2022.09.06
チームづくり
目次
現在導入している自社研修に効果が感じられず、どのような研修を行うべきか困っている方も多いのではないでしょうか。
研修の効果を高めるためには、新たな研修手法の取り入れも検討したいものです。
近年、「ブレンディッドラーニング」という研修手法が注目されており、その有効性について見聞きすることも増えてきました。
ブレンディッドラーニングは自社研修に活用できる可能性が高いため、あらかじめ詳しく知っておくと良いです。
今回の記事では、ブレンディッドラーニングはどのような手法なのか、特徴やメリット、実施する際の注意点などをご紹介します。
ブレンディッドラーニングは、英語で「Blended Learning」 と表記されるように、さまざまな学習方法をブレンドした研修手法です。
それぞれの学習方法のメリットは活かし、デメリットは他の方法でカバーすることによって、効果の高い研修を効率的に実現できる点が特徴です。
主な学習方法として以下の5つが挙げられます。
ブレンディッドラーニングでは上記のような複数の学習方法を組み合わせて行いますが、効果を得るためにはそれらの組み合わせ方が重要です。
例えば、基本的なケースとして、eラーニングや動画コンテンツで基礎的な内容を学んだ後、集合学習でアウトプットする、といった組み合わせが挙げられます。
これは、eラーニングなどの個別学習では疑問点が解決できないことが多いため、必要に応じて集合学習に方法を切り替え、学習効果を高める狙いがあります。
また、研修の段階に応じて、アウトプットの段階から再度インプットの段階に戻って学び、より高度な応用・実践につなげるケースも、能力開発の観点から大変理想的です。
ブレンディッドラーニングの導入は、研修を実施する企業・参加者双方にとってメリットがあります。
どのようなメリットがあるのか、企業側と参加者側それぞれについてご紹介します。
ブレンディッドラーニングを導入する企業側の大きなメリットとして、経費削減が挙げられます。
集合研修のみで研修を行う場合、座学から実践まで全ての内容を扱う必要があるため、研修期間や規模を大きくせざるを得ません。
その点、ブレンディッドラーニングであれば、必要最小限の期間・規模で集合研修が行えるため、会場費や交通費、宿泊費、資料の印刷費などのコスト削減が可能になります。
また、座学のパートをeラーニングなどで行うことで、参加者の知識習得度の一元管理が可能です。
あらかじめどこまで習得できているか把握しておけば、レベルに見合った効果的な集合研修が実施できます。
ブレンディッドラーニングを取り入れ、集合研修の実施期間が短くなることによって、参加者側にもさまざまなメリットが生まれます。
日程の都合が合いやすくなるのはもちろん、遠方から参加する場合は移動の手間も省けるなど、参加への負担が軽減されます。
集合研修で初めから研修を行う場合、参加者によっては「全く理解できない」「すでに知っていて時間の無駄」といったケースもあります。
しかし、eラーニングなどで全員が基礎知識を身につけた状態での集合研修なら、ほぼ同じレベルから学び合える点もメリットになります。
ブレンディッドラーニングを実施する際に注意したい点の一つとして、それぞれの学習方法の内容に一貫性を持たせることが挙げられます。
例えば、eラーニングとその後に行う集合研修のテーマが異なったもので内容も連動していない場合、研修そのものが散漫になり学習効果が低下します。
集合研修においてあるテーマでディスカッションを行うなら、それに必要な知識をeラーニングの内容に入れておくなど、一貫性のある研修内容に構成しておくことが重要です。
また、事前学習の期限を設定することも注意するポイントになります。
集合研修でグループ演習を行う場合、eラーニングなどの事前学習を修了していない参加者がいると、知識の理解度の違いからディスカッションがうまくいかない可能性があります。
よって、集合研修の参加者は、研修前に事前学習を修了しておかなければなりません。
集合研修につながる事前学習については、期限を設定して管理を徹底しておく必要があります。
ブレンディッドラーニングは、複数の学習方法を組み合わせて研修の効果を高める手法です。
eラーニングで事前学習、集合研修で実践など、ブレンディッドラーニングはオンラインと対面のそれぞれのメリットを取り入れた研修手法ともいえます。
経費削減といったメリットも大きいことから検討の余地がありますが、ブレンディッドラーニングに適した研修を企画・設計し、主体的に進めてこそ効果が得られるはずです。
生産性の高いチーム作りのためにも、ブレンディッドラーニングを取り入れて一歩上の人材育成を目指してみてはいかがでしょうか。
弊社が行うワンネス経営®のプログラムは、研修や1on1面談などのアプローチを通して、インナーブランディングを強化し企業が求める成果を達成していくプログラムです。
チームメンバーが主体性を持つことで自走するチームを築き上げます。
公式LINEやYoutubeチャンネルでチームづくりやコミュニケーションのポイントをお伝えしています。
皆さんのチームビルディングのヒントにワンネス経営®︎をご活用ください!
