2025.07.08
チームづくり
目次
準備状態を整える意味を持つ「レディネス」は、人材育成の効果を最大化するために注目されている概念の一つです。
しかし、レディネスを具体的にどのようなシーンに取り入れ、どうやって活用すればいいのか知りたいという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、レディネスの活用シーンを紹介し、取り入れる際のポイントや具体的な方法についても解説します。
ぜひ、参考にしてみてください。
レディネスは現代のビジネス環境において、さまざまな場面で効果的に活用されています。
学生の段階では、インターンシップを通じて実際の職場環境を体験することで、将来の就業に向けた心構えと準備意識を高められます。
また企業内においては、社員のキャリア形成をサポートする複数の仕組みの中で使われる場合が多いです。
たとえば企業内研修では、スキル習得を超えて経営体質強化に直結する内容を通じ、社員の成長への準備状態を整えます。
メンター制度では、経験豊富な先輩が後輩の成長をサポートし、従来の師弟関係に代わる新しい人材育成の形として機能しています。
さらに、組織の枠を超えた学習機会も重要な活用場面の一つです。
越境学習では、異なる環境での経験を通じて新たな気づきを得て、自分の可能性を広げる準備を行います。
社会人大学や海外留学といった継続的な学習機会も、専門性の向上やグローバル人材としての成長に向けた重要な準備段階として位置づけられ、個人のキャリア発展に寄与しています。
レディネスを取り入れる際は、下記の2つのポイントを押さえておくことが重要です。
それぞれ解説します。
レディネスの活用において、質の高いコミュニケーションは欠かせません。
社員の将来への希望やキャリアビジョンについて、オープンで建設的な話し合いができる関係性を築くことが重要になります。
厚生労働省のデータでも示されているように、働き方の展望やキャリア形成について十分な意思疎通が図れている組織では、人材の定着率が著しく向上することが確認されています。
社員が「自分の描く将来像について理解してもらえている」「適切な指導や助言を受けられている」と感じられる環境を整えることで、組織への帰属意識も高まります。
レディネスを活用するためには、一時的な取り組みではなく、継続的なサポート体制の構築が必要です。
社員が気軽に相談や質問ができる雰囲気を醸成し、定期的な面談などの日常的にフォローアップを行える体制を整えることが求められます。
このようなサポート環境が整っていると、社員は「理想とする姿に到達するために必要なスキルは何か」「現在の自分に不足している要素は何か」といった課題を明確に把握できるようになります。
レディネス向上のために実践できる具体的な方法は、下記の3つです。
それぞれ解説します。
レディネス向上の第一歩として、はじめに成長や学習の意義を明確に伝えます。
「なぜこのスキルが必要なのか」「習得することで個人や組織にどのような価値をもたらすのか」を具体的に説明し、学習への関心と関連性を高めることが重要です。
特に、個人の将来ビジョンと現在の取り組みを関連付けて、強い目的意識を醸成するのがおすすめです。
レディネスを高めるためには、個人のニーズや課題を把握し、成長に向けて準備できる環境と機会を提供することが不可欠です。
具体的には、現状把握のためのアセスメントの実施、必要なスキルや知識を身につけるための学習リソースの提供、実践的な経験を積める機会の創出などが挙げられます。
また、越境学習やメンター制度など、さまざまな学習形態を組み合わせることで、個人の特性や状況に適した成長環境を整備できます。
レディネスの向上は一時的な取り組みではなく、継続的なプロセスとして捉える必要があります。
成長過程を定期的に確認し、適切なサポートとフィードバックを提供することで、学習への意欲と自信の維持・向上が可能です。
効果的なサポートには、学んだ内容を実践できる場の提供、定期的な振り返り、成果に対する適切な評価などが含まれます。
特に、ポジティブなフィードバックは、自信向上と次の学習への意欲につながります。
また、課題や困難に直面した際の具体的なアドバイスも、継続的な成長の促進に必要です。
このような継続的なサポート体制は、レディネス向上だけでなく、将来の学習機会に対する前向きな姿勢を育成することにも役立ちます。
