女性が長く働くための職場改革で産後復職率が90%以上に!

結婚・出産・育児など、女性が離職をしてしまうタイミングは多く存在します。

そういった女性の早期離職が多くの経営者の頭を悩ませる中、京都府舞鶴市にある竹屋町森歯科クリニックでは、出産後の復職率90%以上・勤続年数10年以上のスタッフも多数在籍するなど、驚くべき成果を出し、様々なメディアにも取り上げられています。

今回はそんな竹屋町森歯科クリニックの森昭院長に、女性が長期的に働ける職場の作り方についてお話を伺いました!


森 昭(もり あきら)氏
◯竹屋町森歯科クリニック 院長

著書
◯『指示待ちスタッフが変わる仕組み』 (現代書林)
◯『歯はみがいてはいけない』(講談社+α新書)
◯『やっぱり、歯はみがいてはいけない 実践編』(講談社+α新書)
◯『脳卒中で死にたくなければアゴを押しなさい』(マガジンハウス)
◯『上司のあなたが頑張って働いても部下はなぜついてこないのか?』(現代書林)
◯『体の不調は「唾液」を増やして解決する』 (PHP出版)
他多数

歯科医院の数がコンビニエンスストアの1. 6倍の7万軒という、超過剰状態の歯科業界において、職場改革をした5年間で患者数を3倍にした実績を持つ。商圏が2~3キロと言われている歯科業界において、本医院は50キロを越える。第1回「歯科甲子園」準優勝を獲得。
現在は、スタッフのモチベーションの高さを生み出す経営手法が注目され、歯科に限らず、さまざまな業界向けに講演を行っている。


休みやすい環境が長期勤務に繋がる

聞き手

竹屋町森歯科クリニックさんは、女性が長期的に働ける職場作りを通して、ものすごい結果が出ていると伺ったのですが、森歯科さんの現状について教えてください。

ありがとうございます。
現状で言いますと、出産後の復職率は90%を超えていて、女性スタッフのうち約80%が子持ちのスタッフです。

またありがたいことに勤続年数20年以上のスタッフが3人10年以上のスタッフは10人以上になります。

特に20年以上働いてくれている人は、4人いたオープニングスタッフのうち3人が残ってくれています。

聞き手

長く働いているスタッフさんがそんなに多いんですね!

具体的にはどのような仕組みを導入されているのですか?

当院では、女性スタッフが子育てをしながら長く働くための仕組みとして
「女性プロジェクト(通称:JP)」という取り組みをしています。

具体的な例をあげると、

  • 体調が不安定になりがちな妊娠中は、『体調不良や妊婦検診によるお休みは出勤扱いにする』
  • 子どもと一緒に出勤できる『カンガルー出勤』
  • 他のスタッフよりも早く出勤して早く退勤できる『変則勤務時間制度』

などなど、女性が働きやすいように多くのルールを設けています。

出産後も“休みやすい環境”というのが結果的に女性スタッフの長期勤務に繋がっているのだと思います。

「俺の院」から「私たちの院」へ

聞き手

なるほど。女性が働きやすい職場のための工夫がたくさん取り入れられているのですね。

今の仕組みが出来上がったのには、どんな経緯があるのでしょうか?

女性プロジェクトを始める大きなきっかけとなった出来事があります。
それが平成16年に起こった台風による洪水被害です。

当院も一階部分が床上浸水してしまい、チェアーやパソコンなども水浸しでドロドロ。
本当に悲惨な状況でした。

しかしこの時、スタッフの献身的な協力があったおかげで当院は奇跡的な復活を遂げることができたんです。

この時に私は今までの自分の院経営をものすごく反省しました。

それまでの私は、「俺の医院」という意識が強すぎて、スタッフによく怒鳴ったり、疲弊している中でも厳しく目標を設定してお尻を叩いていくような、いわゆる“俺様院長”の状態でした。

しかしこの出来事を通して、「この素晴らしいスタッフたちとずっと一緒に働きたい!」と強く感じたのです。

「俺の医院」という考え方が「私たちの医院」という意識に変わり、「みんなが働きやすいような仕組みを作って欲しい」とスタッフにお願いして、今の仕組みが出来上がりました。

男性と女性の違いを理解する

聞き手

そんな背景があったのですね。森先生とスタッフの皆様が一緒になって作り上げたのが今の環境なんですね!

森先生が考える長く働ける環境作りがうまくいくためのポイントを教えてください!

この取り組みを始めてもう10年以上経ちますが、男性院長の立場として重要なのは「男性と女性の違いを理解すること」だなと感じています。

ここはすごく大切なポイントです。
私自身、経験があるのですが「自分だったらこうする」というスタンスで女性スタッフと接すると大失敗してしまいます。

例えば、「昼食時間」

多くの男性院長からしたら、単なる空腹を満たすための時間であると思います。

しかし、女性スタッフにとってはお昼休みが働く上での重要なモチベーションになっていることがあります。

男性は、お昼を食べ終わって空いた時間は専門書を読むというのが当たり前な感覚がありますが、それを女性に求めてはいけません。

男性院長に絶対に知っておいてほしいことは「女性は昼食時間が減ると仕事の能力も下がる」ということなのです。

女性の昼食時間をちゃんと確保することが「私の昼食のことまでしっかり考えてくれる職場で長く働きたいし、職場のために頑張ろう」という気持ちにつながっていきます。

ぜひ騙されたと思って意識してみてください。

他にも「話を聴ききる」ということも重要です。

男性は“効率よく問題を解決しよう”と考えがちです。

そのため女性スタッフが相談にきて話を聞いていると、つい「結論から言ってくれる?」と耐えきれずに言ってしまいますよね。これ、昔の私の口癖です。

しかし、そういう対応を続けていると女性スタッフとの距離はどんどん離れていってしまいます。

女性は“課題を解決して欲しい”というよりも、“自分の悩んでいる問題を聞いて欲しい”ということが目的になっている場合が多いです。

“解決策”よりも“共感”を大切にしているのです。

私の経験からすると、相手の話を奪わずしっかり話を聴ききれば、8割くらいのことは自分で納得して問題が解決してしまいます。

ぜひ挑戦してみてください。

この“聴ききる”ことを習得すると、女性スタッフとの距離はものすごく近くなります。

院長の任せる勇気が職場を変える

聞き手

最後に、これから女性が長く働ける職場作りに挑戦される方へアドバイスをお願いします!

当院で取り組んでいる制度や男性と女性の違いについてお話しさせていただきましたが、
この記事を読んでいただいた方が仕組みだけを真似してもなかなかうまくいかないのではないかと思います。

この仕組みづくりは院長主導のトップダウンでやってもあまり意味がありません。

この仕組みを作る過程がスタッフのモチベーションアップにつながったり、チームビルディングにとても効果的です。

仕組み自体よりもその仕組みを作る過程の方が大切なので、皆さんは一言「とにかくみんなが働きやすいように作って欲しい」と、勇気をもって任せてみてください。

大変な道のりかとは思いますが応援しています。

まとめ

今回は森昭先生に「女性が長く働ける職場づくり」についてお話を伺いました!

個人的に特に印象的だったのは、「仕組みだけ真似してもうまくいかない」というお話でした。

それぞれのチームによって“女性が働きやすい環境”というのは異なってくると思います。

任せる勇気を持って、チーム全体で新しい仕組みを作る過程を楽しみながら環境を整えていきたいですね!

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