事務局:スズキヒラク
この記事を書いた人
泉水 ちか
東京都在住のWEBライター。フリーランスで様々なジャンルのライティングをこなす。人のこころに興味があり、心理学・カウンセリングの資格を多数取得。マーケティングにも活かすべく奮闘中。趣味は映画鑑賞(ホラーやアクション!)と温泉・銭湯めぐり。長年、放送業界にいたため音楽に詳しい。運動嫌いのインドア派だが夏フェスは好き。ラーメンと寿司と焼肉があれば大丈夫。
2024.03.19
社内コミュニケーションにおける課題とは?活性化させる5つのメリットも紹介
チームづくり業務のスムーズな遂行には、社員同士のコミュニケーションが不可欠です。 近年、リモートワークの普及など働き方の多様化によって労働環境が大きく変化しています。 そのため、社内のコミュニケーション不足が気になっている方も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、社内コミュニケーションにおける課題と活性化させるメリットをご紹介します。 社内コミュニケーションにおける課題 社内でのコミュニケーションでは、社員同士の感情と認識が一致していないことが問題になります。 コミュニケーションの課題は単なる行動や出来事の表面だけでなく、その背後にある感情や文脈に根ざしている場合が多いです。 そのため、根本的な解決を図るなら、これらを把握・理解しておくことが重要です。 例えば、コミュニケーションがうまくいかない場合、一般的に次の5つの問題が考えられます。 「認知」の欠如 「理解」の不足 「共感」の不足 「実践」の不足 「影響・波及」の不足 それぞれ解説します。 「認知」の欠如 認知されていない、情報がまったく伝わっていない状態です。 伝えたいメッセージが相手に届いていないので、相手にとっても「知らないから何もできない」ことになります。 「理解」の不足 情報は伝わっているものの、その内容が正しく理解されていない状態です。 これは伝え方や言語が不足していることが原因となっています。 「共感」の不足 情報は理解されているものの、心理的・感情的な理由で拒否されている「理解はしているが、したくない」という状態です。 この場合、問題は技術的なものではなく、人間関係にあるケースが多いため、人と人との関係改善が先決です。 「実践」の不足 情報が認知・理解・共感されても、実際の行動に移されていない状態です。 この段階では、行動に移さない原因を明確にして対応する必要があります。 「影響・波及」の不足 大規模な組織などで、個々の認識と行動が全体に影響・波及されていない状態です。 経営者やチームリーダーは有効なコミュニケーションを通じて、全社員が共通の目標に向かって動くよう努める必要があります。 また、個人だけでなくチームや組織全体としての意識統一も求められます。 社内コミュニケーションを活性化させる5つのメリット 社内コミュニケーションを活性化させることで得られるメリットは、次の5つです。 業務効率の向上 新たなアイディアの創出 離職率の低下 顧客満足度の向上 主体的な社員の増加 それぞれ解説します。 業務効率の向上 社内でのコミュニケーションが活発化することで情報のやり取りが頻繁になります。 「報告・連絡・相談」のサイクルが密接に行われるようになるため、業務効率の向上につながるのが大きなメリットです。 また、早期にミスを発見でき、大きな問題になる前に対処できる可能性も高まります。 新たなアイディアの創出 コミュニケーションが活発になり意見が自由に交わされる職場環境では、新たなアイディアが生まれやすくなります。 対話を通じて異なる意見や視点を受け入れることで、創造的な思考が促されるからです。 相互尊重のもとに成り立つコミュニケーションが育まれるよう、環境を整えることが大切です。 離職率の低下 離職率が低下することも社内コミュニケーションの活性化のメリットです。 良好なコミュニケーションは相互尊重の文化を築き、社員にとって働きやすい環境を作ります。 例えば、仕事内容が自分に合っていても、周囲からの評価や感謝の言葉が得られない状況は、精神的に大きな負担となります。 社員が自分を価値ある存在と認識し、実感できることが重要です。 顧客満足度の向上 社内コミュニケーションが活性化することで、顧客情報の共有と管理がスムーズに行われるようになります。 問い合わせや苦情に対して迅速かつ適切な対応が可能となり、結果として顧客の満足度向上につながるのもメリットの一つです。 また、好意的な反応が増えることで、職場全体の雰囲気を良くする効果も期待できます。 主体的な社員の増加 活発なコミュニケーションが行われる環境では、主体的な行動を取る社員が増える傾向にあります。 コミュニケーションの過程で自分の発言内容を事前に熟考することで思考が整理され、それが積極的な行動へとつながりやすいからです。 さらに、会話を通じて他者の状況や感情を理解することで、進んで提案したくなる場合もあります。 コミュニケーションを促進し、社員が自ら行動しやすい環境を整えると良いでしょう。 まとめ 社内コミュニケーションにおける課題と、活性化させる5つのメリットを紹介しました。 ぜひ今回の記事を参考に、社内コミュニケーションの課題について把握し、活性化させることで得られるメリットの理解を深めておきましょう。
2023.08.15
デザイン思考を社内で実践するには?3つのポイントと役立つフレームワークを紹介!