レディネスは、インターンシップや企業内研修、メンター制度など幅広いシーンで活用できる概念です。
効果的に取り入れるためには、質の高いコミュニケーション、継続的なサポート体制、そして学習の意義明確化や適切なフィードバックがポイントとなります。
ぜひ、今回の記事を参考にして、人材育成戦略にレディネスの導入を検討してみることをおすすめします。
この記事を書いた人
泉水 ちか
東京都在住のWEBライター。フリーランスで様々なジャンルのライティングをこなす。人のこころに興味があり、心理学・カウンセリングの資格を多数取得。マーケティングにも活かすべく奮闘中。趣味は映画鑑賞(ホラーやアクション!)と温泉・銭湯めぐり。長年、放送業界にいたため音楽に詳しい。運動嫌いのインドア派だが夏フェスは好き。ラーメンと寿司と焼肉があれば大丈夫。
2023.05.16
価値協創ガイダンスとは?策定の背景・目的や改訂、活用方法について詳しく解説
チームづくり自社の経営強化のため、「価値協創ガイダンス」の活用に興味を持っている方も多いのではないでしょうか。 価値協創ガイダンスは、経済産業省が作成した手引で、経営戦略やガバナンスなどを投資家に分かりやすく伝える場合に役立ちます。 ただし、効果的に活用するには詳細を把握しておくことが重要です。 今回の記事では、価値協創ガイダンスの概要や策定の背景・目的、活用方法などについて詳しく解説します。 価値協創ガイダンスとは 「価値協創ガイダンス」とは、投資に必要な情報開示や投資家との対話の質を高めるために経済産業省が作成した手引のことです。 企業と投資家間をつなぐ「共通言語」として、企業から投資家に伝えるべき情報が体系的・統合的に整理されている内容となっています。 企業は、価値協創ガイダンスの各項目から必要なものを選択し、自社のビジネスモデルや戦略に活用することが可能です。 価値協創ガイダンスは、2014年に公表された「伊藤レポート1.0」に始まる日本経済活性化に向けた研究や提言の取り組みの中で作成され、2017年5月に公表されました。 参考:価値協創ガイダンス | 経済産業省 作成の背景・目的 価値協創ガイダンスが作成された背景として、日本企業が長期にわたって業績低迷している状況が挙げられます。 経済産業省は、2014年、この状況を問題視し、打破するため「伊藤レポート1.0」で提言を行いました。 この中では、従来の慣習に捉われない企業収益体質の改善と、それを促進する企業と投資家との対話が重視されています。 また、2016年8月には「持続的成長に向けた長期投資(ESG・無形資産投資)研究会」が発足され、企業は重要な無形資産(人材・知的財産・ブランド等)への投資を、また投資家は非財務情報をもとにしたESG投資を行うことの重要性が示されました。 こういった流れの中で、企業と投資家が価値を協創し、お互いの共通認識を作ることを目的に、「質の高い情報開示」「質の高い対話」を実現するためのフレームワーク「価値協創ガイダンス」が策定されたのです。 2.0に改訂された理由 価値協創ガイダンスは、企業を取り巻くビジネス環境や世界市場などの大きな変化に伴い、2022年8月に「価値協創ガイダンス2.0」へと改訂されています。 改訂の大きな理由として、世界的に注目されている「サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)」の必要性が挙げられます。 サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)とは、社会のサステナビリティ(持続可能性)と企業のサステナビリティを「同期化」させ、そのために必要な経営・事業を変革(トランスフォーメーション)することです。 つまり、収益の安定と、持続可能な社会実現に向けた「ESG(環境、社会、ガバナンス)投資」を両立する企業経営への変革を意味しています。 SXが注目されたのは、経済産業省による「サステナブルな企業価値創造に向けた対話の実質化検討会」が2020年8月に公表した「中間取りまとめ~サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)の実現に向けて~」がきっかけです。 この中において「稼ぐ力を維持しながら持続的に企業価値を向上させるには、経営のあり方や投資家との関係を変革する必要がある」とされており、SXの重要性が強調されています。 