ネガティブな雰囲気が蔓延するのも、学習性無力感が及ぼす影響の一つです。 例えば、問題が発生しても誰も責任を取ろうとせず、互いに押し付け合うような風潮が生まれるおそれがあります。 また、失敗を怖がるあまり、新しい挑戦や学習への積極性が減少します。 まとめ 学習性無力感は、個人の心理状態から始まり、職場全体に深刻な影響を及ぼす可能性のある重要な問題です。 自己効力感の低さ、完璧主義、成功体験の乏しさなどが、この状態に陥りやすい要因となります。 職場においては、生産性の低下、イノベーションの停滞、組織文化の悪化など、多岐にわたる悪影響が懸念されます。 職場環境の改善や個人の成長を目指すためには、学習性無力感の重要性を理解しておくとよいでしょう。
2024.06.18
VUCA時代において求められる人材とは?必要なスキルも紹介
チームづくり先行きが見えづらいVUCA時代において「求められる人材を知りたい」「生き残るための人材育成をしたい」という方も多いのではないでしょうか。 今回の記事では、VUCA時代で求められる人材や必要なスキルについて解説します。 どのような人材やスキルが必要なのか悩んでいる担当の方は、ぜひ参考にしてみてください。 VUCA時代において求められる人材 VUCA時代において求められる人材の特徴は、次の3つです。 物事に柔軟に適応できる 責任感とコミュニケーション力を持っている 高いラーナビリティ(学ぶ力)がある それぞれ解説します。 物事に柔軟に適応できる 変化の激しいVUCA時代においては、さまざまな物事に柔軟に適応する必要があります。 適応力が高い人材は、固定概念にとらわれることなく活動をスムーズに進めることができます。 また柔軟な考え方ができる人材が揃うことで、組織全体としても環境の変化に適応しやすくなるのがメリットです。 責任感とコミュニケーション力を持っている VUCA時代では、責任感とコミュニケーション力を持っていることも大変重要です。 想定外のリスクにも責任を持って活動に取り組める人材は、組織内で信頼を得ることができます。 加えて、チームの成功のためには、率先してコミュニケーションを図れる人材が欠かせません。 高いラーナビリティ(学ぶ力)がある 高いラーナビリティ(学ぶ力)があることもVUCA時代に求められる人材の特徴です。 自分の知識やスキルが陳腐化することを前提として学ぶ意欲を持ち続けることが、VUCA時代を生き抜くカギとなります。 ただしラーナビリティを発揮するには、一人ひとりに適した学習方法が必要です。 効率的で効果的な学びによって、常に変化に適応し、価値を提供し続けられます。 VUCA時代に必要なスキルとは VUCA時代に必要となるスキルは、下記の通りです。 情報収集・処理能力 仮説構築力 行動力 それぞれ解説します。 情報収集・処理能力 情報収集力と情報処理力は、最も大切なスキルです。 VUCA時代では、膨大な情報の中から必要なものを収集し、物事の本質を見抜く力が求められます。 また、情報を収集するだけでなく、処理を適切に行うことも重要です。 これらをもとにして環境や自社の動きを把握し、的確な提案が可能になります。 仮説構築力 場合によっては既存の認識をくつがえす必要があるVUCA時代には、物事を論理的に組み立てる仮説構築力が欠かせません。 仮説構築力を持った人材は限られた情報から最善案を出すことができるため、イノベーションを生み出すきっかけとなります。 行動力 VUCA時代では、不確実な未来であっても前向きに新しいことへ挑戦する行動力が大切です。 また、変化のスピードに乗るためには失敗を恐れず迅速に動く必要があります。 まずは実行してから改善を繰り返すといった方法での対応が求められます。 VUCA時代で求められる人材になるために今日からできること VUCA時代で求められる人材になるためには、次の3つの行動がポイントになります。 自身のキャリアを改めて考える 世の中の動きにアンテナを張る 自分のスキルや知見を見直す それぞれ解説します。 自身のキャリアを改めて考える VUCA時代に求められる人材になるためには、自身のキャリアについて改めて見つめなおすことが重要です。 その場合、自分が大切にしたい価値観や欲求は何か把握しておくと良いです。 専門性を追求したいのか、社会貢献を重視したいのか、マネジメントに興味があるのかなど、自分の志向性を明確にすることで、これからのキャリア形成の指針となります。 世の中の動きにアンテナを張る VUCA時代では、常に変化し続ける社会の動向を敏感にキャッチすることが求められます。 幅広く情報を収集し、業界の動向や消費者のニーズを分析する習慣を身につけましょう。 日々アンテナを張っておくことで、予期せぬチャンスを掴む可能性も高められます。 自分のスキルや知見を見直す VUCA時代に適応するには、自分のスキルや知見を見直す必要もあります。 そして「自分にはここが足りない」と感じた場合は、積極的に学び直しに取り組むことが大切です。 新しいスキルや知見を身につけることで、さらに幅広い分野での活躍が見込まれるはずです。 まとめ VUCA時代に求められる人材は、柔軟性や責任感、コミュニケーション力、学ぶ力を兼ね備えている必要があります。 また、情報収集・処理能力、仮説構築力、行動力といったスキルも重要です。 今回紹介した人材・スキルの育成を図ることで、変化に適応できる組織づくりにつながります。 ぜひ、参考にして取り組んでみてください。