チームづくり「デザイン思考」は、デザインの手法をもとにし、商品やサービスにおける本質的な課題をユーザー視点から見つける考え方です。 デザイン思考の導入を検討する場合、「どのように実践すればいいのか」「実践する際に役立つ方法が知りたい」という方も多いのではないでしょうか。 デザイン思考を社内に浸透させるには、実際に取り組んでみることが重要です。 今回は、デザイン思考を社内で実践するためのポイントとフレームワークを紹介します。 デザイン思考を実践するためのヒントを探している場合、ぜひ参考にしてみてください。 デザイン思考を実践する3つのポイント デザイン思考は、下記の3つのポイントを押さえて実践することで社内に浸透しやすくなります。 デザイン思考の研修を実施する 社内ワークショップを実施する 実践を繰り返し行う それぞれ解説します。 デザイン思考の研修を実施する 近年では、デザイン思考の研修を行うケースが増えています。 この研修では、多くの場合、外部から講師を招いてデザイン思考のプロセスを座学で学びます。 理論的な知識を得ることで、受講者はデザイン思考の基本的なアプローチや手法について理解を深めることが可能です。 また、単なる理論のみで終わらせるのではなく、実践を重視した体験型のグループワーク研修も効果があります。 グループワークを通じて実際にデザイン思考を体験することで、より実践的なスキルが身に付けられます。 社内ワークショップを実施する デザイン思考を社内に浸透させるには、ワークショップを実施するのも効果的です。 社内のメンバーが、それぞれの時間を割いてワークショップを行うことで、デザイン思考をどのように取り入れるべきか実践的に学ぶことができます。 ワークショップは社員同士のコミュニケーションを促進する場でもあり、情報共有の強化や信頼関係の構築に有効です。 また、さまざまなアイデアが交わされる中で、チーム全体の創造性や共感力の向上にも期待できます。 実践を繰り返し行う デザイン思考を取り入れる上でもっとも重要なのが、現場で実践を繰り返し行うことです。 模擬訓練だけでは得られない経験と学びが、多くの実践を通じて得られます。 たとえば、実際のプロジェクトにデザイン思考を取り入れ、従来とは異なるアプローチで問題解決に挑戦すると良いです。 プロジェクトを数多く経験することで、より高い精度のアイデアを生み出せるようになるのはもちろん、プロトタイプを開発するスキルの向上にもつながります。 デザイン思考の実践に役立つフレームワーク デザイン思考の実践には、下記のフレームワークが役立ちます。 共感マップ(エンパシーマップ) 事業環境マップ ジョブマップ それぞれ解説します。 共感マップ(エンパシーマップ) 「共感マップ」は、ユーザーをより深く理解するのに役立つフレームワークです。 「エンパシーマップ」とも呼ばれ、マーケティング手法の一つとして活用されることも多いです。 共感マップでは、次の6つの視点からユーザーの感情や行動を整理し、状況を把握します。 見ているもの 聞いていること 考えていること 発言・行動 痛み・ストレス 望んでいること 各視点の分析・把握によって、真のユーザーニーズを探り出すことが可能です。 事業環境マップ 「事業環境マップ」は、ビジネスを取り巻く状況を理解するためのフレームワークです。 ここでは、下記の4つのカテゴリーに分けて、ビジネスの環境を分析します。 市場 業界 トレンド マクロ経済 それぞれのカテゴリー別に分析することで、時代に適したビジネスモデルの定義が可能になります。 ジョブマップ ユーザーが商品を購入したり、サービスを利用したりする際に、必ず達成したい目的を「ジョブ」と言います。 ユーザーニーズを的確に捉えるには、ジョブを機能的・社会的・感情的の3つの面から分析する「ジョブ理論」を利用します。 また、ジョブ理論の一環として、満たされているジョブと満たされていないジョブの両方を可視化する「ジョブマップ」というフレームワークの利用が効果的です。 これによって、ターゲットとするユーザーを定義し、そのユーザーが求める機能やトレンドなどを明確化することができます。 すでに満たされている点や充実させるべき点の発見にも役立つため、自社の事業内容を改善する際にも活用しやすいのが特徴です。 まとめ デザイン思考は、実際に取り組んでみることで社内に浸透しやすくなります。 その際のポイントとして、デザイン思考の研修や社内ワークショップの実施、そして何より実践を繰り返し行うことが重要です。 また、共感マップや事業環境マップ、ジョブマップといったフレームワークの活用もおすすめです。 ぜひ、今回の記事を参考に、社内へのデザイン思考の浸透に向けて、実践を進めていきましょう。