参考:「サステナブルな企業価値創造に向けた対話の実質化検討会 中間取りまとめ~サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)の実現に向けて~」 | 経済産業省 価値協創ガイダンスの活用方法 価値協創ガイダンスは、さまざまな方法で活用することが可能です。 企業側の活用方法として挙げられるのは、主に下記の3つです。 情報開示している項目の確認 情報開示していない項目を利用した経営方針の検討 社内での対話利用 また、投資家側が活用できる方法は次の通りです。 企業との対話に向けた大まかな認識の共有 自身の投資スタンスの明確化 企業側・投資家側それぞれが活用することで、相乗効果が得られます。 まとめ 「価値協創ガイダンス」は、投資に必要な情報開示や投資家との対話の質を向上させる手引です。 日本企業の長期にわたる業績低迷を背景に、企業と投資家が価値を協創し、お互いの共通認識を作ることを目的として作成されました。 現在、「価値協創ガイダンス2.0」へと改訂されており、サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)が重視されている点が特徴です。 企業で効果的に活用する場合、情報開示している項目を確認したり、情報開示していない項目をもとに経営方針を検討したりといった方法があります。 今回の記事を参考に、「価値協創ガイダンス」の活用を検討してみてはいかがでしょうか。
2023.09.26
インクルーシブ・リーダーシップとは?注目されている背景と期待できる効果を解説
チームづくり近年、個々の強みを活かしながらチーム力を高める手法として「インクルーシブ・リーダーシップ」に注目が集まっています。 多様な人材が能力を発揮することにより企業の成果を上げたい場合、インクルーシブ・リーダーシップの導入が有効です。 しかし、インクルーシブ・リーダーシップという言葉を聞いたことがあっても、詳しい内容がよくわからないという方も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、インクルーシブ・リーダーシップについて、その概要や背景、期待できる効果を紹介します。 ぜひ、参考にしてみてください。 インクルーシブ・リーダーシップとは インクルーシブ・リーダーシップとは、メンバー一人ひとりが持つリーダーとしての資質を引き出しながら組織全体の力を向上させる手法を指します。 トップダウン式で指示を出す従来型のリーダーシップとは異なり、リーダーはメンバーと対等な立場で個々の可能性を引き出すのがインクルーシブ・リーダーシップの特徴です。 インクルーシブ・リーダーシップが注目されている背景 インクルーシブ・リーダーシップはどのような社会背景によって注目されているのでしょうか。 主な背景として次の2つが挙げられます。 ダイバーシティ&インクルージョンの推進 VUCA時代への適応 それぞれ解説します。 ダイバーシティ&インクルージョンの推進 インクルーシブ・リーダーシップが注目される背景として、「ダイバーシティ&インクルージョン」という考え方の推進が挙げられます。 「ダイバーシティ」は、性別や年齢、国籍など「目に見える違い」、能力や経験、考え方など「目に見えない違い」といった、人の多様性のことです。 また、このような多様なメンバー同士で認め合うことを「インクルージョン」と言います。 つまり、ダイバーシティ&インクルージョンとは、さまざまな人材が組織に属し、多様性の受容・尊重によって能力を発揮できている状態を指します。 近年、多様な人材の能力を活かし、成果に結びつけることを目標に、多くの企業がダイバーシティ&インクルージョンを推進しています。 そのため、インクルーシブ・リーダーシップを取り入れて、柔軟に仕事を進めることが重要です。 VUCA時代への適応 「VUCA時代」に適応しなければならないという社会状況も、インクルーシブ・リーダーシップが注目される背景の一つです。 VUCAとは、英語の「Volatility」「Uncertainty」「Complexity」「Ambiguity」の頭文字を取った言葉で、「先行きが見えず、将来の予測が困難な状態」を意味します。 もともとはアメリカの軍事用語ですが、従来の常識が通用しないような大きい変化が起きはじめた2010年代から一般に広がり始めました。 