2023.11.07
サーバントリーダーシップとは?概要や注目されている背景について紹介
チームづくり近年、リーダーとメンバーとの信頼関係を構築するための手法として、「サーバントリーダーシップ」に注目が集まっています。 メンバーの自主性をより促すためトップダウン型からの変革を考えた場合、サーバントリーダーシップの導入は大変有効です。 また、シェアドリーダシップとの関連で興味を持っているという方も多いのではないでしょうか。 今回は、サーバントリーダーシップの概要や従来の支配型リーダーシップとの違いを解説し、今注目されている背景をご紹介します。 サーバントリーダーシップの概要 「サーバントリーダーシップ」は、「奉仕の精神で部下に接し、導く」という考え方をもとにしたリーダーシップ理論です。 1970年、ベトナム戦争の泥沼化やウォーターゲート事件などを時代背景に、アメリカのロバート・K・グリーンリーフ氏がヘルマン・ヘッセの短編小説「東方巡礼」から着想を得て提唱しました。 「サーバント(servant)」という言葉には、召使いや奉仕する人という意味があり、サーバントリーダーシップは「奉仕型」のリーダーシップと言うことができます。 リーダーが部下に対する傾聴の姿勢を持ち、自主性を認めながらそれぞれの能力の最大化を図ることで、目的を達成するというスタイルが特徴と言えます。 そのため、組織において協力し合う関係が生まれやすい点がメリットです。 従来の支配型リーダーシップとの違い 従来の「支配型リーダーシップ」は、明確な上下関係と強い統率力に基づくリーダーシップで、リーダーがトップダウンで指示や命令を出し、それに部下が従うことで目標を達成してきました。 一方、サーバントリーダーシップでは、リーダーが部下の話をしっかり傾聴することで関係を築き、ともに協力し合いながら目標を達成します。 また、リーダーが部下に対して支援を行うことで信頼が得られる点もサーバントリーダーシップの特徴です。 サーバントリーダーシップの発揮によって、部下の強みや自主性を引き出し、積極的な行動へ導くことが可能です。 従来の支配型リーダーシップは恐怖心や義務感で部下を行動させるという点が大きな特徴ですが、サーバントリーダーシップでは部下との信頼関係を大事にすることで部下自身が考えて行動するようになります。 このように、サーバントリーダーシップは、これまでの支配型リーダーシップとは正反対の考え方と言えます。 注目されている背景とは? 経済成長が著しかった時代では、リーダーが強い意志や価値観を貫くことで部下を強力にけん引していくスタイルが主流でした。 しかし、現在は、不確実で予測が困難な「VUCA時代」に突入しており、ビジネス環境が大きく変化し、顧客ニーズも多様化しています。 このような時代の中で企業が成長していくためには、不測の事態に柔軟に対応できる組織づくりが欠かせません。 リーダーがすべてを管理して意思決定していく従来のスタイルでは対応が遅れてしまうため、メンバー一人ひとりが主体性を持った組織にしていく必要があります。 また、必ずしも一人のリーダーの意見が正しいとも言えないことから、さまざまな経験や知識を持った人材の活用が求められます。 そのため、サーバントリーダーシップによって、個性を発揮しながら行動できる人材を育成することが重要です。 まとめ サーバントリーダーシップは、「奉仕の精神で部下に接し、導く」という考え方をもとにした「奉仕型」のリーダーシップ理論です。 傾聴などを行って部下との信頼関係を築き、部下自身が考えて行動するように促すのが特徴で、リーダーが部下に命令や指示を出して統率する、従来の支配型リーダーシップとは大きく異なります。 不確実で先が読みにくいVUCA時代において、サーバントリーダーシップは企業の成長に不可欠な考え方だと言えます。 ぜひ、自社へのサーバントリーダーシップの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
ワンネス経営®プログラムは、インナーブランディング強化というアプローチを通して、 お客様企業が求める成果を達成していくという「新しいチームビルディングのプログラム」です。 イメージが持ちづらい点があるかもしれませんが、どうぞお気軽にご質問、ご相談ください。