2023.12.19
越境学習の具体的な方法とは?6つの種類を紹介
チームづくり越境学習の導入を検討する場合、「実際の越境学習にはどのようなものがあるのか知りたい」という方も多いのではないでしょうか。 今回は、越境学習についておさらいし、具体的な方法として6つの種類を紹介します。 越境学習の方法を把握しておきたい方は、ぜひ参考にしてみてください。 越境学習のおさらい 越境学習とは、自分の所属企業や部署といった枠を超え、ふだんとは異なる環境で新しい知識やスキルを学ぶことです。 近年、中高年層のさらなる活躍と次世代リーダーの育成を目的として取り入れている企業も増えています。 越境学習では多様な視点を得られるため、個人の成長やキャリアの発展につながるのがメリットです。 ただし導入する際は、参加目的の明確化や自主的な参加の促進、実施後の振り返り、社内共有などのポイントを押さえておくことが重要です。 また、全員参加が難しかったり、成果を出すプレッシャーがあったりといった注意点も把握しておく必要があります。 越境学習の6つの種類 越境学習には、外部の組織で活動を行う、本業以外の仕事をするなど様々な方法があります。 主な種類として挙げられるのは、下記の6つです。 異業種勉強会 社会貢献活動(プロボノ) ビジネススクール・社会人向け大学院 副業・兼業 ワーケーション 出向・留職 それぞれ解説します。 異業種勉強会 異なる業界の人々が集まり、お互いの知識や経験、意見を共有する勉強会です。 ここでは、ただ勉強するだけでなく、異業種間でのコラボレーションによって新しいアイデアや解決策が生まれる可能性があります。 また、人脈が広がるため、共同ビジネスへの発展も期待できます。 社会貢献活動(プロボノ) 「プロボノ」とは、専門的なスキルや知識を生かし、NPOや地方自治体などで社会貢献活動を行うことです。 例えば、自分のマーケティングの知識を使って、市場調査やWebサイト制作をするのもプロボノの一つです。 また、プロジェクト管理のスキルによって、地域の活性化を目的としたイベントを企画することもプロボノといえます。 ビジネススクール・社会人向け大学院 ビジネススクールや社会人向けの大学院では、現在の仕事に直結するような実践的知識・スキルが学べます。 これらの中には休日や平日夜間に開講しているところも多く、社会人でも通いやすいのが特徴です。 年齢・目的がそれぞれ異なる学生同士で交流することで、知見が広がり、多角的な視点が得られます。 副業・兼業 本業とは違う分野での副業や兼業も、越境学習の一つになります。 副業・兼業を行うことで、もともと持っているスキルの向上や、新たな知識の獲得が可能です。 ただし、届出や許可が必要な場合もあるため、自社の就業規則を確認しておくことが大切です。 ワーケーション 「ワーケーション」とは、ふだんの環境から離れたリゾート地や観光地でリモートワークを行うことです。 仕事と休暇を兼ね合わせたワーケーションを通じて、創造性が高まり、新たなビジネスアイデアが生まれやすくなります。 また、社員の有給休暇消化率が上がるなど、企業側にとってもメリットが大きいといえます。 出向・留職 グループ企業や子会社に異動する「出向」や、新興国を訪れて現地の課題を解消する「留職」も、越境学習ということができます。 他の組織や現地で一定期間働くことによって、新たな知見やスキルが得られるのはもちろん、自身のキャリアも豊かになるのがメリットです。 まとめ 属している枠を超えて学ぶ越境学習では、異なる視点や知識・スキルが身につき、成長やキャリアの発展が見込めます。 社会貢献活動など外部の組織で活動を行う、副業や兼業のように本業以外に別の仕事をするなど、越境学習には様々な方法があります。 また、自主的にビジネススクールや社会人向け大学院に通う、ワーケーションとして仕事をする、といった方法もおすすめです。 企業側からは、出向や留職という形で越境学習を推進する方法もあります。 越境学習の導入を検討する場合、ぜひ今回紹介した6つの具体的な方法を参考にしてみてください。
ワンネス経営®プログラムは、インナーブランディング強化というアプローチを通して、 お客様企業が求める成果を達成していくという「新しいチームビルディングのプログラム」です。 イメージが持ちづらい点があるかもしれませんが、どうぞお気軽にご質問、ご相談ください。