VUCA時代では、ビジネス環境が猛スピードで前例のない状態に変化していきます。 従来のトップダウン型のリーダーシップを期待するのではなく、対等な立場で柔軟なリーダーシップを発揮できるかどうかが求められているのです。 インクルーシブ・リーダーシップで期待できる効果 インクルーシブ・リーダーシップでは、下記のような効果が期待できます。 ダイバーシティ&インクルージョン推進のメッセージ 組織の一員としての自覚 個々の自信と積極性の向上 それぞれ解説します。 ダイバーシティ&インクルージョン推進のメッセージ インクルーシブ・リーダーシップは、企業にとってダイバーシティ&インクルージョンの推進における強力なメッセージとなります。 インクルーシブ・リーダーの存在は、企業がダイバーシティ&インクルージョンに真剣に取り組んでいることを意味するからです。 これによって、ダイバーシティへの理解の浸透はもちろん、平等な機会を提供する環境の整備にもつながりやすくなります。 組織の一員としての自覚 従来型のリーダーシップのスタイルでは、リーダーが優れているほど、メンバーは指示待ちの傾向がありました。 しかし、インクルーシブ・リーダーシップの下では、メンバーは単なる従業員ではなく、組織を共に築いていく一員としての自覚を持ちやすいです。 リーダーとメンバーとの間に存在する壁が低くなるため、一人ひとりが責任感を醸成しやすくなり、組織全体の大きな成果につながります。 個々の自信と積極性の向上 インクルーシブ・リーダーシップには、メンバーの自信や積極性を向上させる効果があります。 意見を許容されることで、自分を理解してくれる環境で働いていると感じられるからです。 また、このような環境においては、より積極的に事業に参加する傾向があります。 まとめ インクルーシブ・リーダーシップは、ダイバーシティ&インクルージョンの推進やVUCA時代への適応といった社会背景をもとに注目を浴びている手法です。 一人ひとりが持つリーダーとしての資質を活かして組織全体の力を向上させるのが特徴で、リーダーはメンバーと対等な立場で個々の可能性を引き出します。 インクルーシブ・リーダーシップの導入で、ダイバーシティ&インクルージョン推進のメッセージを示すことができるのはもちろん、メンバーは組織の一員としての自覚を持ちやすくなります。 また、自信や積極性が向上するといった効果も期待できます。 ぜひ、インクルーシブ・リーダーシップについて理解を深め、導入を検討してみましょう。
2025.01.14
職場でのメンタルヘルスケアとは?メンタルヘルス不調に陥る原因や影響について解説
チームづくり近年、半数を超える人が仕事による強いストレスや不安を抱えているといわれています。 このため、職場でのメンタルヘルス対策は、企業が取り組むべき重要な課題となっています。 今回は、メンタルヘルスの概要について解説し、従業員がメンタルヘルス不調に陥る原因やメンタルヘルス不調が及ぼす影響を紹介します。 「従業員へのメンタルヘルスケアをしっかり行いたい」「メンタルヘルスケアへの理解を深めたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。 メンタルヘルスについて 「メンタルヘルス」とは、単に「心の病気」を指すのではなく、「心の健康状態」を表す包括的な言葉です。 「身体的健康」に対しての「精神的健康」を意味し、精神機能が健全に発揮されている状態を指します。 心が健康な状態にある人は、安定した気持ちで仕事に意欲的に取り組み、日々の生活もいきいきと過ごせるのが特徴です。 WHO(世界保健機構)は「健康」を「病気でないということだけではなく、身体的、心理的、社会的に満たされた状態(Well-being)であること」と定義しています。 同様に、精神の健康も「病気ではない」という状態を超えて、自己成長への意欲や、より良い生活を送りたいという前向きな気持ちも含む概念として理解されています。 特に職場でのメンタルヘルスは、個人の心の健康だけでなく、「働く人が心身ともに健康的に働ける職場づくり」という広い意味を持っているのが特徴です。 近年の職場環境や仕事内容、組織風土、人間関係などの急速な変化に伴い、職場でのストレス要因は増加傾向にあります。 過度のストレスが蓄積したり、長時間労働が継続したりすることで、メンタルヘルスの不調を引き起こす可能性が高まります。 従業員の健康と企業の持続的な発展のためにも、適切なメンタルヘルス対策が必要です。 従業員がメンタルヘルス不調に陥る原因 職場で従業員がメンタルヘルス不調に陥る原因は、主に次の2つです。 過重労働 ハラスメント それぞれ解説します。 過重労働 長時間にわたる過重な労働は、従業員の心身の健康に深刻な影響を及ぼします。 特に深刻なのは、過重労働によって十分な睡眠時間を確保できなくなる点です。 睡眠時間の減少は心の健康状態と密接に関連しており、十分な睡眠時間を確保できないことでメンタルヘルスの不調につながりやすいといえます。 また睡眠不足は、食事が喉を通らなくなったり、やる気が出なくなったり、生活のリズムが乱れたりするなど、さまざまな問題を引き起こすため、注意が必要です。 さらに、過重労働は個人の健康被害にとどまらず、重要な社会問題の一つにもなっています。 労働災害の請求件数や認定件数は年々増加しているものの、これを受けて労災認定の基準も見直されるなど、社会制度面での対応も進められています。 ハラスメント 職場でのパワーハラスメントも従業員がメンタルヘルス不調に陥る原因です。 パワーハラスメントは、次の6つに分類できます。 身体的な攻撃 精神的な攻撃 人間関係からの切り離し 過大な要求 過小な要求 個の侵害(プライベートへの過度な立ち入り) 2020年に厚生労働省が実施した実態調査では、過去3年間でパワーハラスメントを経験したと答えた労働者が31.4%に達することが明らかになりました。 この数字から、職場でのパワーハラスメントは珍しい事象ではないということがわかります。 また、2020年6月に労働施策総合推進法が施行されて以降、都道府県労働局に寄せられるパワーハラスメントに関する相談件数は1万8千件で、「いじめ・嫌がらせ」に関する相談も2020年度には約8万件にのぼっています。 参考:職場におけるパワーハラスメント対策が事業主の義務になりました!|厚生労働省 メンタルヘルスの不調が及ぼす影響 従業員のメンタルヘルス不調は、個人と企業の両方に深刻な影響を及ぼします。 ここでは、それぞれの観点から解説します。 従業員個人への影響 メンタルヘルスの不調を抱える従業員は、まず日常的な業務遂行に支障をきたすようになります。 たとえば、遅刻や欠勤が増加する、仕事への集中力が低下する、業務上のミスや作業の遅れが目立つようになるといった具合です。 また、注意力が散漫になることで、職場での事故やケガのリスクも高まります。 状況が改善されないまま続くと、長期療養のための休職を余儀なくされたり、最終的には離職に至ったりするケースも少なくありません。 このような事態は、本人のキャリア形成を大きく阻害するだけでなく、収入面での不安など生活基盤そのものを揺るがすことにもなります。 企業への影響 従業員のメンタルヘルス不調は、企業にとって経営上の重大なリスクの一つです。 まず、組織全体の生産性と活力が低下し、業績に直接的な影響を及ぼします。 休職者が出た場合は、医療費や傷病手当の負担に加え、代替要員の確保にかかる人件費が発生します。 また、従業員が退職した場合は、新たな人材の募集・採用にかかる費用が必要です。 過重労働などが原因で労働災害として認定された場合、労災保険料の増額や損害賠償請求など、予期せぬ支出が重なる可能性もあります。 加えて、深刻な事態が発生した場合は企業イメージが大きく損なわれ、取引先や株主からの信頼低下、人材採用への悪影響など、企業の持続的な成長を脅かす事態に発展しかねません。 このような多面的なリスクを踏まえると、メンタルヘルス対策は企業の重要な経営課題として全体で取り組む必要があるといえます。 まとめ 職場でのメンタルヘルス対策は、従業員の健康と企業の持続的な発展の両方にとって不可欠な取り組みです。 過重労働やハラスメントなどの要因によって従業員がメンタルヘルス不調に陥ると、個人の生活やキャリアに重大な影響を及ぼすだけでなく、企業にとっても生産性の低下や経営リスクにつながります。 心身ともに健康的に働ける職場づくりのためには、メンタルヘルスについて理解を深め、組織全体で積極的に取り組んでいくことが重要です。
ワンネス経営®プログラムは、インナーブランディング強化というアプローチを通して、 お客様企業が求める成果を達成していくという「新しいチームビルディングのプログラム」です。 イメージが持ちづらい点があるかもしれませんが、どうぞお気軽にご質問、ご相談ください。